(……眠っ)
よくわからない鬼と出会ってから数日が経過した。
この数日で嬉々さんたちのところに行って色々聞いたりしたけど全然実感わかないんだよなぁ……。まさか、こんなファンタジーに巻き込まれるとは。
「じゃあこの問題を……真城さん」
「あ、はい……えっと……x=12です」
「はい、正解よ」
問題に正解するのは(私にとって珍しいことなので)良いことだが、陰キャムーブをかましたせいかクスクスと笑われてる気がする。
(私のことを笑ってるのかな……駄目だ、被害妄想が止まらない……)
鬼のことも、被害妄想も、どうにかしないといけないのかな……。
「はぁ……」
「……これか」
鬼塚市の南方にある山、鬼塚山のとある洞窟に鬼の少女が訪れる。
「さてさて、妾が起こしてやるかのぅ」
そう言うと、その少女の手から夕日のように燃える炎を出し、地面へと振り下ろす。
地面に当たったとき、炎が消えたり広がったりはしなかった。ただ、より一層その場で燃え上がり、地面にヒビが入り、やがて人が1人落ちるほどの穴が開いた。
「……けほっ。ありがたいけど、他の解き方なかったの?」
「ええ、全くですよ。まぁ感謝はします」
なんと、その穴の中から人……いや、鬼が出てきた。
片方は執事服を着た、額に一本の角を持つ老人。もう片方はボロ切れを纏った、左の角が折れている少年。
「ひゃひゃ、あの二人は……アイツがおるから自力で脱出しておるだろうな」
「うむ、想像が容易いですね」
「はは、ホントそれ」
一同はハッハッハと声を揃え笑う。そして、その後神妙な顔つきで少女が語り始める
「さて、お主らに共有しなければならないことがある」
「……なるほど、魔法少女ですか」
「地獄の技術力も上がったね、人間がそんな動きできるようになるなんて。で、何?僕が始末すればいいの?」
「いや、あれはあくまで妾が見つけた敵。自分の敵は自分の手で倒すわ。ただ、そういうやつがいることを共有しといたほうがいいと思っただけじゃ。
では妾は早速アヤツの所に行ってくるぞ」
「行ってらっしゃいませ」
「いってら〜」
「あれ、たしか……柚来ちゃんだっけか。久しぶり」
「あ、夢々さんどうも。ここが嬉々さんのお店ですか?」
「そ。今日は休みだから手伝ってんのさ」
確かに夢々さんはエプロン着てる……似合うなぁ。
「あれ?というかお医者さんってそんなに休みとれるですか?」
「あぁ、私こう見えて20年近く医者やってるからね。週休1日は絶対取れるぐらいには頑張ってるよ」
「が、頑張って週休1日……」
改めてお医者さんの凄さを知りました……。
「で、何か食べに来たの?」
「はい、えーっと……たこ焼きで!」
「ん、嬉々ー!たこ焼きひとつー!!」
「あーいーよー!!」
「妾にもひとつくれんかのぅ」
「あーいー………よよよっ!?」
声がしたほうを見るとそこには、あのときの鬼がいました。
「え、え!?」
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