【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-

想像した事を実現できる創生魔法。現代知識を使い生産チートを目指します。
ジェルミ
ジェルミ

第57話 ボウリング

公開日時: 2021年12月24日(金) 14:55
文字数:2,528

 俺達男5人はお風呂を出て2階に来ている。

 すると女子達が遅れてやって来た。

 みんな、『良いお風呂だったね』、とか『さっぱりしたわ』と言っている。


「どうしたのエリアス君?2階にみんなを集めて」

「アリッサさん、ゲームでもしましょうか?」

「ゲーム??」

「えぇ、勝敗を決める遊びで、ボウリングと言います」


「「「 ボウリング?? 」」」


 レーンが6本あるのを見ただけでは分からないだろう。


 まず説明をしないと。

「レーンの上にピンの的が10本あって、手前に頂点がある正三角形に並べられています。ピンを狙ってボールを転がして倒したピンの数の合計を競う遊びです 」


「「「へ~~!! 」」」


 みんなわからないまま返事をする。


「1回の投球で10本全てのピンを倒すことを『ストライク』と言います。得点は点数で競い10本倒すと10点を獲得できます。2回目からの前回の投球で倒したピンの数がボーナス得点として加算されます。ではやってみますね。2投球でワンセットです」


 俺はそう言うと手本に一球投げてみた。

 ボールに指を3本入れ親指を12時の方向に向け、進行方向をしっかりイメージしてスイングするように投げる。


 ゴロ、ゴロ、ゴロ、ゴロ、ゴロ、ゴロ、

 カコ~~~ン!!

 見事、真中だけ倒れ両脇が残ってしまった…、見本のはずが、恥ずかしい…。

 そして2投目で右側のピンを倒した…。


 し~~~~ん!!


 すると間を開けてみんなが騒ぎ出す。

「す、すごい!!」

「凄いわ、エリアス君」

「楽しそう!!」

 そ、そうかな。それは良かった…、デヘヘ。


 それからは6レーンを2人ずつで使い12人で楽しんだ。

 自動でピンが並べられ、ボールリターンでボールが戻ってくる。


 この世界は娯楽が少なく、まして遊ぶ設備などが無い。

 みんな夢中になって投げ続けた。


 あぁ、アリッサさん。ボールは下から投げるもので上から投げては駄目ですよ!!

 アレックさん、2ボールで1セットですから。

 え?3回投げれば全部倒せるのに?て言われても。





 みんなとても喜んで、楽しんでくれている。

 俺は調子に乗りストレージの中の、『創生魔法』であるものを創った。

 みんなが投げるのに夢中になっている間にこっそりとだ。


 バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!!

  バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!!


 俺は叩く!叩く!!

「なにしてるの、エリアス君?」

 みんなが集まってくる。

「俺ですか、ゴブリン叩きゲームですよ」

「ゴブリン叩きゲーム?!」

「この穴から顔を出すゴブリンを、このハンマーで叩くんです」

 俺は叩く真似をした。

「そして叩いた数を競う遊びです」


「私やります~!!」

「私もやりたい!!」


 バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!!

  バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!!


「ゴブリンめ、このゴブリンめ!!」


 バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!!

   バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!!

    バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!!

  バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!!


 エメリナさん、そんなに強く叩かないでください!!

 穴から出てくるゴブリンの頭を叩く遊びで、倒すゲームではありませんから!!

 駄目ですよ。壊れますから…。


 さすがに12人に対して遊ぶ機器が1台では少ないか。

 もう1台創るか。

 俺はストレージの中でもう1台、別の物を創り外に出した。


 ドン!!

「わぁ、今度はなにかなエリアス君、あははは!!」

 なぜかアリッサさんが、諦めた様に笑ってる。

 どうしたんだ?


「これはベアベアパニックです。5匹並んだブラッディベアをハンマーで叩いて撃退します。一定のラインまでブラッディベアが出てくると、噛まれたことになり減点となります。ゲーム後半はブラッディベアが『怒り』スピードが速くなります。制限時間があり、その間に40匹以上叩くと更に延長されます。そしてその日のハイスコアは『本日のスゴウデ』として記録され奥の画面に5位まで表示されます。スコアを出した時に任意で自分の名前を入力でき、次に誰かに抜かされるまで消えることはありません」

 ここまで一気に俺は話した。

「では、やってみせますね」

 

 ブラッディベアが穴から手前に顔を出す。

 出たり戻ったり。

 ややデフォルメしてブラッディベアは可愛くしてある。


 バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!!

  バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!!


 後半になるとスピードが速くなる。


バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!!

    バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!!

    バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!! 

  バン!バン!バンバン!!バン!バンバン!!


「負けるな、エリアス!!」

「頑張ってエリアス君!!」

 みんなが周りから応援してくれる。

 なぜか嬉しかった。


 そしてゲームが終わった。


「はい、これで終わりです。今日は俺が初めてやったのでハイスコアとなり、このように名前を入力します」

 俺はブラッディベアが出てくる、穴の上にあるボードに自分の名前を入力する。

 すると奥の画面に『本日のスゴウデ・エリアス・450点』と表示された。


「「「 おぉ~~!! 」」」


「これは次の人がこのスコアを抜けば、また名前が変るのかな?」

「えぇ、そうです」

 誰かが聞いてくる。

 もう誰でも良いです。


「私やる!!」

「私も~」

「私が先よ」

 

 そしてワイワイ、ガヤガヤみんなで騒いでみんなで笑って楽しんだ。

 みんなが見ていない隙を見て、ゴブリン叩きゲームも改良した。

 少し可愛くデフォルメしこちらも、順位を5位まで表示できるようにした。



 楽しい時間はあっという間に過ぎていく…。

 そして礼拝堂の22時の鐘がなる。

 ゴォ~~~~ン!!


「困りましたな…」

「えぇ、そうですね」

 誰かがポツリと言う。


 この世界は街灯が無い。

 真っ暗な夜道を歩いて帰るのは、襲われる可能性がありとても危険だった。

「ではみなさん。今夜は泊まって行ってください」

「えっ、泊まれるの?」

「凄いわ~!」

 女子達が騒ぎ始める。


「ですが個室は寝具のご用意がありませんので、今夜は3階で寝て頂きます」


「3階で寝るの?!私達の初めての夜が…」

 アリッサさんが小さな声で何か言っている。

 そしてオルガさんが、肩に手を置いて何か言っている。


「はい、みなさん。3階へ行きましょう」

 そう言いながら俺達は3階の階段を上った。

 

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