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第12話 転生貴族、鑑定スキルで成り上がる

公開日時: 2024年6月15日(土) 22:44
更新日時: 2024年6月16日(日) 19:50
文字数:1,780

 毎日休む暇もなくブラック企業で働き詰めていた中年男性がふとある日、過労死になって、その生涯を閉じてしまう。


 次に目覚めて、転生したことを知った彼は

サマフォース帝国という異世界の男の子で、弱小領主であるローベント家の貴族となっており、父レイブンのお膝元でアルスと名付けられた。


 ──アルスは特に秀でた才能はないものの、生まれながらにして鑑定スキルというものを持っていて、鑑定の目で相手を見るだけで、その相手の性別や年齢、細かい相手のステータスまでも見抜く能力を持っていた。


 ──そんなアルスは自ら城下町に下り立ち、その鑑定の目で自身の家臣を集めるために奮闘する。

 そこで食べる物すら手に入らない貧しい男の人を見かけ、心優しいアルスは一つのパンを与えるが、偶然にも卓越したステータスを持っていることに気付き、アルスはその男の人をローベント家の家臣に引き入れることに……。


 それがリーツ・ミューセスとの出会いだった。


 しかし異端で蔑まれていた種族、マルカ人であったリーツは、父レイブンからの評判も悪く、ローベントの家臣になりたいなら、ハンデを持った私と剣術で勝ってみよと決闘を申し込む。


 本気で攻撃してくるレイブン相手に一太刀を浴びせたリーツの力に驚き、アルスには子供のわりには素晴らしい人材を見抜く力があり、その力は将来の役にも立つとレイブンに褒められる。


 ──その後、偉大なる魔法の力を求め、強い魔法の力を持っていて、奴隷商人から逃げていた身寄りもいない女の人、シャーロット・レイスや、母を亡くしたショックで家に引きこもり、本好きで指揮官の才能を秘めた少年のロセル・キーシャも自身の家臣に加えることに……。


 さらにアルスの許嫁でもあるリシア・プレイドと出会い、隠し持っていた野心のステータスがずば抜けて高いことに仰天するアルス。


 ──こうしてレイブンは領民から愛され、誰にでも優しく、さらに人を見抜く天性の才能さえを持った我が子のアルスに次期領主を任せることにする。


 今、アルスと彼を取り巻く家臣たちの異世界の舞台が始まろうとしていた──。


 ──オープニング曲は『ブルーデイズ』でアニソン女性歌手のTRUEが担当。

 タイトルの『青い目』で鑑定するアルスを題材にし、シンセとドラムを主軸にし、アップテンポのポップなメロディーで映像と共に彼らの冒険譚が流れていく。


 エンディング曲の『Finally』はリシアが歌うキャラソンで、婚約者のアルスへの一途な愛を綴る、きらびやかなシンセが響くオーケストラ調のラブバラード。


 アルスに対し、これが最後の恋と決めた強い想い。

 その想いに画用紙に描かれたモノクロ画面に徐々に水彩絵の具が染み込んでいき、歌詞と共にアルスとリシアとの恋模様を視覚から聴覚へと刻み込む。


 聴く度に非常にレベルが高いエンディング曲でもあり、今年の春のアニソンで一番の出来だと心から思わせてくれる。


 ──この物語は若者に人気なライトノベルを主体とした異世界ファンタジーであり、過酷な現実世界で命を亡くし、転生して異世界へ生まれ変わるという、異世界ファンタジーを知る方にはお馴染みな出だしである。


 ──だが、単なるパクりではなく、主人公がまだ小学生の子供であり、そこに鑑定スキルを持ったという設定でもあり、しかもそのスキルは自らの実戦では力にすらなれない。

 便利なチートスキルを持っていても、それは間接的で、平凡で心優しい少年という特長がさらなる話題を生んだ。


 ──物語の設定もよく組み込まれており、異世界の地方による詳しい大陸や街並みなどの風景、人々の想いや様々な会話の交わり、さらに人としての温かさなどにも触れられ、ライトノベルにありがちな暴力シーンや残酷なシーンなどもほとんどない。

 唯一問題があるなら、シャーロットの派手な衣装くらいだろうか……。


 ──許嫁でもあるリシアの人柄も良く、丁寧な言葉遣いにとても優しい性格で、その上、人気声優が声を担当し、エンディング曲の歌唱まで……。

 お上品に見えて、押しが強い部分に振り回されるアルスも難儀である。


 ──次回予告のコントのような余興も笑え、巷にありふれた異世界ファンタジーも、ちょっと作りを変えれば、こんな作品のように化けてくれる内容でもあり、まだまだ異世界ファンタジーも捨てたもんじゃないなと思わせてくれる。


 これはまた面白いアニメに出会えたものだ。

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