一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった

キミと駆け抜けたアオハルDays
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キッチン

キッチン

公開日時: 2021年5月31日(月) 01:15
文字数:773

それから来蘭は、なにかある物で夕飯作ると言って冷蔵庫を開けてひとこと

「なにもない...」

2人で近くのスーパーに買い物に行って食材をたっぷり買ってきた。

カレーと牛丼をたっぷり作って冷凍しておくと言い、腕まくりをして、髪をひとつに束ね、キッチンで作り始めた。

手伝うよと言ったのだが、自分のペースがあるからいいのと追い出されてしまった。

カウンターに座って、来蘭が料理をする姿を見ていた。好きな女が料理する姿って、こんなにそそるもんなのか...あぁもう早く嫁にしたい...

カレーの美味しそうな匂いがしてきた頃に玄関のチャイムが鳴った。嫌な予感...

やっぱりか...

陽介と優輝が鼻をくんくんさせながら入って来た

「めっちゃいい匂いするんですけどー!」

陽介が叫ぶ

「あれー?陽介くんと優輝くんじゃない!今ちょうどカレーが出来た所だよ!」

キッチンから顔を出す来蘭

折角俺の為に来蘭が作ってくれたカレーなのに...

「お前らさー遠慮しろよー!帰れよー!」

と言ったところで帰るわけもなく、4人でカレーを食う羽目に...

短時間で作ったとは思えないほど、来蘭のカレーは美味くて、陽介も優輝も俺もおかわりするほどで、鍋は空っぽになってしまった。

「カレー冷凍しておこうかと思ったけど、なんにもなくなっちゃった。牛丼の方だけ冷凍しとくね」

そう言ってジップロックに牛丼を小分けにしてる来蘭の横で、俺は冷蔵庫から出したミネラルウォーターを飲んでた。

「キッチンに立つ来蘭ってヤバいな...すごいそそる...」

アイツらからは死角なのをいいことに、後ろからぎゅうっと抱きしめた。

「来蘭カレーの匂いがする」

やだと言いながら、来蘭はとても嬉しそうに俺を見上げて笑った。

なんかちょっと俺たちの近い未来が見えた気がした。

「今度裸エプロンして、来蘭」

って言ったら、無言でみぞおちに来蘭の肘が入った...

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