プロローグ
葬儀屋
あるところに、紅い瞳の少女がいました。
少女には碧い瞳の恩人がいました。
恩人は少女にとっての生きる希望でした。
しかし、ある夏の日、恩人は遠い世界へと旅立ちました。
その日、少女は決意します。
世界を知るために葬儀屋『Black Parade』へ加わることを。
少女は赴きます。大切な者を失った人々の元に。
少女は出会います。様々な想いを抱える人々と。
少女は見送ります。この世界で出会えなかった人々を。
少女は目の当たりにします。人間の心が造り出す光と闇を。
そして、少女は知ります。遠い世界を。死とは何かを。