三人のエルフとの会合を終え、イロナを迎えにヴィルヘルミーナさんの家へ。
「お兄ちゃん。ここがヴィルヘルミーナさんの家だよ」
「ありがとう。じゃあ、後はイロナを連れて帰るだけだから、ここまでで良いよ」
「……お、お兄ちゃん。あのダークエロフには、本当に気を付けてね」
「ダークエロフ……って、イロナの事か? ここへ来る前に、ちょっとアクシデントがあって胸を触ってしまったけど、大丈夫だって」
「うぅ……お、お兄ちゃん。やっぱり心配だから、ルミの胸を触って……って、お兄ちゃん!? ちょっと、お兄ちゃんってば!」
「失礼します。イロナは居ますか?」
何も無い平らな胸を触れと言う意味不明なルミを無視して扉を開けると、ヴィルヘルミーナさんとイロナ、それから、どこかで見た事があるような気がするダークエルフが談笑していた。
「あ、ヘンリー! もうお話は終わったのー?」
「お兄さん、久しぶりだね。うちのイロナが世話になってるねー」
「いえいえ、こちらこそイロナには本当に助けられてますよ」
イロナとヴィルヘルミーナさんと挨拶を交わし、チラッともう一人のエルフに目をやる。
十代後半で、首元までの金髪を長めのサイドテールにした、Fランクの胸も谷間も大きく露出させた美少女……こんなに可愛い女の子の事を忘れてしまうなんてっ! 誰だっけ!? 絶対に会った事があるはずなのにっ!
「お兄さんってば、久しぶりー! いやー、その若さで領主様だなんてー、実は凄い人だったんだねー!」
「この声……この喋り方……まさか、メルヴィちゃん!?」
「そうだよー! えぇーっ! お兄さんったら、メルヴィちゃんの事、忘れちゃってたのぉー?」
「いや、前に会った時は露出の激しい水着姿だったからさ。っても、今の服装もそんなに変わらないか」
「やだぁー! お兄さんったら、どこ見てるのぉー? もー、えっちなんだからぁ!」
あー、メルヴィちゃんは喋っているだけで楽しい。
イロナと同じ様な服装で、似た喋り方なんだけど、この差はやっぱりメルヴィちゃんの経験なのだろうか。
「お兄さん。そんなにエッチなんだったら……夜のサービスしちゃう? しちゃおっか?」
「はい! します!」
「あはは。じゃあ先ずは……って、お兄さん。流石にー、その娘の前ではダメだと思うよぉー?」
メルヴィちゃんの視線の先を見てみると、そこにはキョトンとした表情のユーリヤが。
くっ……流石の俺でも、ほとんど娘のように思っているユーリヤの前で、あーんな事やこーんな事は出来ないっ!
ユーリヤは一切悪くないんだけど、けど、何とも言えない複雑な心境で困っていると、
「あら? よく見たら、前のエルフのお嬢ちゃんじゃなくて、とっても可愛い女の子じゃない! お嬢ちゃん、お名前は?」
「……ユーリヤ」
「ユーリヤちゃんって言うんだね。こっちへおいで。クッキー食べる?」
「たべるー!」
ヴィルヘルミーナさんがユーリヤを連れて奥の部屋へ。
ナイスッ! ナイッスゥーッ! 超グッジョブだヴィルヘルミーナさんっ!
「メルヴィちゃん! 今なら、俺たちに何も障害は無いよっ!」
「ヘンリー。必死過ぎてー、ウケるんだけどー」
「イロナ。お兄さんにもいろいろあるのよ。……じゃあメルヴィちゃんがー、イロナへの見本を兼ねてー、サービスしてあげちゃうねーっ!」
やったぁぁぁっ!
生きてて良かった!
マジで良かった!
「じゃあ、まずお兄さんはー、ここで横になってー」
「はいっ! 了解ですっ!」
「あはは。まだ脱がなくて良いよー。お兄さん、焦っちゃダメー」
そうか。いろいろと段取りがあるんだな。
メルヴィちゃんに指示されるがままベッドに寝ると、そこへ妖艶な笑みを浮かべたメルヴィちゃんが腰掛け、その様子をイロナが興味深そうに見てくる。
初めてが、第三者から見られながらだなんて……変な癖に目覚めてしまたっらどうしよう。
「じゃあ、まずは……お兄さんはー、ここなんて弱そうだよねー」
「くっ……ひゃぁぁぁっ!」
気持ち良い……というか、くすぐったい。
自分で触るのと、人に触られるのとでは、こんなにも違うのかっ!
「ヘンリー、面白ーい。じゃあ、イロナちゃんはこっちを触ってみよーっと!」
「ぉぉぉっ!?」
「イロナ。その首の部分は、もっと優しく撫でるように触ってあげるのよ」
繊細なメルヴィちゃんのタッチと、少し強めのイロナのタッチ……左右からの刺激が凄い。凄過ぎる。
「うわっ! ここは、イロナちゃん初めて触ったけど……こんなに硬いんだーっ! それに熱を持ってるみたいに熱いんだねー!」
「イロナ。そこは少し激しくしてあげた方が、お兄さんは喜ぶわよ」
「へぇー。こうかな? ……あっ! 凄ーい! 何か動いたー!」
美少女ダークエルフ二人によるサービスを受け、天国へ登る様な気分になっていると、
「だ、ダメーっ! お兄ちゃんのエッチーっ!」
突然部屋の中にルミが乱入してきた。
「この変態ダークエロフッ! そういうのは、ルミがお兄ちゃんにしてあげるんだからっ!」
「そう? じゃあ、やってみる? けど、お兄さんは大きいから、お嬢ちゃんに出来るかしら?」
「出来るもんっ! ルミ、お母さんからいろいろ教わって……って、あれ? どうして服を着ているの?」
「どうして……って、ただ肩を揉んでいるだけだもの。お兄さん、かなり肩が凝っているのよねー」
メルヴィちゃんがルミに状況を説明していると、
「あらー? お嬢ちゃんはヘンリーにナニをしてあげるつもりだったのかなー? 変態エルフちゃん」
「うぅ……る、ルミは変態じゃないもん! うわぁぁぁーん!」
イロナが追い打ちをかけ、ルミが逃げ出してしまった。
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