のぞみは要が泣いてるのを見て、自分も涙を流した。
〈のぞみ〉なんで?なんでよ?涙が止まらない...
〈要〉のぞみ、ただ友達が欲しかっただけでしょ?辛かったと思うよ
〈のぞみ〉私…… 私…… どうしらいいかわからなくて...相談する人もいないし...金で買った友達なんて、呼んで金渡さないと、来てもくれないし...本当は、わかってた。わかってた。本当の友達じゃないって...でも、私、一人が嫌で、強がって。金が解決してくれてた。けど、要に殴られて気づいたよ…… お金じゃあ…… 解決してくれないって……
〈要〉そうだよ、お金なんかで友達は買えないよ。のぞみは、強がって闇の中を歩いてたんだね。私も一緒に闇の中を歩いてあげる。大丈夫、その中から光を見つけられるよ。のぞみのわまりにはのぞみのことを信じて待ってくれてる人はたくさんいるよ、私も、椿も
〈のぞみ〉いいの?こんな私なんかの為に?裏切った私を?もう一度信じてくれるの?
〈要〉のぞみになら裏切られていいよ。信じてるからまた信用できる。だから、また元気に遊びにいこ?
〈のぞみ〉うんごめんね…… ごめんね…… ごめんね…… ごめんね……
のぞみは泣きながら何回も謝った。のぞみはじーんと鼻の奥が痺れるほど熱い涙が溢れてきた。
〈要〉そんなになかんでよ……
と、要ももらい泣きしてしまった。
〈椿〉たく…… ほら立てるか?
椿は要とのぞみに両手で手を差しのべた。
〈要〉ありがとう…… 椿
と、二人は立ち上がった。
〈椿〉あのさ、いつでもいいぜ..
〈要〉ん?なにが?
〈椿〉おまえにいってねえよ!いや、その、いつでも呼べよ、のぞみちゃん。また、遊ぼうよ!今度はあいつらもよんで!要はいつも遊んでるからいいよね?
〈要〉なんで、ええねん!のぞみちゃんは渡さへんよ!バーか!
〈椿〉バカじゃねよ!
そんな二人をみて、のぞみはクスクスっとわらった。
〈のぞみ〉ふふふ、仲いいのね。椿くん、要ちゃん、またお願いします
〈椿〉おう!
〈要〉うん、よろしくな!
のぞみちゃんは嬉しいそうな顔をしていた。
のぞみは本当の友達がどういうことなのかを知った。
のぞみはこういう友達が欲しいって望んでいたのかもしれない。
要はのぞみに対してもっと信じるようになった。友達として。この絆は誰にも破れないだろう。
ー 42 居場所⑩ 友達 ー 続く
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