日本のどこかにある、人口の少ない小さな離島に住む椎名水織と清水麗奈は、
幼いころから魔法のような不思議な力が使えた。だがその力は年々弱くなっていき、中学三年生になった今ではほとんどの魔法が使えなくなり、二人はごく普通の日常を送っていた。しかし水織は、そんなかつての「特別」に縋るあまり、中学三年生という人生の一つの節目に差し掛かった時期でも、前に進めずにいた。
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