「おかえりなさいませ、ご主人さ……っ!? あ、あの……ご主人様。ラウラさんはともかくとして、ソフィアさんと何かあったのですか? 以前に来られた時よりも、その……かなり親しい仲のように見えるのですが」
「あぁ、俺たち結婚したんだよ。ノーマ、後でちゃんと皆に紹介するけど、ソフィアの部屋を用意してくれないか? あと、ラウラとも結婚したから」
「ら、ラウラさんとも!? ……か、畏まりましたっ!」
俺が結婚したというのが意外だったのか、珍しくノーマが慌てていた。
一先ず、ノーマが部屋を準備すべく走って行った後、
「つ、妻……な、何か良いわね。そうやって紹介されるの」
「……ラウラちゃんはご主人様の妻。嬉しい……」
「それを言うなら、俺だって嬉しいぞ。こんなに可愛いい妻が二人も居てくれるんだから」
可愛い二人の妻と屋敷の中でイチャイチャしていると、突然アタランテが凄い勢いで走って来た。
「ちょっと貴方……け、結婚したって聞いたけど、ほ……本当なのっ!? しかも、今回は仮じゃなくて、本気っぽいって……」
「あぁ、昨日結婚したんだ。これからは、妻共々宜しく頼む」
「ひっ……酷いっ! 私の初めてを奪ったくせにーっ!」
「えっ!? あ、アタランテ!? 何を言っているんだ!?」
かと思えば、訳の分からない事を叫びながら、アタランテが走り去って行く。
「……まぁ、アンタの事だから、こういう事もあるんだろうな……とは思っていたけどねー。……けど、ウチはアンタが初めてだったのにねー」
「……ラウラちゃんは、今の旦那様が愛してくれれば良い。過去の事は気にしない」
「ちょっと待った! 今のは何かの間違いだっ! その……俺だって、ソフィアとラウラが初めてだよっ!」
ソフィアにジト目を向けられ、はっちゃけた話をしていると、
「へ、ヘンリー様っ! 新たな女性とご結婚されたとか。……あぁっ! 指輪っ! ヘンリー様、私にも結婚指輪をくださいっ!」
「ヘンリー殿! 先程、とんでもない噂が……くっ! あの噂は本当だったのか! しかし、指輪か。そう言えば、失念していたな。是非、私にも贈っていただきたい」
クレアとヴィクトリーヌがやって来た。
あ、そうか。この二人もドワーフの試練を受けるにあたって、妻として扱われるようになっていたんだ。
待てよ。という事は、
「隊長さん……ううん。ボクも旦那様って呼ぶべきなのかな? あのね、ボクも指輪、欲しい……」
「師匠っ! 自分も師匠から指輪をプレゼントしてもらいたいッス。あと、その……たまには師匠直々に修行して欲しいッス」
「ヘンリー隊長。いえ、ヘンリーさん。こんなに幼い二人を新たに妻として迎えるなんて……もしかして、そういう趣味なのです? ……まぁそれはそれとして、私たちにも指輪を贈るべきなのです」
予想通り、Gランクの胸を揺らすニーナに、薄着で大きな胸を強調するドロシー、ジト目のプリシラがやってきた。
「アンタ……どういう事か説明してくれるかしら?」
「そ、ソフィア……顔が怖い。怖いって! せ、せっかくの可愛い顔が……あ、はい。えっと、ドワーフの試練を受ける時に、いろいろあって妻という事になっていて……」
「へぇー。こんなに沢山ねぇー。で、アンタ……ウチが一番だって言ってなかったかしら?」
「も、もちろん、あぁいう事をしたのはソフィアが一番最初だ!」
「……まぁいいわ。で、実際はキスとかしてるの?」
「してない! そういう事は断じてしていない。まぁその、おっぱいは触って……ひひゃふ」
「……私が一番だって言うなら、もう今ので許してあげるわよ」
ソフィアに頬を思いっきり引っ張られたが、これくらいで済んで良かった。
少し前のソフィアなら、この屋敷を吹き飛ばす勢いで精霊魔法とか使いそうだったからな。
「……取り込み中悪いのだが、私はヘンリー殿に子種を貰っているのだが。私は初めてだったというのに、あんなに激しく、だが天にも昇る体験をさせてもらい、一生ついて行こうと心に決めたのだから」
「違うっ! きっとヴィクトリーヌは幻覚魔法とかを食らったんだ。俺はそういう事は、本当にソフィアが初めてで……落ち着け! マジで! ソフィア、ソフィアぁぁぁっ!」
「この……アホぉぉぉっ!」
空気を読まないヴィクトリーヌの発言でソフィアがキレて、ガチでイフリートの攻撃魔法を放たれた。
幸い、事前に察したクレアとプリシラが防御魔法を使ってくれて、屋敷が壊れたりはしなかったが、
「……旦那様。ラウラちゃんは、そんな事で怒らない。後で、いっぱい癒す」
「ま、待ってください! わ、私も……私もヘンリー様の子供が欲しいです!」
「ぼ、ボクも……そ、そういう事に興味があるから……その、ま、混ぜて欲しいな」
倒れた俺をラウラが膝枕した直後、クレアとニーナが優しく俺の身体に触れてくる。
「じ、自分も新しい修行を師匠としたいッス。そ、その……初めてなので、痛みがあると思うけど、その痛みに耐える修行……ッス」
「わ、私も妻だから、問題ないのです。本当は二人っきりが良いけど、この状況だし、我が儘は言わないのです」
「も、もちろん私もだっ! ヘンリー殿には、あの時のような激しくも、気持ちの良い事を是非していただきたい」
それに合わせて、ドロシー、プリシラ、ヴィクトリーヌもやってきて、
「もぉっ! ヘンリー……ウチを含めて、ちゃんと責任を取って、全員満足させなさいよっ!」
ソフィアの言葉で、今夜が大変な事になってしまった。
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