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・第一章【足を踏み出して】
高校卒業が目前に迫り、進学、就職と進路を決めていく友人達。
そんな中で、円佳だけが自分の未来を描けずにいた。
進学、就職を決めていく友人達と、保健室登校を続ける悲観的な少女との交流。
高校最後の夏休みから卒業までの物語。
・第二章【リスト】
夕暮れの、利用者の少ない歩道橋。
歩道橋の下では学校帰りの高校生たちが行き交っている。
そんな高校生たちを眺め、死を決意して欄干に足をかけた少女。
その少女は一人の女性に助けられる。
名前を明かさない少女は、助けてくれた女性が創作している小説の主人公の名がリストだと聞き、無数の傷が刻まれている自分の手首を見て自虐的に呼び名をリストと名乗った。