2-C教室内にて
スカイラーが音楽を聴いているとあの男が話かけてきた。
〈二神〉君!ちょっといいか?
〈スカイラー〉ん?あなたは、生徒会副会長の二神くんね。なに?
〈二神〉ちょっとな、手伝って欲しいことがある
〈スカイラー〉なにを?
〈二神〉あ、この地図帳が大きくてな。先生に片付けるように言われたけど、どうにも一人では...
〈スカイラー〉いいけど、なんで私?
二神は目を反らした。
そこでスカイラーは気づいた。二神には友達がいないことを。
そこに、一星が来た。
〈一星〉どうした?スカイラー?今日部室行かないのか?
〈スカイラー〉ごめん、ちょっとやることあるから先にいってて
〈一星〉わかったー
〈二神〉いいのか?
〈スカイラー〉いいから、早く終わらせましょ
〈二神〉ありがとう
二人は大きな世界地図を地学準備室に運んだ。
運んでいる最中、スカイラーは二神にあることを聞いた。
〈スカイラー〉ねえ、二神。あんたもしかして、話す人いない?
〈二神〉いや…… はあ、ああ、そうだ
〈スカイラー〉やっぱりか。なんで私に声をかけてきた理由もそこそこなんとなくわかるわ
〈二神〉すまない
〈スカイラー〉全然いいよ。多分本当は一星くんに手伝ってもらおうとおもったんじゃない?けど、一星くんはあの時教室いなくて、私に頼んだあとできたから、引き返せなかったんでしょ?それに、私ならBGFの件とかで一応話したこともあるし、今のクラスでも唯一比較的頼みやすいし知ってる人だったから
〈二神〉そこまで、わかってるのか?正直一人でどうにか運ぼうとおもったけど、階段も上がらないといけないし、教室から地学準備室までは遠いからな。誰か手伝ってもらえる人がほしかった。たしかにぼく友達がいない。今のクラスでも、話したことない人ばかりだし。ただ、思うのは少しでも知ってるスカイラーと一星が一緒でよかったかな?って思っただけで...
〈スカイラー〉あ、そう。まあいいんだけど。生徒会はどうなの?
〈二神〉生徒会?生徒会は順調だが?
〈スカイラー〉いやいや、そんなこと聞いてるわけじゃなくて
〈二神〉あー、そういうことか。話すよ。特に坂尾くんとは。やはり1年の時、一緒のクラスだったし生徒会も一緒だし。けど、お互いに敬語になる時あるから、友達というか、生徒会の仲間って感じかな?
〈スカイラー〉ふーん、そうなんだ。うちの道久も時々敬語になるよー、なぜか
〈二神〉ああ、みたいだな。そう言えば坂尾と道久、最近妙に仲いいよな
〈スカイラー〉多分今は同じクラスだからじゃない?
〈二神〉かもね
話している間に地学準備室についた。そして、二人は大きな世界地図を奥の隅に置いた。
〈スカイラー〉ねえ、友達にならない?
〈二神〉は?誰と?
〈スカイラー〉誰とって私に決まってるじゃない!それに前は敵だったけど、今は同じクラスで味方でしょ?
〈二神〉まあ、たしかに。けど、友達って…… どうすれば?
〈スカイラー〉どうすれば?って特になにもないわよ
〈二神〉え?なにもないの!?だって!血印とか!
〈スカイラー〉なわけないでしょ!なに?血印って?
〈二神〉え?ないの?
〈スカイラー〉ないわよ。わかった。こうしましょう
と、スカイラーは手を出した。
〈二神〉え?決闘の申し込み?
〈スカイラー〉は?いや、握手よ握手!握手して友達になろ?
〈二神〉はあ…… まあ、いいですけど……
と、握手をした。
〈スカイラー〉OK!これで友達ね!
〈二神〉わかった
二神は友達がいなかったが、スカイラーが友達になった。
スカイラーは二神に対して思ったのは、不思議な人だと思った。
ー 48 握手 ー 続く
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