●前回のおさらい●
仕事で疲れて体を引きづって、毎日の日課である。
『龍斗の家の前から、龍斗を励ます』と言う、非常に可愛らしい行為をしていた歩美ちゃん。
それが龍斗に見つかってしまうのだが。
冷やかされる事なく、龍斗の感謝が伝えられたので、歩美ちゃんの『龍斗好き好きスィッチ』が入っていまう。
「『ダメかな?』って言われたら、全然ダメじゃないけど……知らないぞ」
「う~るさいなぁ~♪……御託ばっかり言うとチューしちゃうぞぉ♪歩美はねぇ、今チューしたいの」
「……」
我慢出来無くなった龍斗も、私も、お互いに唇当て軽くキスをした。
それにしても龍斗の精神力が強いね。
私は、もっと勢い良く来るものだと思ってた。
だって、私が男だったら絶対に、そうした筈だもん。
でもね。
そんな予想は外れて、龍斗がして来たのは軽いキスだったからこそ、逆にグッと来るものが有って。
体の力がすぅ~っと抜けて、もぅ立っていられない。
龍斗に全身を預けなきゃいけない位、膝も腰もガクガク。
パンツの中も準備が整ったみたいに、自分では制御出来無いくらい、愛液が滴り始めている。
それも、この状態でも自分で解るぐらい、グッショリ濡れてる。
折角のおニューの下着だったんだけど、良いや。
それを見られてると思うと、やや恥ずかしい気持ちはあるんだけど。
そんなのも、どうでも良いや。
今は、ただ只管に龍斗だけに甘えていたい。
―――全て預けたい。
「ねぇ、龍斗……抱っこして」
私は体を預けながら、精一杯足に力を入れて、両手を伸ばした。
兎に角、甘えたい。
今まで騙し騙しやって来て、気の強いフリをしてたけど、多分もぅ無理かな。
一度、本気で甘えてしまった私は。
今までズッと龍斗に甘えたかった本性が、惜しげもなく押し寄せてくる。
「歩美の事、嫌い?」
「好きに決まってるだろ。お前、本当に可愛過ぎだぞ……急に、こんなの反則だろ」
「ひゃっ!!」
そう言って龍斗は、一気に私の体を引き上げて。
女の子だったら、多かれ、少なかれ、憧れるお姫様抱っこしてくれた。
私は、一生こんな事とは無縁だったと思って諦めていたんだけど。
実際されてみると、龍斗の場合、胸辺りが逞しいので、より包容力を感じる。
お互いの体がピッタリくっ付いているので、本当に、これは気持ちが良い。
大好きな人に抱っこされるなんて、まるで夢みたい。
「龍斗……龍斗の部屋に行こ」
「あぁ、そうだな。お前とは、このままズッと一緒に居たいよ」
「うん。せめて今だけでも、ズッと一緒に居ようね」
そのまま龍斗は、無言で私を見つめながら。
自分の部屋まで、ズッと私を抱っこしたまま行った。
そして、ゆっくりとベットに寝かしてくれた。
「歩美……」
そう言って、右手で私のおでこ辺りから髪を上にかき上げて、おでこに軽く『チュ』ってキス。
ほっぺにキス。
「もぉ……くすぐったいよぉ」
「ごめん」
「嘘……気持ち良いよ」
「コイツ……からかうなよ」
「ご~め~んって」
気持ち良いなんてものじゃない。
触れられた部分が、全てピリピリして性感帯になっていくみたいだ。
この前に体感した、初体験とは大違い。
以前は初体験だったから。
彼氏以前に、幼馴染に裸を見られてるって感覚が先行して。
ただ恥ずかくって、自分が何をしているのかさえ解らなかった。
それに、意識は下半身に集中して、異物が体に入ってくる……そんな感じでしかなかった。
でも、今は違う。
今は、ゆっくりとした龍斗の愛撫を、全身に受けたい。
早く、全てに触れて欲しくて、我慢出来無い。
どんなに淫らに見られても、快感を貪りたい。
私が否定し、侮蔑していた女性の感覚を、初めて知った様な気がする。
「歩美……良いか?」
「うん……良いよ。このまま放っと置かれたら、私おかしくなちゃうよ。して欲しい……龍斗に、私の全部に触れて欲しいよ」
「うん、俺もそうだよ」
龍斗は、私の首の後ろに、そっと手をやって体を起こした。
彼はベットに寝そべって。
私のアソコを下着越しにペチャペチャと舐め始めた。
気持ちが良くて、直ぐに『あっ』と声を上げて知ったんだけど、この龍斗の行為は、私にとって恥ずかしくて仕方がなかった。
まともに見られるのではなく。
ビチャビチャにみっともなく濡れた下着を見られるのそうなんだけど。
多分そのせいで……クッキリと自分の性器が丸見えになっているのは、もっと恥ずかしかった。
中断を促したかったんだけど。
そんな自分の姿を脳裏に思い描いてしまって、とても言えたものじゃない。
それに何より、段々快感に負けていく自分がいる。
でも、少し抵抗……
「ふわっ……あっ、あの……うん……やっ、やめて……恥ずかしい…見ないで」
「ダメだよ、歩美。もう止まらない……無理だ」
「あっ……くっ……ァ、あッ……」
「ほ~ら歩美。自分の胸もんでみて」
「ふぇ?……胸?……あァァ……ううん」
私の手は無意識に、彼の命令通り胸を弄った。
ビクンっと、体が一瞬にして反応して少し逸れる。
それからは、必死に自分の右手で胸を揉み始めた。
そして左手は、龍斗が辞め無い様に、知らない内に彼の頭を陰部に押さえつけていた。
彼も、それに呼応する様に、舌のリズムを上げてくる。
「あッ、あの……うッ、嘘……イクっ、いくッ……ダメ……あぁ」
だらしなく口からは涎、目からはポロポロ涙。
陰部からは音が出そうなぐらいの勢いで大量の愛液を噴出して、絶頂を迎えた。
流石に余韻に浸る時間も無く。
自分の痴態を思い出し。
早々に顔を隠そうと龍斗のベットにある布団に潜り込んだ。
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