〈要〉先生?どうしたんですか?
すると、国分先生は重い口を開いた。
〈国分先生〉リトル…… アーモリー……
〈要〉え?今なんて?
〈スカイラー〉国分先生?
〈国分先生〉リトルアーモリー…… 64式…… が
〈椿〉え?リトルアーモリー?なんて?
〈国分先生〉リトルアーモリー64式狙撃銃タイプが!?!!!!
国分先生はいきなり銃の名前をいいながら叫んだ。
〈一星〉うわ!びっくりした!
〈道久〉リトルアーモリー?銃ですか?
〈国分先生〉そう…… リトルアーモリー64式狙撃銃タイプ
〈要〉なんやそれ?
〈道久〉銃です。むかしの
〈スカイラー〉先生…… 銃はいいとして、最近元気ないですけど、どうしたんですか?
〈国分先生〉よくないあ!!!いっ!!あ、ああ!!
〈スカイラー〉え!?なんなの!?
〈国分先生〉この前…… その銃を作って、飾っておいたんだ…… そして……
〈一同〉(なんか!急に語りだした……)
〈国分先生〉そして、一週間前…… 男が……
〈椿〉(こっからが本題?男?)
〈スカイラー〉(やはり…… ふられたのかしら?男に……)
〈道久〉男?
〈一星〉(つまり!彼氏がいなくなったのか!?)
〈要〉(あっさんに!彼氏がいたなんて!)
※ 草ww破滅部のメンバーは重度な勘違いをしてます。
〈スカイラー〉それで?男がなんですか?
〈国分先生〉私のランディ!!が!
〈要〉え!?外国!?
〈国分先生〉そう…… 外国の……
〈スカイラー〉(え?外人の彼氏なの?もしかして、無理やり襲われたのかしら!むふふふ!)
※ スカイラーはこのネタがすきである。
〈椿〉(え?つまり外人の彼氏がいきなり筋肉質になったのか!?)
〈要〉(なんなん??外国の男があっさんの家に住み着いてん?)
〈道久〉(銃に…… 男?外国?つまり家で外人と…… はっ!そうか!家で撃ち殺したのか!?外人の男を!?それで落ち込んでるのか!?なんて人だ!)
〈一星〉(つまり、外人の彼氏がいなくなってみつかったとおもったらまさかの似てる人で違う人だった。それで、まだ、見つかってないのか…… 悲しいな…… )
〈一同〉(なるほど!そういうことか!?)
※ なんども言いますが、この人たちは真剣に重度な勘違いをしているバカたちです。
〈国分先生〉で…… ランディが…… ん?一星と道久はなんで、泣いてんだ?椿はなんで、筋肉アピール?お前筋肉ないだろ?要はなんで哀れな顔で私見てるの?で…… なんで!スカイラーは顔真っ赤にして興奮してんの!?そのクラゲみたいな手つきやめろ!キモいわ!!お前らどうしたんだよ!!
〈一同〉あんたがどうしたんだよ!!
〈国分先生〉は?なにいってんだよ?
すると、スカイラーが話した。
〈国分先生〉あ、なるほど。たしかに落ち込んでる
〈椿〉でもなぜ?てかなんで男がいきなり筋肉質に?
〈国分先生〉は?筋肉質?男?いやあの子はスリムだぞ?
〈椿〉なんだ、スリムなのか
〈道久〉あの!ちょっと聞きますが、銃で人を撃ってないですよね!?
〈国分先生〉は?撃ってねーよ…… てか!撃つかよ!いや!撃ちまくる時もあるけど!
〈道久〉ですよね(よかった)
〈一星〉ところでランディは見つかったのですか?
〈国分先生〉え?いや見つかったって?どゆこと?
〈一星〉いなくなったんだろ?
〈国分先生〉え、いや家にいるけど?
〈一星〉え?
〈要〉で、何人きたん?
〈国分先生〉なにが?何人?
〈要〉外国からきたんだろ?そのランディ?何人きたん?
〈国分先生〉?ランディは一人しか来てないぞ?ていうか一人しかいないぞ?ん?ちょっとまて、何人ってなんだ?そもそもお前たちはなんの話をしてるのだ?
〈一同〉(ど、どどどういうことだ!?ちがうのか!?話が噛み合わないぞ!?)
〈一星〉(おれらなんか勘違いしてるのか?)
〈国分先生〉お前らなんか勘違いしてないか?ランディっていうのは……
〈一同〉え?
国分先生は、事情を話した。
〈一星〉ふははは!!なんだ!?それ
〈要〉勘違いかよ
〈椿〉てか銃にランディって名前つけるなよ!
〈スカイラー〉ていうか、銃を自分の彼氏みたいに言うな!
〈国分先生〉だって!可愛いんだもん!飼い犬(男)に噛まれた気分!
〈スカイラー〉いや、噛んでないし、むしろあんたが噛んだんじゃん!
〈一同〉それな!
〈国分先生〉だって…… ランディが…… ランディのボルトが操作できなかったんだもん(掃除中)。それで、怒ったら急にボルトが落ちて、玉が脚に……
〈道久〉それ、先生が悪いんじゃ?どうせ、無理やり落とそうとしたんでしょ?
〈国分先生〉だって!言うこと聴かないから!で、脚が痛い……
〈椿〉なんだ…… そういうことか
〈要〉くだらな
〈国分先生〉うるさい!なんだとはなんだ!くだらなくない!ランディはいいやつなんだ……
と、国分先生は泣き始める。
〈要〉そうですか
〈スカイラー〉まあ、でも病気とかじゃなくてよかったわね
〈椿〉たしかにな
〈一星〉とりあえずはよかったな!くだ…… 銃(プラモデル)のことで
〈国分先生〉おまえいまくだらないっていおうとしたか?
〈一星〉いや!滅相もない!
〈国分先生〉そうか
再び国分先生が泣いた。
〈椿〉まったく心配させやがって
〈要〉本当な
〈スカイラー〉これはこれでよかったわね
〈道久〉ですね
〈一星〉おっと?一件落着かな?
〈椿〉今回なにもしてないけど
〈一星〉まあ、いいじゃん!先生も無事だったし
〈椿〉そうだな
〈国分先生〉なんだよ、なに見てる?お前らまたばかにしてんだろ?
〈椿〉まさか!心配してたけど安心しただけです
〈国分先生〉え?お前ら…… そうか……(本当におせっかいだな、まったく……)
国分先生は泣きやみ立ち上がった。
〈国分先生〉仕事もどる……
〈一星〉もういいんですか?
国分先生は扉を開け、職員室に向かおうとした瞬間、小声で話した。
〈国分先生〉ありがとうな……
そして、職員室に戻って行った。
〈椿〉素直じゃないね
〈一星〉そだな
〈要〉まあ、よかったな
〈スカイラー〉本人は聴こえないように言ったみたいだけど……
〈道久〉まさかね
5人はあの最後の国分先生をみて、いつもの笑顔に戻った。5人は安心したようだ。
ただ、国分先生があの5人にお礼を言ったことに心を踊らせていた。嬉しそうに。
国分先生は誰かにありがとうなんてあまりいったことないのかもしれない。むかし色々あって今はあんな感じだ。今日はあの5人に感謝した証拠だ。国分先生はこんなだめな自分にも心配してくれる人がいる。すごく嬉しいかったんだと思う。
その後、国分先生はいつもよりやる気が出て、早く仕事を終わらせ家に帰っていった。いつもより気分よく。ゾウの親が子に対して初めて水遊びをしてくれたそのゾウの子の喜びのように。
ー 61 国分先生の病3 ー 続く
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