草ww破滅部活動日記

草ww破滅部シリーズ
Kay.
Kay.

67日目 持久走大会編2 終了

公開日時: 2021年5月11日(火) 16:20
文字数:4,049

今、谷武高校は持久走大会の真っ最中だった。今日は、青空満天で天気も良く晴れていた。天気予報では、雨も降らず、晴天だそうだ。



時に、椿たちは黙々と走っていた。



椿、道久、スカイラーの3人は一緒に走っていた。少し遅めにグラウンドを走っていると後ろから、一人追いかけて来た。



〈葉音子〉椿くん!



〈椿〉ん? よねこか



〈葉音子〉椿くん、頑張って! あのこと忘れてないよね?



〈椿〉あのこと?



〈スカイラー〉ハアハア...... ば、ばか...... フィジトレのことでしょ......



スカイラーは息を切らしながら、顔に汗を垂らし、厳しい表情で話した。



〈椿〉なるほど、確かにちょっとこのままだと厳しいな......



〈道久〉つ、つばきくん...... 行ってください、ぼくとスカイラーは少し遅れて行きます......



〈椿〉道久...... スカイラー ......全く



スカイラーと道久は、椿を真剣な眼で見ていた。



〈椿〉分かった! 2人ともこいよ!



〈スカイラー•道久〉おう!



すると、椿と葉音子は今よりもっと速いスピードで走った。



椿と葉音子はあっという間にスカイラーと道久が小さく見えるほどの距離を走っていた。



椿と葉音子が走っていると、後ろから紅く燃えるような熱いオーラを感じた。



〈葉音子〉椿くん......



〈椿〉ああ、分かってる。



〈椿〉来たな? あいつが



どんどんとその燃えるようなオーラは近づいてくる。



そのオーラの主は、椿と葉音子の横に並んだ。そのオーラの主は、生徒会の副会長の二神牡丹だった。



〈椿〉あ~!!てめえは二神牡丹!



〈二神〉ん? お前...... あ~ 負け椿か



〈椿〉なんだと!? この野郎!



〈葉音子〉ちょっと椿くん! 今は喧嘩より走ることに専念して!



〈二神〉怒られてやんの? ださいじゃないか? 椿



〈椿〉ぐぬぬぬぬぬっ 



〈椿〉よし! 勝負だ! どっちが早くゴールするか



〈葉音子〉え!? 椿くん?



〈椿〉これならいいだろ? 今は持久走大会だ! いいよな? 二神!



〈二神〉いいだろう!



〈葉音子〉まったく...... 負けんなよ、椿くん



〈椿〉おう! 



〈椿〉よし! いくぞ、二神!



〈二神〉うるさい! いくぞ!



と、二神と椿は加速した。



〈椿〉うおおおおおおお!!!



〈二神〉ぬおおおお!!



〈椿〉こいつにだけは負けない!!



二人が走る目前には、一星と要がいる。椿と二神はすぐさま一星と要を走り抜けた。



〈要〉なんや!! まるで椿が風のように駆けてったでぇ!?



〈二神〉椿が風なら俺は、疾風のように速く駆ける!



〈椿〉なら俺は突風だ!



〈二神〉ほざけ! 言っておくが勝つのはおれたちだ!



〈椿〉いや! 勝つのはおれたち2‐Aだ!



二人はこれでもか!? というほどに走った。走ってる間、二神が話しかけてきた。



〈椿〉ぬうおおおぉ!!



〈二神〉おい、椿



〈椿〉あ? なんだ? 疲れたのか? ならさっさと負けを認めて諦めたらどうだ? というかまだそんな余力残してたのか? 



〈二神〉俺は負けん! まだまだこれからだ...... じゃなくて、道久をおいてきてよかったのか?



〈椿〉は? 道久? 大丈夫だろ? あいつはこんなところでくたばったりはしない



〈二神〉なるほどな、スカイラーも必ず追ってくる



〈椿〉当たり前だ! なにせうちのメンバーだからな



〈二神〉忘れてないか? 今は敵なんだぞ?



〈椿〉たしかに...... だけど



〈椿〉勝つのは道久だ!



〈二神〉勝つのはスカイラーだ!



〈椿〉よっしゃ!! いくぜ!



椿と二神はさらに加速し、風を切って走った。だんだんとゴールまで近づいてきた。すぐそこはゴールだ。



          ◇◇◇



一方、スカイラーと道久の方では、まだまだゴールまで距離があった。



〈スカイラー〉はあはあ...... 道久......



〈道久〉な、なんだ? 疲れるから...... あんまり話しかけるな



〈スカイラー〉こ、このままで...... いいのか?



〈道久〉............



〈スカイラー〉道久?



〈道久〉...... あるか......



〈スカイラー〉え?



〈道久〉いいわけあるかぁー!!



〈スカイラー〉それでこそ道久、じゃあ一緒にあそこのゴールまで走るわよ! 私たちはクラスのみんなもついてる! 力を振り絞るわよ!


 


〈道久〉よっしゃ!! ぼくのオタクパワーをみせてやる!!



〈スカイラー〉(恥ずかしいからやめて、とはいいたいけど、刺激になって走ってくれるならいいか。まあ、おかげで私も燃えてきた!)




こちらは道久がオタクパワーを発して、燃えるよう力で走ろとしていた。それにつづきそんな道久をみてスカイラーもまた燃えていた。



          ◇◇◇



汗を全身から流し、疲れてもなおこの炎天下の中足を止めず全速力で、椿と二神は走っていた。それは全生徒同じ条件。だが、この二人はそんな条件よりはるかにさらに速く走り超えて、ゴールを目指していた。



〈椿〉はあはあ...... あとすこおぉぉしぃい!!



〈二神〉うるさいぞ! つばきぃ!!



〈椿〉おまえのほうがうるさい!



〈二神〉なんだと!?



もはや、椿と二神の2人の対決のような事にいつしかなっていた。それに対して、後を追って走っていた葉音子はどんどん引き離されていた。だが、頑張って追い付こうと、葉音子もまた全速力で走っていた。葉音子も燃えていた。葉音子は走ることは好きだった。ここで追い付けなかったら相当悔しい。運動好きなのに、生徒会の二神、文化系部活の椿に、追い付けないのは悔しい、悔しいという想いはあの2人の走る姿を見て、思っていた。



だが、まだ葉音子は諦めてなかった。追い付いて、さらに追い抜いて、ゴールしてやる。そんな事を考えているような顔だ。眉間にシワを寄せ、この炎天下の中、さらに足がつりそうになっていたのに関わらず、足を止めることなく、ひたすら走っていた。



〈葉音子〉もうすこし...... もうすこしで追い付ける...... ハアハア......



と、苦しくも走っていた。



そして、ついに椿と二神にもうすこしで追い付き添うになる。



そこで、葉音子は一緒に並ぼうとした瞬間とき、椿と二神はさらに速く走り出した。どうやら、二人でどちらか速くゴールするかという対決みたいなことをしていたみたいで、二人は真剣だったため葉音子に気づかず、椿と二神は睨み合いながら走っていた。二人とも凄い厳しい顔をしていた。



葉音子は、やっと追い付ける。そして、追い抜いて、先にゴールをする。そう考えていたが、椿と二神はもっと速く走り、また、遠ざかっていった。



〈葉音子〉あ...... 私、だめだ...... 勝てない、く、くそ...... 



そう、葉音子は思ってしまった。



その間、ついに椿と二神はゴールに到達した。結果は椿が1秒早くゴールした。2人は言い争いをしていた。まだ争う力があるみたいだ。



葉音子は、目の前の二人のゴールを見て、少し走るペースが落ちていった。



やっとのおもいで、葉音子はゴールをした。一部を除いて、他の女性より速く走ることはできたが、嬉しいはずなのだが、なぜかあんまり嬉しくなかった。



葉音子は走り終えると、すぐ体育館裏に一人で向かった。周りには誰もいない。ハアハアッとまだ息が上がっている。体育館に背もたれして、葉音子は、泣いた。顔面が涙の塩でいっぱいになってぐちゃぐちゃになるほどに。そんな泣きたくなるほど、『悔しい』って............



         ◇◇◇



一方、スカイラーと道久は眼を紅くして、走っていた。



〈道久〉いくぜ!! ぼくのオタクパワー!! もうすこしだ!



〈スカイラー〉ああぁ...... 一緒にいたくない......



2人はよくわからないパワー(道久はオタクパワー)を発して、その力でやっと、遅れてだが、遅かったが、だいぶ遅れたがやっとゴールした。



〈スカイラー・道久〉や...... や...... やった!! ゴールしたぞ!!



スカイラーと道久は最後まで走り切ったことが嬉しくて大声で叫んだ。



〈椿〉おっ! やっとスカイラーと道久もゴールしたな......



そして、次々と生徒たちがゴールした。その中で途中で諦めた生徒、最後まで頑張って走りゴールした生徒、またはゴール目前に力尽きた者、追い抜かれて挫折した者、等々......



そして、もう持久走大会は終わりを告げる。



〈疋田先生〉うむ、そろそろだな......



〈疋田先生〉よし! お前ら! 聴け! 今からこの恒例の全生徒持久走大会を、終了する! よく頑張ったな



ついに持久走大会が終わった。



と、疋田先生が終わりを告げた瞬間、疋田先生の後ろから、あの人物二人組が出てきた。



〈疋田先生〉持久走大会は終わりだが、続いて、この2人から話したいことがあるそうだ。



すると、疋田先生はその場から離れた。そして、現れたのは校長先生と教頭先生。



そこに、葉音子も体育館裏から戻ってくる。



〈椿〉よっ! どうした? 葉音子?



〈葉音子〉な、なんでもない! ところでなんで校長と教頭が?



〈椿〉なんか話があるんだって



〈葉音子〉ふーん



すると、2人はこう言った。



〈校長先生・教頭先生〉今から! 文化祭模擬店(仮)たこ焼き味大会を開催する!



〈椿〉なんだって!!



〈葉音子〉た、たこ焼き味大会!? 



〈要〉なんじゃそりゃあ!?



今、その真剣に話す校長先生と教頭先生を見て、ほぼ全生徒がびっくりしていた。



〈校長先生〉今ではない! 明日、この持久走大会タイム表結果&持久走大会表彰式後にこのたこ焼き味大会を開催する。そして、明日までに先生が出す模擬店、たこ焼き店の味を考えて決めて来なさい! 味は2つ! 塩マヨネーズ! そして、ツナのレパートリーだ! どちらがいいのかを生徒たちが決めて明日の体育館で、決める! 明日は、たこ焼き味対決だ! よく考えて来なさい! 持久走、お疲れさまでした。今年の持久走は良いものが見れた。では! 皆の衆は明日の表彰式とたこ焼き味対決に備えてきなさい! 話は以上!



なんと、明日は体育館で持久走大会表彰式とたこ焼き味対決が始まることになった。



この日は各々、タイムの結果の緊張感と、なぜかたこ焼きの味をどちらか考えることになった。



果たして、持久走大会の結果はどうなったのか。明日のたこ焼き味対決はどちらの味になるのか。










ー 67 持久走大会編2 終了 ー 続く

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