【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-

想像した事を実現できる創生魔法。現代知識を使い生産チートを目指します。
ジェルミ
ジェルミ

第17話 パーティー結成

公開日時: 2021年10月28日(木) 07:30
文字数:2,039

 振り向くとそこには、オルガさんが居た。

「あら、エリアス君。ウフッ、来ちゃった」


「ご一緒してもいいかしら」

「はい、どうぞ。一体どうしたんですか?」

「丁度、前の宿の契約が今日までだったから、この宿に泊まることにしたのよ」

「そうだったんですね」

「明日からの予定はどうなってるの?」

「俺はまだFランクですからね。ゴブリン討伐、薬草採取がメインですよ」

「なら私とパーティーを組まない?私はAランクだから、依頼の幅も広がりいい経験になるわよ」

「それはそうですが」


「それに攻撃専門の人が欲しいて、言ってたでしょ」

「まあ、そうですね」

「エリアス君がタンクで防いでる間に、私が攻撃して仕留める。そして駄目なら2人で攻撃をすればいいし」

「う~ん、そうですね。CとFランクではあまりにも、バランスが悪くありませんか?オルガさんの負担が多くなりますよ」

「それは大丈夫よ。それに虎猫族は受けた恩は忘れないのよ。夜伽をしてほしいて言われれば喜んでするわよ、どうなの?」


 な、なんと!

 でもここまで言ってくれるなら。


「では夜伽は別として、お試しと言うのはどうでしょう」

「お試し??」

「はい、うまくやっていけるのか実際に試してみるのです」

「結婚前のお付き合いと同じね。いきなり一緒に、暮らしてもうまくいかないから」

「そ、そうかもしれませんね。ははは」

 例えが違うような気がするけど、そんなところだよね。


 そして俺達は明日から、一緒にパーティーを組むことになった。



 翌朝、俺達2人は冒険者ギルドに向かった。

 オルガさんがいるのでいつもより早い時間に出たが、こんなに混んでいるとは。

 壁の依頼書を見ると違いはあれど、討伐か採取の依頼に分かれる。

 討伐は金額が高くなるが危険が多く、採取は危険は少ないが金額も少ない。

 危険とお金のラインをどこに引くかだ。


「ねえ、エリアス君。これなんかどう?」

 オルガさんが依頼書を指出す。

「ウィルム討伐。蛇の魔物。皮採取。状態により1匹,8000円からか」

「う~ん、良いんじゃないかな?」

 俺にはどれが良いのか、なんてわからない。



 まずは受けないと。

「それにしましょう」

 依頼書を片手に受付に行こうとすると、コンラードさんが居た。


「コンラードさん、お早うございます」

「あぁ、この前のあんちゃんか」

「俺の名はエリアスです」

「わりい、わりい。エリアス君だね。どうしたんだい、獅星龍なんて連れて」

「獅星龍??」

「私のあざなさ。獅子のよう素早く、龍のように強いて意味さ」

 オルガさんが少し照れている。


「獅星龍オルガと言えば、ちょいと有名だからな」

「はあ、そんなに強いのですか」

「もちろんだ。そんなエリアス君が、どうして獅星龍と」

「パーティーを組んだんです」

「パーティーを組んだ?」

「お試し、てやつです」

「あははは!お試しか。そりゃいい。獅星龍もいつまでも、1人でやって行くのは無理があるからな」


「コンラード。相変わらずお前は面倒見が良いな」

「コンラードさんも、有名なんですか」

「私と同じAランクだからな。こんな小さな街だ、C以上は少ないからね」

「俺はこの街に来たばかりだから、知らなかったのか」

「まあ、頑張れよ」

「はい、ありがとうございます」

 そう言うとコンラードさんは、俺達から離れていった。



 ウィルム討伐はDランクの依頼だ。

 Fランクの俺では受けることは出来ない。

 だがAランクのオルガさんと一緒なら受ける事が出来る。

 そして俺がオルガさんと組むとギルドの担当は、オルガさんの担当者となり、アリッサさんではなくなってしまう。

 なにか他の女に乗り換えたようで、悪い気がする。


 オルガさんが依頼書を片手に受付に向かう。

 担当はコルネールさんと言う女性で年は20歳くらい。

 髪は赤みがかった金色で短く、スポーティな感じの人だ。


 コルネールさんの隣がアリッサさんだ。

 一言挨拶をした方がいいのか迷っていると、アリッサさんから声を掛けられた。

「エリアス君。ちょっといい?」

「はい、実は一時的ですが、オルガさんとパーティーを組むことになりまして」

「そうなの。君もソロだと無茶しそうだから、それもいいわね」

「はい、自重します」

「それから嬉しいお知らせよ。ギルドランクがFからEに上がったわ」

「えっ、Eにですか?でも俺、登録したばかりですよ」

「トロールやバグベアを、人の力を借りてとはいえ倒しているんだもの。当然よ」

「おぉ、ではDランクの依頼も受けれるんですね」

「そうよ、だから今度は私の方で受付してね」

「えっ????」


 さっきまではFランクだったので、オルガさん経由でないとDランクの依頼は受けれない。

 でも今はEランクになったから、俺でもDランクの依頼は受けれるようになった。

 だから俺メインに依頼を受ける時はアリッサさん、オルガさんメインならコルネールさんで受付してほしいと遠回しに言われているような気がする。



「分かりました。今後はコルネールさんと交互で受けようと思います」

「そう、分かってくれて良かったわ」



 あぁ、そう言えばアリッサさんに渡すものがあった。

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