「さて……行くか」
「「はいっ!」」
「……ちょっと皆、くっつき過ぎよっ! う、ウチが抱きつけないじゃないっ!」
昨日ソフィアの部屋でクレア、ドロシー、ヴィクトリーヌを交えて、ソフィア、ラウラの五人と愛し合った。
その結果、翌日にはクレア、ドロシー、ヴィクトリーヌ、ラウラに俺が囲まれ、ソフィアが口を尖らせる事に。
「三人の態度がこんなに違うなんて……や、やっぱりボクも昨晩行くべきだったかな」
「わ、私も、ここまで豹変するとは思っていなかったのです」
「くっ……ズルいわよっ! 乱入しに行ったのに、結界を張って入らないようにするなんてっ!」
俺たちの様子を見たニーナとプリシラが、少し悲しそうにしつつ、アタランテが悔しがる。
そして何故か、
「くっ……ヘンリーは、ラウラちゃんとソフィアちゃんのAランクおっぱいを……羨ましいっ!」
血の涙を流す勢いで、父さんが一番悔しがっていた。
ただ、これまでは巨乳好きだと反論していたが、俺の意見はすっかり変わってしまったからな。
今の俺は、ちっぱいも巨乳も、等しく好きだっ!
どっちも良くて、どっちも気持ちが良いっ! ……と、それはさておき、
「じゃあ、俺の実家へ行こうか。……ワープ・ドア」
「くぅっ……た、頼むぞヘンリー。決して母さんに変な事を言うんじゃないぞっ!」
「普通にソフィアたちを紹介するだけだって。変な事……は、父さんが変な事をしていなければ、大丈夫じゃないか?」
「その自信が無いから、頼み込んでいるんじゃ無いかっ!」
父さんの戯言を聞き流して、皆でワープ・ドアへ。
俺の実家の前に瞬間移動し、家の中へ入ると、
「ただいまー。母さん、昨日書き置きを残して……って、めちゃくちゃ部屋が綺麗になってるな」
「おかえり、ヘンリー。いきなり過ぎて、ビックリしちゃったじゃない」
小綺麗な格好をした母さんが奥から出て来た。
「はじめまして。ヘンリーさんの妻となったソフィアです」
「はじめまして……あら? アタランテちゃんって名前だと聞いていたんだけど、私の勘違いだったみたいね。狭い家だけど、どうぞ入って」
「……お邪魔します」
中に入るように言われ、ソフィアに続いてラウラが部屋に入ったところで、
「……え? ヘンリー? こっちの女の子は?」
「……ラウラちゃんも旦那様の妻。等しく愛してもらってる」
「ヘンリー。どういう事か、お母さんに説明してくれるかしら?」
何だろう。
母さんから、黒いオーラが出て来ている気がするんだが。
「お、お義母様! わ、私は、クレアと申します。こ、この度、ヘンリー様と結婚させていただきました。げ、元気な子供を授かれるように、これから毎晩頑張りますので、どうぞ宜しくお願い致します」
ちょっと待て、クレア。
緊張しまくって、余計な事を言いまくっているんだが。
「ヘンリー。この娘も、奥さんなの?」
「あ、あぁ。そうだけど……」
「どうして、奥さんが三人も居るのかしら? ヘンリー」
あ、やっぱそうなるよな。
流石にソフィアたちが居るから剣を持ち出したりはしないだろうけど、目が笑っていない笑顔が怖い。
「あ、あの、お義母様。ヘンリー様の妻は、本日七人おりまして」
「は?」
「で、ですが、ヘンリー様は夜がお強いので、相手が複数人居ても、ちゃんとそれぞれに子種を授けてくださっているので、大丈夫です」
「………………ヘンリー! どういう事か説明しなさいっ!」
クレア……緊張しているのは分かるが、火に油を注がないでくれ。
「母さん。クレアの言った通りで、俺はここに居る七人全員と結婚したんだよ」
「どうしたら、そうなるのよっ!」
「いやー、一夫多妻制の国へ行って、そこで結婚したから」
「なるほど……じゃないわよっ! とりあえず、事情は分かったわ。想定と大きく違う事態で驚きが止まらないけど、ちゃんと全員幸せにするのよ?」
「当然だっ!」
何とか母さんが落ち着きを取り戻しそうだと、内心安堵した所で、
「大丈夫ですよ、お義母様。ヘンリー様は、身体の中から満たしてくれて、すっごく幸せですから」
またもやクレアは余計な事を言ってしまう。
かと思えば、
「し、師匠のは凄いッス。お腹の奥がキュンキュンするッス」
「そうだな。頭の中が真っ白になって、ヘンリー殿の事しか考えられなくなったな」
「うぅ……皆、いいな。ねぇ、ヘンリーさん。今夜は、ボクにもお願いします」
ドロシー、ヴィクトリーヌ、ニーナが好き勝手に話しだす。
そして、
「……新婚だから仕方ないのかもしれないけど、そういう事は家で話してね」
母さんがプルプルしながら、必死で笑顔を作ろうとしていたので、一旦仕切り直して、改めて挨拶をする事にした。
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