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第7話 ささやくように恋を唄う

公開日時: 2024年6月4日(火) 21:50
更新日時: 2024年6月4日(火) 22:20
文字数:1,733

 高校の入学初日、新入生歓迎会で行われたバンドSSGIRLSの演奏を見た新入生である木野きのひまり。

 彼女は臨時のギターボーカルである凛々しい女性、朝凪依あさなぎよりに一目惚れをすることに……。


 その一途な気持ちを知らされ、恋愛に興味がなかった不器用な依も、ひまりに対して恋心を抱くようになり……。


 ──だが、何事にも真っ直ぐで明るいひまりは本当の恋をしたことがなく、この心は尊敬からの恋心なんだと知り、それを知ったクールな依は多少ながらも落ち込んでしまう。


 ──そんな日々、依がよく晴れた夕暮れの屋上でアコギを弾きながら、作詞をしていると偶然にもひまりと出会う。

 お互いに自分の想いをさらけ出す中、恋人として思っていたのとは違ったと感じていた依だったが、ひまりと仮の恋人として付き合うことにより、恋する妄想が止まらない毎日に……。


 彼女が依と会えない暇潰しで料理研究部に入部した部長である里見百々花さとみやももかに嫉妬するほどだ。


 ──やがて依がひまりとの接点のきっかけにと、SSGIRLSの正式なボーカルになるが、元ボーカルでメンバーと喧嘩別れした泉志帆いずみしほのことが気がかりになり……。

 さらにバンドメンバーでもある水口亜季みずぐちあきが依とは親友じゃなく、一人の好きな女として見ていることをひまりに突きつける。


 ──ひまりと依による関係はどうなっていくのだろうか。

 男女ではない、同性という概念による女性同士の恋愛について、赤裸々に語っていく百合の物語でもある──。


 ──オープニングはガールズバンドによるSSGIRLS曲、『Follow your arrows』。

 バンド演奏のシーンが流れ、軽快で爽やかなポップチューンとなっており、澄み渡る青い空の下での愛しさをメロディーにのせて歌いたいという情熱の歌詞。

 屋上へと続く虹による階段を上りきり、弾き語りをしてる依と出会うという締めとなっている。


 ボーカルは依の担当声優ではなく、アニソンオーディションで首位に輝いた笹倉ささくらかなが熱唱している。

 声優ではなくアニソンアーティストが歌うのが特長でもあり、ハスキーで伸びやかなボーカルが耳をくすぐるだろう。


 エンディング曲は木野ひまりによるポップソング『ギフティ』。

 甘いキャンディーボイスがひまりによる依へのプレゼント=恋心を綴る。

 特別じゃない今日が特別な今日になると……。


 ──しかし平凡な日常は変わっていく。

 元SSGIRLSのギター兼ボーカルでもあった志帆がローレライという新たなバンドで、依たちに学園バンド一位の座を賭けての勝負を仕掛けてきたのだ。


 一瞬で空間が淀み、ダークな雰囲気に陥れる空気、リアルで生々しいゴシックな歌詞、音楽に詳しくない素人でも分かるプロ並みの演奏力。

 お遊びでやってるようなSSGIRLSを潰すためにと、次々と高度な演奏を聴かせてくる。

 エンディングがローレライの曲『メリトクラシー』になったりするほどの勢いだ。


 ちなみにSSGIRLSとローレライによるアルバムも発売することになり、このアニメの曲をより彩ってくれそうだ。


 ──そのローレライの件にて、日頃から笑いもしない志帆に対し、前のSSGIRLSのバンドの方が楽しかったのではないのか? という疑惑が生まれる依側のメンバーたち。


 ──なぜ、そうまでして志帆はSSGIRLSを脱退までして、新たにバンドを作り、演奏が巧みなプロを目指すのか。

 常にギターの高みを目指す理由として、志帆の暗く冷たい過去が、喫茶店で一人お茶するひまりの前で明らかにされる……。


 ──この作品はコミック百合姫からの漫画作であり、綺麗なキャラの絵柄とポップなバンドの音楽で依とひまりによる女性同士の恋愛の模様をゆるやかに描いている。

 漫画のようなコマ割りのシーンなどもあり、いかに原作のイメージを崩さずに上手く表現しているのが分かるだろう。 


 ……とラブラブな恋愛重視の展開かと思いながらも、三角関係なアングルはもちろん、中盤からその期待を裏切るようにバンドものの胸の内も流れ、壮絶な人間模様も明らかにされる。

 一見甘そうで、ピリリとした辛味もあり、ささやくように恋を唄うのタイトルがひしひしと伝わってくるだろう。


 ──これは一人の相手と出会い、一人の少女の運命を変えた、甘く切なく、少しほろ苦い王道な恋愛アニメである。


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