夏アニメが始まりましたね。
暑い日々で中々外出できない中、冷房に当たりながらのアニメ鑑賞が何とも言えませんね。
春から続き、第二期が流れ、そんな涼し気な空気に新作の作品も飛び込んでくる。
実写ドラマよりも色々と予算が必要なのに制作に妥協はしないという考え。
最近のアニメはほんと良くできていますよね。
校内一の美少女で成績優秀、文武両道、スタイルも良しのアリサ・ミハイロヴナ・九条、略称アーリャは日本人とロシア人とのハーフで高嶺の花となっていた。
女子人気ナンバーワンの安藤からの告白さえも断り、今日も綺麗な銀髪を靡かせながら、同じ教室の男子、久世政近と仲良くお喋りを交わす。
見た目イケメンで爽やかな高校生のイメージの久世だったが、意外にも苦労人でもあり、無類のアニメ好きでもある久世。
それに対して、オタクキモいと言いながらもたまにロシア語でかわいいや、赤ちゃんみたい、私だけを見て、かまってよなどとアーリャがひとりごとを呟いてしまう。
──だが、久世はアーリャのネイティブなロシア語がクリアに聞き取れていた。
小学生の時に一緒で過ごしていた金髪ロシア人の女の子が好きだった影響か、知らないうちにロシア語を覚えるが、女の子は急に引っ越してしまったのだ。
そこでなぜか隣の席にいるロシア系の美少女アーリャに声をかけられ、普段は冷めた対応なのに、ロシア語だけにデレてしまうアーリャに戸惑う毎日でもあった。
しかも久世が聞き返すと、全然違う意味のことを普通に答えてはぐらかすアーリャに、もしや俺を相手にストレス発散してるのかと思う今日この頃。
そこに幼稚園の頃からの幼馴染みであり、仲良しでもある周防有希が絡んできて、中学の頃みたいに、今度の生徒会にも入らないかと誘ってくるが、この有希が中々の曲者でもあり、波乱万丈の高校生活を送る。
あのお上品で丁寧な物腰の話し方をする有希が実の妹でもあり、それどころかあんな裏表があるタイプだけに、困り果てるというか、手慣れた扱いをする久世であった。
──これはごく普通に我が物顔で校内を歩くロシア人と彼女ら美人姉妹を取り巻く、ごく普通じゃないラブコメでもある。
──オープニング曲もエンディング曲も作画のクオリティーなどが高い。
アーリャが両曲とも歌を担当しており、キラキラとした楽曲が飛び交う青春全開なオープニング映像では、これでもかと映像が変化する。
どれだけ主題歌に情熱を注ぎ込んでいるのか、ここだけ切り取っても『1番輝く星』の題名通り、この夏アニメで一番の神演出かよと思うくらいだ。
さらにエンディング曲はJPOPのカバーソングやキャラソンで、歌詞のテロップ付きでもあり、アーリャが主演の歌番組を観てるような感覚に陥ってしまう。
──このアニメは若者向けのライトノベルからの作品であり、どこにでもある普通の高校で、ツンデレなロシア系の美少女が登場するという今までになかったラブコメのせいか、飛ぶように知名度が上がった人気作である。
小説のキャラデザも少女漫画のような優しく繊細なタッチ、そのノリでコミカライズもされ、漫画でも何度も重版となり大好評。
今回のアニメ化でさらに歯止めがかからないアニメでもある。
──また、この作品にはラッキースケベと呼ばれるお色気シーンもたまにある。
ラブコメだけに男性目線を強調して描いているのか、ちょっと過激なシーンやエロい言葉遣いなどもあり、いくらヒット作でもお子さんに気軽に見せられる作品じゃないなと思ってしまう。
中でも靴下を履かせてくれとか、目が覚めたら美少女が布団の上に乗っかっていたとか、洋服店で過激な服装を見せつけるなど、まるでギャルゲーのように男の願望が丸出しである。
キャラクターの線画や絵柄が綺麗なだけにそこが残念だ。
次回予告がないのも少し味気ない。
──ラブコメの定義とは美少女に囲まれて、勉学やイベントを共にし、時に仲良く、時に喧嘩しながらも賑やかな学生時代を過ごすという展開が主である。
その当たり前さにロシア系の美少女を持ってきて、たまにロシア語を喋る(解説テロップつき)という大胆な発想に驚いてしまう。
──小説というメディアでの展開を一目で理解してもらいたいため、最近多くなった長いタイトルネームでもあり、略してロシデレ。
今までのラブコメとは一風変わった作品でもあるが、面白味を左右する王道のテンプレは外していない。
まさにラブコメの新世代の教科書のような内容で、良い意味でちょっと変わった刺激がある、ロシアンルーレット的なアニメでもある。
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