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第2話 MFゴースト

公開日時: 2024年10月24日(木) 08:23
更新日時: 2024年11月25日(月) 08:00
文字数:2,001

 レース場で過酷とも呼ばれる芦ノ湖あしのこに挑戦する15名のドライバーたち。

 プロ、アマとは問わず、最強の腕前でタイムを競う、神15とも呼ばれた予選レースはより激しさを増していた。


 ──そんな中でMFレース二回目となる片桐夏向カナタ・リヴィントンが操縦するトヨタの赤い86号車がスタート。

 急コーナーでドリフトにて突き進み、無人ドローンへと鮮やかに動きを見せながら、コース場を優雅に走り抜けていく。


 ──富士山の火口から降ってくる火山灰が芦ノ湖の道路に降り積もり、白い死神が潜んだデスエリア、別名スリッピートラップ。


 どんなに清掃員が綺麗にしても、すぐに火山灰が路面で汚れて滑りやすいにも関わらず、ラリーのような大胆なドリフトでカーブを滑るように曲がるカナタ。


 一見、大袈裟でタイムロスになりがちな曲がり方だが、わざとタイヤを滑らせ、横Gが長くかかる移動法で突き進み、レーサーが普通に攻略するVラインよりも速いタイムを叩き出すカナタ。

 常人離れしたドリフトにより、本部のコンピューターからも注目される86号車の勇姿。

 デスエリアを抜け、イン・アウトのカーブが激しい湖の林間区間をガンガンに攻めていくゼロカウンタードリフト。


 しかし86はとことん調整してターボエンジンをカットしており、そのせいで最終コーナーの直線ではパワー負けするカナタ。

 だが予選は通過しており、ターボエンジンではなく、タイヤで走るカナタのドラテクは勢いが止まらない──。


 ──予選最終日、シルバーのポルシェを操縦するミハイル・ベッケンバウワー。

 前日のカナタのドリフト走行でお茶の間の人気を博したかと思いきや、ミハイルは1位で予選通過した4号車の動きを完全にコピーし、コンマ数ミリまでタイムを縮め、暫定トップに躍り出る。


 実況解説者が緻密に計算された超人的なエリートサイボーグと言い放つ中、ミハイル自身はあの低スペックな車から繰り出す、カナタのドラテクの凄さに内心驚いていた。

 コイツは他のヤツとは違い、面白い勝負になりそうだと──。


 ──主題歌はアイドルグループi☆Risの

メンバーで、人気声優の芹澤優せりざわゆうと、作曲家MOTSU(モツ)による『ROCK ME KISS ME feat.MOTSU』。


 車と欲情を秘めた色付いた歌詞を繋ぐ、甘くてセクシーな芹澤優の声。

 そこへMOTSUの掛け合いのラップが混じり、全体的にクールな楽曲。


 イニシャルD(頭文字D)シリーズの全ての楽曲を担当してきたMOTSUによる、言わずと知れたユーロビート曲でもある。


 様々なサーキットをレーシングカーで走り抜け、各ドライバーの名前が中心な自己紹介もあり、作風をよりイメージしやすい。


 エンディング曲はHimika Akaneya『Side U(Prod.AmPm)』。

 i☆Risからのソロになった、茜屋日海夏あかねやひみかがボーカルを担当している。

 映像では色んな姿を見せるカナタの恋人、西園寺恋さいおんじれん一色であり、観ている相手をカメラ目線へと繋げていく。

 実際にこんな可愛い彼女とリアタイでデートしたら……のラブラブな雰囲気となっている。


 ──この作品は大ヒット作、前作のイニシャルDの最終話から約二十年後の続編となり、ガソリン燃料が枯渇し、さらに大災害をもろに受けた世界が舞台である。


 ガソリン車に変わり、電気自動車などが運用された色のない世界に、改めて自動車の華を咲かそうと、ガソリン車で公道レースを……と生まれたのがMFGというレースゲームである。


 ──だが、本作は前作のイニシャルDと比べて、消化不良な部分も多い。


 まずはレース中のスピード感がほとんどない。

 酷い時は真っ平らな道路に設置して、漫画のような集中線で走らせるくらいだ。


 キャラデザも今風のタッチではなく、古臭いアナログ表記。

 まあ、ここは原作者さんのタッチを上手く活かしているのだろう。


 数少ないガソリン車を使用し、そんな貴重な高級車通しで激しいレースをするという発想さえもおかしい。

 新車1000万はする、フェラーリにランボルギーニ、アルピーヌ、GT−Rなど。

 ちょっと傷が付いただけでも会社を圧迫しそうな修理費になりそうなだけに……。


 物語の展開も遅い。

 芦ノ湖レースだけでもシーズン1からこのシーズン2をまたいで何話も使用し、レーシングアニメなのに、男女の恋愛方面に話が逸れることもよくある。


 ──このように前作のイニシャルDが好評だった作品だけにズレた点が逆に目立つ。

 単純に物語を楽しめる方ならいいが、何かと反論を買っている続編でもあり、色々と問題点も多い。


 ──あれこれ言えばきりがないので、前作と本作とは似てるようで違い、その考えを別個にすることが大事だ。

 実在するレース場での選手たちの熱い駆け引きを通じ、余計な詮索はしないのが最善のベストだろう。


 レースを盛り上げる歌入りのBGM、ユーロの曲(ダンス・ミュージック)が文句無しにカッコ良く、是非とも肩の力を抜いて楽しんで欲しいレーシングアニメでもある。

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