婚約破棄されるもしっかりと幸せを掴む令嬢

一ノ瀬 彩音
一ノ瀬 彩音

公開日時: 2020年9月22日(火) 22:19
更新日時: 2021年3月6日(土) 23:10
文字数:959

令嬢である三橋佳苗24歳は現在、お付き合いしている男性がおりまして、

その人とは婚約もしているのですが、以前まではよくお会いして

デートもしていたのですけど、今では全くお会いしていないのです。


男性のお名前は羽鳥昌義。

年齢24歳で羽鳥家の御曹司でございます。


佳苗が昌義にお電話でご連絡するといつも執事が出てくれるのですけど、

執事が申し訳なさそうな感じで

「昌義様は今、寝ているのです」

と言われて、まるで拒絶されてそうな感じです。


そうすると佳苗は執事との通話が終わると無機質な音が鳴っているのです。


『どうして昌義は私と通話してくれないのと会ってくれないのかな』


『私は昌義に何かしたのでしょうか、本当によくわかりません』


そんな風に心の中で思っている佳苗は一体どうすればいいのよって頭の中で

考えておりますし、どう解決すればいいのかも全くわかりません。


数時間後。


三橋家のインターホンが鳴ると佳苗は玄関まで行って、玄関ドアを開けると

昌義が呆然と立っているのです。


「あれっ? 昌義どうしたのよ」


「いやっ、大事なお話があってな」


佳苗と昌義は緊張感に包まれて、きっと内心はドキドキしているのかなって感じです。


「大事なお話って何なの?」


「そのな、言いにくいんだけどさ、婚約を破棄しようと思ってな」


「えっ? 破棄するの?」


「そのつもりなんだ」


「いやいやっ、破棄しないでよ、やめてよ、本当に」


「しかしな、破棄しないと困るんだよな」


「困るってどういう事よ?」


「そんなのは教える事は出来ないな」


「教える事が出来ないのなら、破棄は認める事は出来ませんね」


「そっか、じゃあ破棄する理由を教えるよ」


佳苗は首を縦にして頷くのです。


「佳苗より大好きな人が出来ただけだよ」


「あっ、そう、破棄していいよ」


「わ、悪いな、本当にさ」


「別に気にしてないしね」


「そ、そうか」


昌義は用件が終わると帰ってしまうのです。


『あ~あ、破棄されちゃったかぁ~、幸せを逃したな~』


『さてと次の恋愛が出来るように頑張ろっと』


そして、2年後。


三橋佳苗は26歳となっているのですけど、恋愛をしているかどうかと

言いますと恋愛はしているのです。


それで結婚もしているのですけど、結婚しているとお相手から

溺愛されておりまして、本当に佳苗は幸せな生活を手に入れて

至福を感じているし、本当に幸せ者なのでしょう。

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