このままだと、ブチ切れてしまったスザンヌが部下のおでこを順々に、音速の矢で射抜いていくという連続頭部破壊の変が起きてしまいそうなので、俺はその前に西門前まで急いで歩いていった。
「うーん! 今日もいい天気だ。さあ、行こう! スザンヌ!」
「……。フン! わかったよ……王の命だからな」
ライズ国王「おお、スザンヌよ。あっぱれである。激烈なプッツンを収めたか、まさに余に忠誠を誓うあのスザンヌであるな。だが、残念だ。そなたにも添い寝係を用意しておけばよかったのだ。勇者よ。あとで、スザンヌに言っておくがよい。今から添い寝係をもう一人送ろう。ただ、残念だが女性しかいないので、そこは我慢するようにと……」
ライズ国王のコメントが新たに書き込まれた。
王様! もう添い寝係はいりません!!
「ライズ国王。添い寝係はリルリス一人だけで十分です! じゃあ、魔王城へちょっくら行ってきます!」
俺はリルリスの後を追うように、スザンヌたち騎馬隊を連れていった。
…………
街路をぞろぞろと渡って、西門前にたどり着くと、先に着いたリルリスが花屋で花を買っていた。
「ランダルさまは、何の花の匂いが好きですか?」
「何の香りか?? いや、好きな花の匂い聞かれても……」
「じゃあ、この竹で」
「聞いて、ねえええええ!! って! しかも、なんでー!! 俺の好きな匂いが竹なんじゃああああ!!」
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