完結済 短編 現代世界 / 戦争

ロシアがウクライナを攻める!

公開日時:2022年2月25日(金) 18:00更新日時:2022年2月25日(金) 18:00
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※本稿は戦争は絶対にしてはいけないということを前提として書かれています。決してロシアのやったことは許されるわけではありません。しかし、別の側面もあるのだということを言及したいのです。

※個人の意見・分析であり事実と間違っている可能性があります

※日本時間2022年2月25日昼現在の情報を元に書かれておりますのでご覧時点とは状況が異なる可能性があります

 

作者:本日は緊急寄稿ということで、ご足労頂きありがとうございます。

 

質問者:よろしくお願いします。本日はウクライナ問題についてのお話ということですが、ロシア若しくは欧州についてご専門なのですか?

 

作者:いえ、僕は大学の時に日本の政治について考えるサークルに所属していましたが、海外については専門ではありませんでした。しかし、政治問題については根っこで繋がっていると思っていますし、情報収集には自信はあるのでお話させていただくことになりました。

 

質問者:なるほど……ところでこのウクライナ問題につきましてロシアが開戦したことについてどう思われますか?

 

作者:許されることではないと思います。ですが、政治学において長い歴史の中では革命や現状打破のための方法として“戦争”と言った形が多く取られていたのも事実です。

 よく第二次大戦後最大の危機とか書かれていますけど、キューバ危機だけでなく朝鮮戦争やベトナム戦争、中東の多くの抗争では東西代理戦争という形での衝突もありました。そこからの大戦への発展という可能性もあったわけです。

その点においては特に日本は戦争から遠く“平和ボケ”していると言われても仕方ないのかなと思います。

また、ロシアがここまで自由にできるのも安保理決議が意味をなしていないことも問題です。“5大国の拒否権“で5大国のうちどこかの国に不都合があれば却下されてしまうというのは大いに問題です。『5大国は決して過ちを犯さない』という謎の前提条件に立って成り立っている制度は即刻廃止するべきです。

 

質問者:では、今回の問題の一番の問題点は何なのでしょうか?

 

作者:ズバリ、『今後、NATOは身内しか守らない』ということが発覚したことです。これまではアメリカに救援を要請すれば『世界の警察』を名乗っていたアメリカはすっ飛んできました。しかし、今回のウクライナの一件はNATO領域に手を出さなければ動く気配が無いです。NATO事務総長もアメリカ大統領もそう発言しています。

 

質問者:その問題はつまり“ウクライナがNATOに加盟していない”からでは無いのでしょうか? NATOに加盟を阻んだロシアに問題がやはり問題なのでは?

 

作者:そこが最大の問題ではありますが、ロシア大統領としては『冷戦が終結してドイツが統一されるに際し、東西陣営間で「NATOは東方に拡大しない」という約束があったが反故にされたと主張』しています。しかし、この合意が本当という前提ならNATO側が先に約束を反故にしたという点は指摘していかなければなりません。ミンスク合意違反はロシアに非が100%ありますが、この東西陣営の合意が本当かどうかの検討を大きく進めなければ決定的に見方を誤ることに繋がりかねません。

 

 また地政学的に見てもロシア首都モスクワとウクライナ首都キエフは865キロと東京博多間の878キロとほぼ変わらないです。

仮に皆さん、博多に北朝鮮が部隊を置きますと言われたらどう思います? ひとたまりもないでしょう? ですから、ウクライナにNATO加盟を許し、部隊若しくは核兵器でも配置されたらロシアとしてもたまらないと思うのも無理はないわけです。戦争は起きてはいけませんが、戦争を起こす大義名分としては客観的に見ると十分に思えます。

 

質問者:なるほど……つまりNATO側にも責任があると言いたいわけですね?

 

作者:ええ、確かに実際に軍事行動に動いたロシアは悪いです。ですがそれの反対側に位置するNATOが正義とは言えません。特にウクライナに対しては酷い仕打ちをしたと思います。1993年にウクライナは核放棄を約束と共に安全保障も約束しました。94年にはブダペスト覚書ではベラルーシ、カザフスタン、ウクライナが核不拡散条約に加盟したことに関連して、協定署名国がこの3国に安全保障を提供するという内容です。アメリカ、ロシア、イギリスの核保有3カ国がこの覚書に署名しました。しかし、アメリカ、ロシア、イギリスは皆で仲良く約束を破っています。


  ウクライナは約束通り核を放棄しましたが、果たして“武器を送る”程度のことが『安全保障を約束した』と言えるのでしょうか? アメリカを含むNATOは約束を破っているのです。


 

質問者:NATOの約束の反故は今後どのような問題が発生するでしょうか?

 

作者:日本の直接関係することで真っ先に思い当たるのは中国と台湾の問題です。パラリンピックまでが終了した局面が一番危険です。台湾とアメリカの関係は、ウクライナよりも薄い関係でしかないと思うので危ないです。ただし、米軍が台湾に駐留していることを2021年10月台湾総統も認めており、現状では思いの他中国も攻めにくいのかなと思います。

 

質問者:なるほど……。

 

作者:ですが、問題が山積みのアフガニスタンから敢え無く米軍が撤退したように突然撤退する可能性も否定できません。台湾アメリカ間には正式な攻守同盟がありませんからいつでも引き上げる可能性はある訳です。既にアメリカは『世界の警察』としての役割を放棄しようとしているのです。何が起きても自国に直接関係無ければ“非難と経済制裁”のみで終わってしまう可能性も否定できません。

 

日本は米軍基地がある上に攻守同盟に近い存在である安保条約がありますが、尖閣諸島などの離島を逐一守ってくれるとは限りません。事実、実効支配されている竹島や北方四島についてアメリカは“日本に領有権がある”というだけです。日本の軍事力を強化するべきです。

 後は日本はいきなり核兵器を持てとまでは言いませんが核シェルターを作らないと国民を守れないと思います。公共事業に投資するならまずはそこでしょう。

 

質問者:しかしながら、あまりこういったことまではマスコミは報じませんよね?

 

作者:やはり、日本はアメリカの核の傘の下にありますからね。ヘタなことを報道することはできないでしょう。

 色々な分野で“マスコミ”という名前そのものに違和感すら覚える局面が多いです。マスコミというよりはある一定の方向へ思想誘導する“プロパガンダ”だと思っていたほうがいいように思います。“マスコミ”さんの言うことを鵜呑みにすると人々が真実から遠くなり大局を見失う可能性がありますからね。

 

質問者:では一体どうすれば真実に近い情報を手に入れることが出来るのでしょうか?

 

作者:ネットなど幅広く情報を仕入れるべきですね。

 

質問者:しかし、ネットではデマ情報も多いです。

 

作者:それは否定しません。しかし、多くの視点から物事を見ることは重要です。これからは情報の集める能力、そして取捨選択能力が色々な場面で試されるでしょう。また、情報を得ても行動が間違えば何の意味も成さないので『何をしたら最適解に近いか』が分かる能力もこの社会で生き抜くためには必要です。

 

質問者:今回の寄稿では日本の問題や個人の情報収集についておっしゃりたかったのですね?

 

作者:それもあります――が、実を言うと一番言いたかったことは他にあります。

 

質問者:え、何でしょうか。

 

作者:僕が今書いて連載している『ディストピア生活初級入門』という作品があるのですが、あれが『第三次世界大戦から20年後の2055年』ということになっています。今のままだと今年から最悪第三次世界大戦の危険性すらあります。

 

質問者:えっと、つまり自身の作品の言い訳ということでしょうか?

 

作者:そうなります(笑)。笑いごとにしてはホント戦火にあっている方々には申し訳ないのですが、本当にそうなってしまったら作品の概要などを全て“第4次世界大戦から20年後の2055年”に全部訂正しようと思っています。

 

質問者:いや、ホント笑い事じゃないですよ……。SF作品なんですからそのままでも良いのではありませんか?

 

作者:『中々現状変更に武力行使をしないんじゃないか?』って言う僕の予想が外れた悔し紛れですよ。僕としても戦争はこれ以上拡大して欲しくないので概要が“第三次世界大戦から20年後の2055年”のままで終わって欲しいと心から願っています。

 

質問者:本日はこれで終わりです。ありがとうございました

 

作者:ありがとうございました。

 

※いわゆる2共和国でジェノサイドがあったとロシアが主張していることについては真意不明なため除きました。

※ミンスク合意についてはウクライナ側が履行しなかったというロシアの主張もありますが、これも真意不明のため除きました。

 好評ならばこれから政治問題についても単発コラムを書こうと思いますので、よろしければご感想を頂ければと思います。

最後にロシアとウクライナ間での戦争で亡くなった方々に心から哀悼の意を捧げると共に、今あらゆることで苦しんでいる方々の苦しみが少しでも無くなるよう心から祈っております。

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

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