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ここはニューライズ王国の王城 謁見の間
小国なので、些かこじんまりとした謁見の間だった。だが、この国を動かす主要な人物が大勢詰め寄っていた。
「ふむ。勇者ランダルよ。よく来てくれた。そなたにはまた活躍してもらいたいのだ」
「はい! 王様! その前に配信は金になると聞きました!」
玉座に座るライズ国王が、眉間に皺を寄せながらニッコリ微笑むという。なんとも奇妙な笑顔を見せる。
「ふーむ。それはそなたの働き次第だな。金貨が欲しくば配信せよだ。そなたには相当パズってもらわなければならないのだ。その後、全ての国民が安心して暮らせる王国になれば、余のポケットマネーから小さいが国を一つ与えよう。これ……」
ライズ国王はそう言うと、パンパンと両手を叩いた。すると、側近の王国広報大臣が配信用webカメラ(頭に巻くことができる帯付き)を、豪奢なお盆からライズ国王へ献上した。
「そなたには、勇者の……ゴホンッ! この配信用webカメラ(頭に巻くことができる帯付き)を与えよう」
「光栄であります! では、今から配信へ行ってきます! ……王様! その前に一つ質問していいですか? 俺はずっと、それを頭に巻いての旅をしなくちゃならないのですか?」
「うむ。その通りだ。いつも巻いておれ」
「な?! なななー!! どうか!! 御慈悲をー!!」
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