鬼族であるファレミィ20歳は頭に角を二本生やしており、
本当に鬼族であるのですけど、そんなファレミィは
メガネが良く似合う女性でもあるのです。
そんなファレミィには婚約者がいるのですが
婚約者のお名前は王子ジャレック20歳なのです。
ジャレック自身はレックロラル城の王子なのですが
ファレミィはミンデル村出身です。
鬼族と王子では身分差はあるのでして、
それでもジャレックはファレミィと結婚したいと言う
気持ちは強いのです。
ジャレックはそう言う気持ちを抱いていても
ファレミィはどんな気持ちを抱いているのかも分からないし、
本当に如何なるのかも分からない状況です。
そんなファレミィとジャレックはジャレックが早馬に乗馬して
ファレミィがいるミンデル村へと来るとファレミィとジャレックは
ミンデル村から少し離れたサイゾン森に来ているのです。
「ジャレックが此処に来るなんて珍しいわね、何時も私が
レックロラル城へ行くのにね」
「確かにそうだな」
「で、何の用で此処まで来たの?」
そう言われるとジャレックは深刻そうな顔をしているのでして、
そんな顔を見ているファレミィは不安そうな顔をしているのです。
今日はお生憎様、晴れていて、とても清々しい気分なのですが
ファレミィとジャレックがいる空間だけは重たい空気で
どうしようもないと言う感じです。
「そのさ、婚約していると思うけどな、婚約を破棄したいなってな」
「婚約を破棄して如何するの? 私とは結婚したくないの?」
「結婚したいけどな、俺の周りの連中がな」
「成程ね、そうなるとやっぱり難しいよね~」
「まあ、そうだな」
「わかったよ、婚約を破棄さ、受け入れるわね」
「いいのか?」
「うん、しょうがないじゃないの」
「本当にすまないな」
そう言いながら頭を下げて謝罪しているジャレックです。
ファレミィとジャレックの二人は会話が終わると
サイゾン森から出てミンデル村へと戻ると
ジャレックは早馬に乗馬し、そのまま立ち去って行くのです。
ファレミィは婚約を破棄を受け入れたのですが
やっぱり悲しいのか、瞳が潤みだしてポロポロと涙を流し
泣いているのでした。
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