草ww破滅部活動日記

草ww破滅部シリーズ
Kay.
Kay.

40日目 学校の風物詩2

公開日時: 2021年12月27日(月) 09:09
更新日時: 2021年12月27日(月) 15:34
文字数:1,491

いま!ここに校長教頭チキチキティーバトル開催!いざ尋常に勝負。

昼休み、要は廊下をはしっていた。部室にむかっていた。

すると、廊下を歩いていた配藤先生に会い、「廊下をはしるな」と言われた。


それでも急いでいるのか、はしって部室の扉をガラッと力強く開けた。


〈椿〉ん? 要か、どした? そんな慌てて


〈要〉いま! 校長と教頭が職員室でバトルだって!


〈椿〉なに!? 今度はなんの戦いだよ、また俺たち巻き込まれるのか


〈要〉いや、今回は先生たちだけだって。校長が毎回生徒を巻き込むのはよくないって


〈椿〉よく言えるよな、てかよくそんな情報知ってるよな


〈要〉ま、まあね。それはどうでもいいだろ! 見に行こうぜ!


〈椿〉そうだな、ひまだし


2人は職員室に向かい校長と教頭のバトルを見に行くことにした。


職員室では既に先生たちが集まっている。昼休みなので、職員室で食べる人も多い。そんな中あの先生だけは自分のデスクで寝ていた。


〈校長〉イェイベイビー! 校長教頭チキチキティーバドルの始まりだぜい!!


〈大戸先生〉うわ、すげえテンション高い


〈配藤先生〉おうい!イェイベイビー!


〈辻村先生〉やっべ、今日お弁当にしちゃったな


〈教頭〉お集まり頂きありがとうございます


〈職員室内〉集まってねえよ、偶然だよ


〈校長〉さて、今日の議題は紅茶です。ミルクティーとレモンティーどちらが美味いのか、それを決めるバトルです。このバカはミルクティー、私はレモンティーがすきです。決め方は多数決! イエイ!


〈教頭〉なお、今回は先生だけのバトルとなります


〈安西先生〉かるいなー、ほんと


〈大戸先生〉まあでも俺はミルクティー派だな!


〈千代先生〉あら! 私はレモンティー派よ


〈大戸先生〉まさか、ここで決別するとはな


〈配藤〉私、アップルティー!!


〈教頭〉それリストにないから


椿と要はそれを扉の隙間から見ていた。職員室に入るには扉が3つある。1つは保健室と職員室が繋がっている扉。2つは保健室から徒歩1、2分のところにある手前の扉、そして今椿と要が覗いている靴箱から近い扉がある。


外に出ていた保健師の園部先生が2つめの扉から職員室に入った。


〈要〉あ、そのちゃん先生だ


〈園部〉は!?これは? 逃げよ!


察したのか、すぐさま保健室に入った。自分の檻に帰ってようだ。


〈要〉あらら、そうなるよね


職員室では、何故か盛り上がっていた。


〈安倍先生〉おお!!俺はミルクティーだ!


〈校長〉なんかミルクティー多いな……


〈津島先生〉おれもミルクティーだな、あの濃厚さがいいんだ


〈辻村先生〉何言ってるの!レモンティーはフルーティーで飲みすいのよ


〈渡部先生〉そうだそうだ!


ちなみにこの渡部先生は地理教師のほうの渡部先生です。


〈横山先生〉私ミルクティー!


〈安西先生〉あなたってミルクティーばかり飲んでみるわよね


〈横山先生〉すきだからいいじゃん!


〈校長〉ふふふ、これが世に聞くチキチキバトル、おつですな


〈教頭〉さーて!どちらが勝つのか……


と、そこで寝ていた国分先生が起きた。バンッと机を叩き身体を起こした。顔を上げると何故だが機嫌悪そうな顔をしているのだ。


〈教頭〉ん?


〈国分先生〉うるさい……


と、フクロウが苛立ち鳴いているかのような顔だった。


あたりはシーンとしていた。


すると国分先生は立ちあがり持参したミルクティーとレモンティーを取りだした。


〈校長〉なぬ!


国分先生はミルクティーもレモンティーも一緒に飲んだ。


〈国分先生〉うまい!正直どっちでもいい、どっちもうまいでいいじゃん


職員室はもう誰も騒ぐものはいなくなった。この国分先生の威圧は完璧。これには校長も教頭も口が出せなかった。

今回のバトルは不完全燃焼として終わったが、やはり分かりきった事だった。


国分先生、恐るべし。





ー 40日目 学校の風物詩2 ー つづく。

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート