「博麗神社」

(霊夢)(魔理沙…)

(アリス)こんばんは霊夢

(霊夢)アリス…こんばんは

(アリス)魔理沙の事かしら

(霊夢)まあ、そうかもしれないわね

(アリス)そう…

(霊夢)…私ね。魔理沙に隠してる事があるの

(アリス)？

(霊夢)あの子の過去。あの子が過去について語らないのは、過去を覚えていないから、なんで覚えていないか。それは、私のせいなの

(アリス)…そう、だったの

(霊夢)私が幻想郷を破壊して、魔理沙が何回も止めてくれた。それまでは良かった。…私を救う代わりに、今までの全てを失って強さにしたあの子は私に勝った。でも、この事は私の願いだったのかもしれない

(アリス)…そう、よね

(霊夢)覚えていたら私は、魔理沙と友達になれなかった。あの子は霧雨家の一人娘で、幸せに暮らしてたのかも知れない

(アリス)そんな事ないわ

(霊夢)え？

(アリス)今も楽しそうじゃない。神社に来て、霊夢と話し、時に喧嘩して、私の家に来て、紅魔館に行って…、確かにあの子が幻想郷に来れたのは失った記憶があるから。でも、それを思い出すと幻想郷には来れなくなるかもしれないのよ

(霊夢)それは！

(アリス)嫌でしょ。私もいやよ…

(霊夢)「本当の魔理沙」の願いなら…私は、

(アリス)…「本当の魔理沙」って。何なのかしらね

(霊夢)私は「本当の魔理沙」を壊した、人里を襲ってた。私は…本来博麗の巫女になるべき存在じゃない。幻想郷から追放されても文句は言えなかった。…あの子が、魔理沙が助けてくれたから

(アリス)…あのね霊夢聞いて

(闇魔理沙)なるほど。そういう事か

(霊夢)あ、あんた…！！

(闇魔理沙)お前がやっぱ関係してたな。博麗の巫女

(霊夢)…それは

(闇魔理沙)まあいい。彼奴の過去なんて。所詮そこまでさ

(霊夢)どういう事よ！あんたは、あの子の過去を知ってるの！？

(闇魔理沙)まぁな

(霊夢)…どういう事私ですら分からない。あの子の過去なんて…私にすら、

(闇魔理沙)私の存在を忘れたか？彼奴の魔力から出来てる。彼奴の魔力は記憶そのものだ。つまりは彼奴の魔力＝彼奴の記憶、魔力で出来た存在＝記憶を持って産まれてくる存在だ

(霊夢)……教えなさい

(闇魔理沙)…は？

(霊夢)あの子の過去を！全部教えなさい！！

(闇魔理沙)それは出来ない

(霊夢)あんた…！卑怯にも程が！

(闇魔理沙)彼奴が悲しむから

(霊夢)…えっ

(闇魔理沙)知ってるのなんて、私だけでいい。彼奴の悲しむ姿なんか、様にならない

(アリス)2人とも…！

(霊夢)2人とも帰って

(アリス)え、ちょっと霊夢！

(霊夢)いいから帰って

(闇魔理沙)……それで

(霊夢)いいから！！

(闇魔理沙)ちっ…、後悔しても知らないからな！

(アリス)ちょっと魔理沙！！

(霊夢)アリスも

(アリス)…霊夢聞いて？あの子は！

(霊夢)…退治されたいのかしら

(アリス)…わ、分かったわよ…

(霊夢)ほんと…迷惑ね。私って……

「霧雨魔法店」

(闇魔理沙)おい、魔理沙

(魔理沙)あ、おかえりー

(闇霊夢)あ！

(闇魔理沙)今は楽しいか？

(魔理沙)ええー？何言ってるんだ？楽しいに決まってるだろ？

(闇魔理沙)ふ、良かった

(魔理沙)なんだよー！私のクッキー食べるか？

(闇魔理沙)えっ！？

(魔理沙)まあ、黒色だけど

(闇魔理沙)それを灰って言うんだが…

(魔理沙)え？そなの？

(闇魔理沙)お、う、

(魔理沙)じゃあ作り直してくるぜ！待ってな！あ、霊夢も来てくれー！

(闇霊夢)あ！うん！

(闇魔理沙)…まあ、今は良いか…