【完結】クライカコ(丁度、文庫本一冊位の文章量です♪)

お互いの意思が通じ合っていても、必ず上手く行くとは限らないのが【恋愛】
殴り書き書店
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週末にあった事

公開日時: 2021年9月9日(木) 00:20
文字数:2,006

 3月17日 AM10:40 1-A教室


 教室の窓から、少し暖かくなって来た風が髪をフワッとさせて、目覚めを促す。


こう言えば、何となく可愛い印象に聞こえるだろうけど。

実際、そんな少女マンガみたいな事等は、一切と言って良いほど無い。


早い話、私は、単に授業も聞かず、うたた寝していただけ。


だってさぁ。

この間の金曜日と土曜日、さらには日曜日には散々酷い目に会って、今日の私は滅茶苦茶疲れてるのよ。


そぅそぅ、あの例の龍斗の仕事現場に行った話だよぉ。


少し位なら、アイツも暇な時間が出来るのかな?なんて甘い考えだったんだけど、そんなのは大きな間違い。


アイツときたら、着くや否や仕事モード全開。

私の事なんか、一切合知らん顔した上に、現場の皆さんに『飲み物』を配る雑用を押し付けてきた。


当然、仕事で来てる訳じゃないんだから。

簡単に断る事も出来たんだけど、放ったらかされて、何もする事が無い私は渋々了承。


もぅこの3日間で、どれだけの飲み物のを配ったのか数すら覚えていない。


でも、この実体験のお陰で。

現場仕事の大変さが、少しだけど解った様な気がするのも事実。


社会勉強と思えば『まぁ良いか』って感じ。


んで結局『私は、何の為に連れて行かれたのか?』って、言う所なんだけど。

アイツ曰く『佐伯庄治』さんなる初老のベテラン・カメラマンに逢わせたかっただけらしい。


これ自体は、全く意味が解らなかったんだけど。

どうやら龍斗が言っていた、あの『国民性豊かな美少女コンテスト』に関係するらしく。

どうしても、此処だけは、なんとかしておきたかったそうだ。


それでも、結局、その人と話せた時間は、あの3日間で、たったの1時間程度。


初見は、なんか凄く怖そうなイメージの人だったんだけど。

実際話してみると、あらま、これ不思議。


単なる気の良いおじさん。


なんか雑用ばっかりしてて、人と話す機会が凄く少なかったせいか。

ストレスだらけの私は、佐伯さんに、その愚痴の捌け口になって貰った。


要するに、その一時間、私が喋リ捲くったって話。

序に、調子に乗った私は『龍斗に対する愚痴』なんかも、自然と言ってしまっていた様だ。


そんな目上の人に向かって、フランクな態度で接していたにも拘らず、佐伯さんは、一向に嫌な顔1つもせず、私の全部話を聞いてくれた。


その上、私なんかの、何所が気に入ってくれたのかは良く解らないんだけど。

何やら、甚く気に入って貰い。

コンテストで準優勝でもした暁には、佐伯さん自らが写真を撮って『写真集』を作ってくれる……なんて、夢みたいな話まで言ってくれる始末。


まぁこの辺は、大人の世界で言う『社交辞令』とか言う奴なんだろうけど、悪い気はしない。


だって、このおじさんって、話を聞いてたら、かなり有名だもん。


いやはや、なんだか良く解らないまま龍斗の仕事場については来たけど、なんとも良い約束が取れたもんだ。


……なんて馬鹿な事は思いませんよ。


そんな約束をして貰った所で、無駄は、何処まで行っても無駄。

所詮、私なんかがコンテストの『準優勝』はおろか、書類選考すら受かる筈も無い。


結果、どんなに良い約束をしても、無駄でしかないんだよね。


世の中そんなもんだよ、そんなもん。


人生は、そんなに甘くない!!


―――っと、まぁ、こんな感じだけで金・土・日の3日間は終~了。


因みに龍斗は、未だに現場に残って残業中。


月曜日になり、再び学校が始まる。

んで私は、3日間の疲れもあって、月曜日から気だるい1日を送っている訳さ。


あぁそうそう、そう言えば言い忘れたけど。

金曜日から始まった『虐め』は、未だに止む事無く継続中。


朝、学校に早めに来たら、早速、椅子の上に大量の画鋲。

それとサービスとばかりに、油性マジックで『別れろブス美』とか『ブス感染源』等机に書かれてた。


後、面白かったのは、とってもセクシーなイラスト付き『淫乱牛チチ』とか書かれてた。


ほんとヒマだよねぇ。


虐めなんかクダラナイ事してる暇が有るんだったら、勉強の1つでもすりゃ良いのにさ。


にしても……『牛』って言われる程、私の胸って、そんなに大きくないつぅ~の。


まぁさぁ『牛』の話はどこか他に置いとくてして。

画鋲は、家から用意して来た画鋲ケースに入れて、ありがたく頂いておきましょう。


ありがとう、大事に使わせて頂きます。


実家の画鋲が無くなっていたから、丁度良かったや。


それと皆さんの暖かい応援メッセ-ジについての処遇なんだけど。

とりあえず、面倒臭いけど『ある事』だけをして置いて、机の上からそのイラストを消す。


勿論、自分で消さなきゃいけないので、朝から一仕事って感じ。


シンナー臭いし、正直、流石にメンドかった。


―――っと、まぁ、こんな感じで朝の虐め対処も終了。

んで、疲れた私は、今まで『爆睡』してた訳さ。



でも、まだ寝たりないなぁ。


今日は、どうにも疲労が溜まってるせいか、眠いやぁ。


―――寝よ。


休憩時間を良い事に、再び、腕を枕にして寝る体勢に入る。


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