草ww破滅部活動日記

草ww破滅部シリーズ
Kay.
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66日目 イベント帰りに

公開日時: 2021年5月11日(火) 16:07
文字数:1,894

今日は埼玉県浦和市にある大善院にきていた。発端は昨日学校で要が言い出した事。要は、「観光マガジン」という国内•海外での観光名所を紹介している雑誌を持って来ていた。埼玉県の大善院で大きな夏祭り•盆踊りがあると雑誌であったので要が行きたいと言い出し、明日の土曜日に行くことになった。スカイラーはビオラスクールがあり、一星は剣道があり行けないそうだ。椿と要と道久の3人で行くことになったのだが、要がこんな遠くまで夏祭りに参加したいなんて思うはずがない。千葉県にだって、少なからずある。



要の本当の理由は大善院にある立派な桃の木が見たいと言うことだろう。桃の花の咲く時期ではないが、ただ単に好きだから見たい。そんなところだろう。



3人は夏祭りというイベントを朝からはしゃいで楽しんだ。



今日は、19時に帰ることにした。電車で来ていて乗り継ぎもあり、終電もあるので夜遅くまで遊べない。



〈椿〉よし、もう帰るかー?



〈要〉んんー、19時16分か、そうだな結構時間かかるから帰ろうか



〈道久〉そうですね



椿たちは、19時30分の電車に乗ることになった。幸い、大善院は浦和駅から1、2分ほど歩いたところだ。近いので、すぐ乗れる。



この日は、凄く楽しんで遊んだから疲れたのか帰り、3人は寝てしまった。ここまでは順調だった。



そう、ここまでは順調だった。行きも帰りも。



浦和駅から柏までは大体、二時間半かかる。



明日は日曜日だが、あまり遅くなると、親が心配するので少し早く切り上げた。


 何しろ、終電を逃す事が一番まずい。帰れなくなる。



ゆらゆらとひたすら寝ながら電車に揺られながら目的地ホームに向かっていた。



途中で日暮里駅で乗り継ぐのだが、その前にある事件が起きた。いや、そんな事件というほどの事件ではないのだが、あのバカがやらかしたのだ。



その日暮里駅にまでに東所沢駅がある。南浦和駅近くの駅だ。



浦和駅から出発して約30分、電車が停まったここでは、5分ほど停留していた。椿たち3人は寝ていた。しかし、要がなぜかパッといきなり起きて、2人を起こし、急いで3人は電車を降りた。



〈要〉おいっ! 二人ともおきろ! 乗り継ぎするぞ!



〈椿〉ファッ!?



〈道久〉へ......



そして、3人は電車を降りると、要はなぜか二人を引っ張って、改札を通り抜けた。



〈椿〉ん......



〈道久〉ここどこですか? 要さん



〈椿〉要?



要は、改札近くのボードを見て次の乗り継ぎ電車を確認していた。



すると、要は青ざめていた。青リンゴの皮並みに青い顔をしていた。



〈椿〉おい、要どうした? 早く乗り換えるぞ



〈要〉ごめん......



〈椿〉は?



〈道久〉なんかありましたか?



〈要〉ごめん、駅間違えた



〈椿〉は?



〈道久〉............



〈椿〉えええぇぇ~~!!



〈道久〉え!? ど、え? なんで!?



〈要〉いや、その......



どうやら要は寝ぼけていて、勘違いして改札まで降りてしまったようだ。



そう、このバカがやらかしたのだ。



〈椿〉お前な! もうちょい確認とかしろよ!



〈要〉ごめんって!!



二人は言い争いを駅の改札前で争っていた。



〈椿〉まったく! こいつは!?



〈要〉わるかった



〈道久〉ところでここどこなんですか?



〈要〉ええーと、東所沢駅



〈椿〉なにそれ聴いたことない



〈道久〉ぼくもない



〈要〉あたしだってないわ



〈椿〉はあ~



と、ため息をつく。



〈椿〉まあ、しょうがないか。俺らも寝てて気付かなかったし、責任はある



〈道久〉ですね!



〈椿〉要、すまないな......



〈要〉椿、道久......ごめん、ありがとう



〈椿〉おう



〈道久〉まだ、待ち時間ありますね



〈椿〉そだな......じゃあちょっとこの周辺を探検にでもいくか!?



〈要〉そだね!



〈道久〉わかりました! いきましょう!



3人は、東所沢駅をでて、近くを歩き始めた。



こうして、待ち時間をぶらぶら潰すことになった。



そのあと、一切、要を責めはしなかった。



少しあるくと、ペットショップがあり隣に、宝くじ売り場があり、その数メートルのところに古いお店がある。よく商店街にある古めの八百屋や青果店や服屋のような感じの見た目の古めの民家みたいな屋根が瓦づくりの店があった。



そのお店の店名は『南天屋』と書かれている。



こんな遅い時間だが、まだ明かりがついている。




〈椿〉ん? このお店は?



〈要〉南天屋? 南天売ってんのか?



〈道久〉どうだろ? 入ってみる?



〈椿〉そだな、面白そうだ



〈要〉おん



こうして、不思議な店に呼び止められたかのように、誰かに誘われたかのように3人はその南天屋に入いっていった。



この南天屋とは、どんなお店なのだろうか?



本当に不思議なお店だった。すごい不思議なオーラを纏っていた。



ー 66 イベント帰りに ー 続く

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