ある日私はアルファポリスでマンガを投稿できることに気づいた。
……唐突に名前が出てきたアルファポリスだが、実は前から登録しており、カクヨム掲載作品の宣伝目的で利用していた。
ブログを書いたり読んだりしている人はにほんブログ村とかブログランキングのバナーを見たことがあるはず。あれは自分のブログを登録することで参加できる外部ランキングサービスで、アルファポリスにもそういう感じでブログや小説など他サイトを登録することができたのだ。
アルファポリスに他サイトのアドレスを登録するとバナーを取得でき、そのバナーを作品に貼り付けておけば、バナー表示回数によってランキングに参加できた……はずである。しかしカクヨムにはバナーを設置できる機能はないので、バナー云々は関係ない。どこにも登録しないよりはちょっとは宣伝になるだろうと思ってアルファポリスにも登録していた次第である。
アルファポリスには以前ブログも登録できたはずだが、途中からブログ登録は終了になった。
そんなわけで私はアルファポリスを利用していたが、それまでアルファポリスに直接投稿しようという発想はなく、「別のサイトに投稿した作品を登録できるサイト」とばかり思っていた。内部投稿がどうとか書いてはあったが難しそうだし、アルファポリスにもカクヨムにも投稿、なんてことをしたらアクセス数が分散してしまう。アルファポリスにはせっかく他サイトを登録できるんだから、登録して一カ所にアクセス数を集める方がいいと思っていた。
でもアルファポリスではマンガを投稿できる。カクヨムではできない。なのでマンガだけ直接アルファポリスに投稿しても良いかもしれないと思い、何気なく過去作品のマンガを投稿してみた。
そして私は驚いた。24hポイントというものがぐんぐん上がるのを見たのだ。
24hポイントとはアルファポリス独自のポイントで、その仕組みは謎に包まれている。が、何もないのにポイントが上がったりはしないはずだ。カクヨムのまったく動かないアクセス数に慣れきっていた私は、24hポイントに釘付けになった。
結局マンガの24hポイントは最高746にまで達し、一般女性向けマンガランキングで1088件中11位に入った。
なんだかよく分からないが感動した私は、アメブロで報告した。「アルファポリスでマンガ投稿してみたらポイントと順位がすごかった!」と。
すると、カクヨムとアルファポリスの両方を使っている方から「アルファポリスで投稿する方が報酬が多い気がする」との情報コメントをいただいたのだ。
えっ、アルファポリスの方が報酬が多い?
そんなことあるのか?
急いでアルファポリスの収益について確認してみると、アルファポリスにはカクヨムと同じく収益還元システムがあり、またシステムもカクヨムと同じく広告によるPV報酬だった。カクヨムでは「カクヨムロイヤルティプログラム」に参加し、広告を表示する設定をしないといけないが、アルファポリスではアルファポリス内投稿をすると自動参加になるらしい。(他サイトを登録した場合投稿インセンティブは発生しない)
今までカクヨムで投稿し、リンクを貼りまくったもののリワードは一桁しか付かなかった。そしてアルファポリスではたった1回、16ページのマンガを投稿しただけだ。そのマンガ投稿のインセンティブは……。
確認しに行ってみると、付いた見込みスコア(見込み報酬)はなんと20だった。
1回の投稿で20円……。プロと比べたり、労力の計算とかすればあまり大きな数字ではないのかもしれない。が、私は驚き喜んだ。アルファポリスの可能性を感じたのだ。ここなら換金できそうだし、初投稿でこれなのだから投稿し続ければ報酬も上がるかもしれない、と。
今まで私は小説投稿サイト(この時投稿したのはマンガだけど)の見分けがつかなかった。どこも似たり寄ったりで大した違いはないと思っていたのだ。しかもカクヨムは大手で、ユーザーも多く、話題にもよく上る。カクヨムで換金できないなら他のサイトも換金できないだろうと思っていた。でも小説投稿サイトによって報酬率が違うと知った。
そこから私は、アルファポリスへの作品登録をやめて直接投稿を開始した。もしかしたらマンガだけ報酬が高く文章では報酬を得られないのでは……なんて不安も少しはあったが、文章を投稿してみるとちゃんと報酬が付いた。
その後はアルファポリスでの活動を主にしていき、カクヨムよりもうんと報酬を得られるようになり、1000円分の換金も2回できた。報酬はカクヨムより多く、スコア(報酬。1スコア1円)の期限はカクヨムより長い。ありがたいことである。
漫画大賞にも参加した。なんと、賞をいただかずとも参加するだけで参加賞として500スコア貰えたりするのだ。しかもエントリー時点から開催期間終了までに16ページの追加更新で500スコアプレゼント、エントリー時点から開催期間終了までに32ページの追加更新でさらに1000スコアプレゼントと書いてあったりする。カクヨムから来た私には、アルファポリスの太っ腹さは信じられないほどだった。
(マンガ作品は最初に投稿したものと合わせて現時点で2つ。それ以外は文章投稿なので、メインは文章だと思う)
このことで私は、1つのことにこだわり続けてはいけないと学んだ。ものによってシステムも違うし、人によって向き不向きもある。情報に左右されるだけでなく自分の視点で選ばなくてはならないと思った。
ただアルファポリスでのささやかな失敗やガッカリしたこともなかったわけではない。
例えば私は最初、計算高く動くより純粋な気持ちで自分の作品を投稿したいと思って、自分のやりたいように連載(エッセイ集・詩集)をしていた。ところが連載のポイントは一向に上がらなかったのだ。
それでも毎回24hポイントが200以上にはなるので深く考えず連載を続けていた。が、ある時作品ごとの見込みスコアを確認してみて愕然とした。張り切って連載していたエッセイ集や詩集に、まったく見込みスコアが付いていなかったのだ。
その後、私のような底辺作家の場合、アルファポリスでは連載より一話完結エッセイの方が稼げると知った。それからは一話完結エッセイを投稿しまくった。おかげで作品数ばかりが増え、アルファポリスでの作品数は現在139となっている。
そのあたりの流れはカクヨムの連載「【アルファポリス・カクヨム】小説投稿サイトごとに違いがあるのか……。アルファポリスの収益還元システム『投稿インセンティブ』を研究中。」やアルファポリスの連載「無料で文章やマンガを投稿して稼ぐならアルファポリス? 投稿インセンティブ研究中【5ヶ月で1000円分換金達成!】」に記してあるのだが、連載で足掻いてみたり一話完結で試してみたりと自分なりに色々やった。
ちなみにこの2つの連載はタイトルが違うだけで内容はほぼ同じだが、訳あって途中からアルファポリス連載のタイトルやエピソードタイトルを変えたので、話が少々ややこしくなっている。
連載でスコアを得ていないことに気づいた私は一話完結エッセイに力を入れたが、結局一番最初に叩き出した結果「たった1回の投稿で見込みスコア20」の記録はなかなか破れなかった。一話完結エッセイであっても得られる見込みスコアは一桁であったりしたし、連載だともっと低かった。やはりマンガジャンルの力が強かったのと、ビギナーズラックだったのかもしれない。それでもカクヨムと比べると報酬は桁違いだった。
アルファポリスではどうやら完結ブーストというものの力が大きく、話数に関係なく完結作品のポイントが上がりやすい。
長く連載すればするほど完結ブーストも大きい、というわけではない。一話完結でも二十話完結でもポイントやスコアの上昇率は同じくらいだったから、底辺作家にとっては一話完結の方がスコアを得やすかった。
が、それは底辺作家の話。読者様がどんどん付くような魅力的な連載であれば、続けるほどスコアは伸びるはずなのだ。ということで私は連載にも時々チャレンジした。人気連載を目指すために。
結果、アルファポリスの連載「無料で文章やマンガを投稿して稼ぐならアルファポリス? 投稿インセンティブ研究中【5ヶ月で1000円分換金達成!】」をお気に入りに追加してくださった方は22人に達した。私の作品の中で最高記録だ。
他の作品ではお気に入り追加してくださった方(作品のフォロワー的な人)は最高3人だ。物語を書く者として、インセンティブ研究エッセイばかりが読まれて物語がほぼ読まれないというのは少々寂しくもある。が、元々しくじりアフィリエイターであったことを思うと、エッセイ連載に成功したことはそれはそれで成功なのかもしれない。
そんなわけでアルファポリスでは底辺作家なりに順調にいっている。投稿中の作品だけでなく、過去作品へのアクセスも合算されてちゃんと報酬として貰えるらしいことも分かった。しばらく投稿しない日が続いても数円の収益が付き続けているからだ。
が、以前は毎日10スコア前後得られていたのに対し、今の収益は低い。
以前はブログにリンクを貼っていることが大きかった。ブログでリンクを貼って宣伝するのをやめると、収益は下がった。
リンクから人が来ていたということではない。
私は以前、毎日自分の作品を開いてアドレスをコピーし、ブログに貼り付けて投稿していたのだが、そのことが関係していた。
毎日作品を開いてリンクをコピーしなくたって、どこかにアドレスを保存しておいて同じコピーを毎日貼れば良いじゃないかと思う人もあるだろう。が、毎度同じリンク・同じ作品名を羅列して投稿しているとGoogleから「同じ内容の文章ばかり何度も投稿する人」認定されるんじゃないかと思い、私はこまめにブログに貼るリンクを変えていたのだ。前述の通り一話完結エッセイばかり投稿していたから作品数は多かった。
で、アドレス取得のために自分で自分の作品を開くことが多かったため、それが24hポイントに反映されていたのだ。
実はアルファポリスでは自分のアクセスもポイントとしてカウントされる。そしてそれがどうやら収益にもなっていたらしい。それに気づいたのは少し後である。
今はアドレスを貼って宣伝しまくることをやめ、作品更新頻度もわりと少なくなった。するとどうなるか。現在短編小説(11話で完結予定)を毎日連載中だが、昨日の見込みスコア(総合)は4だ。その前の日は5、その前の日は4。
十分ありがたいことではある。あまり更新や宣伝をしていなくても毎日数円の収益が発生し、インセンティブ研究連載の読者様も増えている(連載小説の方は反応がない)。また一話完結エッセイを増やせば1作品で5~10円得られるかもしれないし、いつか大当たりの作品を書ければ見たこともないほどスコアを得られるかもしれない。文章が上手くなればいつか底辺作家を脱するかもしれないし、コンクールやキャンペーンもある。
が、他にも色々試してみるのも良いかもしれない。カクヨムからアルファポリスに来て驚いたように……まだ驚きがあるかもしれない。そう思い始めた。
そんな時「ノベリズムが稼げる」という情報を見かけた私は、即座に飛びついた。
ノベリズムは新興小説投稿サイトであり、まだあまり情報がなかった。
どういう場所か分からないところでの冒険……。それって面白いかもしれない。
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