「おい!これはどういうことだ!?お前の仕業なのか?ふざけるなよ!どこから来たとも知れない奴が俺の行動を縛ろうとするな!!」
苛立ち紛れに少女の真横を蹴りつけ、扉をへこませるリオンに、少女はびくっと体をすくませた。
若干怯えが現れた少女の表情に、少し溜飲をさげ、リオンは固まる少女の横をすり抜け、屋敷に入った。
そのまま、酒蔵から、ビンを何本か出し、木製のカップに手酌で酒をのんでいると、少女が部屋にはいってきた。
「出ていけ」
端的に言うリオンに、少女はしずかにその場にすわり、手をつき頭をさげた。
「申し訳ありません、リオン様。王命により、出ていくことができません。どうか話を聞いてください」
苛立ち紛れに、壁に酒瓶を投げつけるが、その音に体を震わせるものの、少女は頭を決して上げなかった。
ちっ、と舌打ちし、リオンは少女に話を促した。
「で、王命ってなんだ、俺は聞いてねえぞ」
「はい。リオン様は私と結婚し、子供をもうけて欲しいそうです」
「はぁ?なんて?」
「リオン様は私と結婚し、子供をもうけて欲しいそうです」
‥酒で鈍くなって、聞き間違えたのかと思ったが、違うみたいだ。その言葉の意味がじわじわと脳に染みてきた。
子供を?こいつと、俺で? こんなみすぼらしい少女と?
「ふざけるな!!お前のようなみすぼらしい奴と夫婦になれと?どこまでもこの国は俺を馬鹿にして!お前は納得したのか!?」
「‥それが、王命ですので。私に拒否権はございません」
「そんな命令、拒否する、断固としてな!」
少女に背を向け、また酒盛りをはじめたリオンに、少女は話しかけた。
「ですが、リオン様、王様から御伝言です。
私と子を成さなければ、金輪際、酒場や娼館に出入り禁止とのことです」
リオンは目を見開き、少女に近づき、鋭い眼光で少女を睨み付けた。
「この、国の奴らは、俺との約束を反故にしたばかりが、利用し、挙げ句の果てには種馬にしようと言うのか!!‥そうか、そういうことなら、抱いてやるよ」
「り、リオン様?なんの‥」
髪の毛をつかみ、持ち上げられた少女に怯えと動揺が走るが、リオンはかまわず睨み付けたあと、ぞんざいに少女を肩に持ち上げ、寝室のベッドに放り投げた。
「リオン様‥」
動揺する少女をよそに、酔いもそのままに、リオンは発育の良くないその躰の上にぞんざいにのりあげた。
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