第二部「一九八四年の僕から、戦時下の君へ」編
『ちくねこだん。』から25年の時がたった別の世界線。この世界線での伊集院アケミは、この国の支配階級である時空管理局・記録課の下っ端役人だった。【猫目】あるいは【猫耳】と呼ばれる電子デバイスにより生活の全ては監視され、猫は時空管理局の上層部の人間しか飼うことが許されない。国民は皆、戦時下の貧しい生活に苦しむ中、時空管理局のシンボルである三毛猫、【全力さん】のみを崇拝することを強いられていた。
「猫を我が手に取り戻せ!」「黒トラだって可愛いもん!」をスローガンとする反政府組織【半力さん】の指導者・剣乃征大に密かに憧れるアケミは、時空管理局に身を置いたまま、その活動に力を貸そうとするのだが……。
*前作をお読みいただかなくても楽しめますが、読むと更に面白いと思います。
ちくねこだん。
https://novelism.jp/novel/Esg_ehBKSGiRg_Al88bh7A/