「おめでとーっ! 幸せになっ!」
ど、どうしよう。
勢いで色々言っちゃたけど、ウチ……結婚しちゃった。
いや、もちろんヘンリーの事は嫌いじゃないし、いつもいつもいつもいつも思わせぶりな態度を取られ続けてきたから、こうしてちゃんとしておくのは良いと思う。
結婚……ふふっ、ウチらは夫婦になったのね。
その旦那様は、水? か何かを飲まされているけど、ドワーフ族のしきたりか何かかしら。
「……って、そうよ! ドワーフっ!」
「……ん? 呼んだ?」
そうだった。
ウチとヘンリーが結婚したのは良いのだけど、何故かこのドワーフ族の幼女とも結婚しているのよね。
聞けば、ドワーフ族は一夫多妻制らしくて、私の存在を何とも思っていないみたい。
こ、これから大事な大事なしょ……初夜だっていうのに。
どうするんだろう。さ、三人でしちゃうの? しかも、こんなに幼い女の子と一緒に。
「……何か用?」
「え、えっと、用って訳じゃないんだけど、これからよろしくね」
「……よろしく。一緒に、旦那様を支えていく」
「旦那様……そ、そうね。えっとラウラ……さんは、何が得意なの? 料理とか……」
「……寝る事なら任せて。家で毎晩旦那様と一緒に寝ている。あとお風呂も一緒に入っているから、旦那様の夜の事は何でも知ってる」
「……ふーん。へぇー、そうなんだ」
なるほどね!
何度も誘ったのに、ウチに手を出さなかったのは、この子と既に経験済みだったから……か。
ウチは初めてなのにっ!
「ちょっとアンタっ! 変な水ばっかり飲んでないで、こっちに来なさいっ!」
「……そふぃあー! パンツ……パンツを……」
「な、何なの!? 今まで散々この子と楽しんで来たんでしょっ!? ……ちょ、ちょっと! スカートを捲るなぁぁぁっ!」
どうして!?
今まで、こんな強引に来る事なんて無かったのに……あ、そっか。
ヘンリーなりに、一応順序を守ろうとしてくれていたんだ。
ウチの事は好きだけど、結婚するまでは一線を越えちゃいけない……って、待って。でも、この子とはシてたくせに!
「そこの婿殿の妻よ。せっかく我が娘の結婚式なのだ。何があったかは知らぬが、今日はめでたい日だ。これでも飲んで落ち着いてくだされ」
「……どうも」
この子のお父さんか。
とりあえず水を飲んで落ち着けって言われても、こっちは積もりに積もった、今までの想いが……
「って、な、何よこれっ!? あ、熱い……喉が焼ける……」
「そふぃあー、パンツー!」
「こ、こらぁー。アンタは、どこに顔を突っ込んで……そ、そんなトコ……」
あ、あれ? どうして? 何だか身体がフワフワしてきた。
「……あ、もうヤる? じゃあ……ブラック・ボックス!」
「おぉ……娘よ。もう始めるのじゃな! 婿殿……孫を、孫を頼……」
「あ、あれ? 誰が照明を消したの? 真っ暗なんだけど……まぁいっか」
何が起こったのかは分からないけど、部屋が真っ暗になって、もうヘンリーの顔すら見えなくなってしまった。
でも、普通ならば絶対に誰かへ触らせたりしないような所が触られている……というか、甘噛みされてる?
……もしかして、ヘンリーって変態なの!? や、その……不思議な感じがしてイヤじゃないというか、変な感じがちょっとイイというか……う、ウチは変態じゃないのにっ!
「……ラウラちゃんの魔法で、このベッドの上は外から完全に遮断されてる。中で何をしても声は漏れないし、外から見られる事も無い。朝までこの魔法は解除されないから……って、もう聞いてない。次はラウラちゃんの番だから、ちゃんと代わってね」
ラウラさんが何か言っているけど、だ、ダメっ! こんなの知らないっ!
気付けば、ラウラさんの小さな手が後ろから伸びてきて、
「え? どうしてウチの服を脱がそうとするの?」
「……旦那様の服はもう脱がした。ラウラちゃんも待っているから、早く済ませて欲しい。……ラウラちゃんは三人でも構わないけど、最初はちゃんと一人ずつ」
あっと言う間に服を脱がされ、全裸になってしまった。
暗闇の中とはいえ、ヘンリーの前で全裸。しかも、未だに変な所にヘンリーの顔が……あれ? 顔じゃない? 今、私が触っている物って、もしかして……あっ!
……それから、朝までウチとラウラさんとで代わる代わる……時々三人で、ヘンリーと……ううん。旦那様と励んでしまった。
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