ーーーーー時は戦国時代。フェレチア大陸では百年にも及ぶ戦争が続いてた。強大な力を持つガレイア帝国、その帝国主義をよしとしない反帝国連合との戦いは決定的な勝敗がつかないまま、数年の小競り合いが続く日々だった。両勢力は長年の戦いにより、失った兵力を補うために傭兵を雇うことにした。彼ら傭兵はどちらの勢力にも所属しない。彼らは金で動き、金の額次第で、今日の味方は明日は敵、今日の敵は明日は味方、裏切りを平然と行い、人情も、義理も、忠誠も持たない。
彼女は強く、常に戦場の先頭に行き、向かってくる敵を次々にねじ伏せていった。一騎当千の力を持つラウラは正義と秩序、弱気者を守る為に結成されたフェレン聖騎士団に所属していた。
しかし、とある戦場で、彼女は右腕を失ってしまう。
右腕を失ったラウラは戦うことができないと判断した騎士団長により除籍を命じられる。信頼を寄せていた上官に見放された彼女は絶望し、路頭に迷っていたが、目的のため、戦い続けることを諦めなかった。そして、鉄の義手をつけて、再び剣を取り、戦場へ赴く。
「私は戦う。弟を殺した男を見つけ出すまではーーー」
帝国軍兵士として、従軍したノエルは反帝国連合軍の奇襲に逢い、所属していた部隊は全滅。ノエル自身も腹部に矢を受けてしまい、激痛のあまりに気を失ってしまう。死屍累々の中、横たわるノエルが生きていることを知った奴隷商人は彼を捕らえ、商品として売ろうとした。
奴隷市の盛んなフォルテの町にたまたま居合わせたラウラがノエルの姿を見つけ、気になった彼女は檻に入れられ、横たわるノエルにラウラは歩み寄り、話しかける。
「生きたいか少年?」
「……生きたい」
「いい答えだ」
ラウラは意識朦朧として、今にも死にそうなノエルを買い取り、自分の従者にすることを決めた。
そして、この2人による帝国と反帝国同盟との2国間戦争を生き抜く王道ファンタジーがここに始まる。
※しばらくは土日更新を目指します。