貴方に溺れて死にたい 番外編

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番外編10 美浜アメリカンビレッジ~ホテル 拓也×泪編

公開日時: 2020年9月2日(水) 19:10
文字数:1,516

番外編10 美浜アメリカンビレッジ~ホテル 拓也×泪編



拓也と泪は昼食を食べてから『デポアイランドシーサイド』というビルに向かう。

お目当ては『サザリー』というガラス細工アクセサリーのお店だった。


「お揃いで何か買おうよ」


「ガジュマルの買ったでしょう」


「だって、あんたとのお揃いいっぱい欲しい」


「ん"ん"っ」


諌めると頬を膨らませる泪はとても可愛らしくて、その可愛らしさに拓也は変な唸り声を上げて胸を押さえる。


「ねぇ、買って?」


「仰せのままに、お姫様」


「やった。だいすき」


泪はにかみながら拓也の腕に絡みつく。

そんな彼女の額に口付けしてからお揃いの物を見繕う。

いくつかの候補のうち、ブルーが主のトライアングル紐ネックレスにした。


そして、泪がフックピアスも買おうとしたので拓也はすかさず「プレゼントしますよ」と微笑む。


お金を払い、店を出て、また少し歩く。

こちらのカップルも効率よく買い物が出来るように行きたい場所をリストアップしていた。


次は『ガレージハウス』という雑貨屋に入る。


可愛らしい雑貨が沢山あって、泪はあれもこれもと目を輝かせて買い物をする。

拓也が「払いますよ?」と言ったが「後で金貸してって言われたくないし無理しなくていいよ」と笑われたので肩をすくめる。


でも、なんだって買い与えてやりたい。

甘やかしてやりたい。


そして、自分に依存すればいいと思う。


そしてその同じ階の沖縄オルゴール堂に行く。

店内を見て回っていると聞き覚えのある2人の声が聞こえてきた。


「あれ?春樹さん、洵」


「おやおや」


「お前らも来てたのか」


春樹と洵もオルゴールをみにやってきた。

そして、いい事を思いつく。


「ねぇ、せっかくだしお揃いの買おうよ、春樹さん」


「お、いいな!どれにするよ?」


泪の提案に快く乗っかる春樹。

そして洵から春樹を強奪して、春樹と2人でオルゴールを選ぶ。


「なんかいいお土産あった?」


「シーサーとかジンベイザメのぬいぐるみとか買った」


「へー!いいね!」


「お前は……なんかデカい袋を拓也が持ってたな」


「可愛い雑貨いっぱい買っちゃった」


あとお揃いのネックレスとか買って貰ったよ。

と微笑むと春樹は「よかったじゃん」とまた微笑んだ。

それからあれやこれや悩んで沖縄のアーティストの曲のオルゴールを買った。


「ありがとう、春樹さん」


「んー?こちらこそ。大切にしような!」


「うん!」


そして2人と別れて、ソフトクリーム屋に来た2人は拓也がキャラメルナッツトッピングの、泪がチョコソーストッピングのソフトクリームを買う。


「1口!」


「ふふ。どうぞ、好きなだけ食べてください」


差し出されたソフトクリームを1口、そして味わってからもう1口横取りする。


「美味い!」


「そちらもらっても?」


「いーよ!」


今度は泪が拓也にソフトクリームを差し出しそれを拓也が1口食べる。


そんな姿を店員が微笑ましそうに見つめていた。


目的の場所は全部行ったので約束の時間までブラブラウィンドウショッピングをして、過ごした。


「はー!!今日も楽しかった〜」


「ふふ。それはよかった」


ホテルに帰って夕飯を食べてから一緒に風呂に入りソファーに寄り添い合い座りくつろぐ。


「来てよかったね」


「ええ。貴女の楽しそうな顔を見れて幸せです」


「……あんたと一緒だから楽しいんだよ」


照れくさくて拓也の胸に顔を埋めてポツリ。

拓也は突然のデレに一瞬固まるもすぐに冷静さを取り戻す。


「随分可愛らしいことを言いますね」


「……ホントのことだもん」


「ふふ、可愛い」


チュッチュッと泪の顔にキスを降らせる。

泪は物足りなくて思わず自ら唇を重ねに行く。

触れるだけのキスをしてから、「今日はもう寝ましょう」と言う拓也に頷き、2人はベッドへ向かった。



ー番外編ENDー

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