俺、朝比奈秋吾(あさひなしゅうご)には幼馴染みがいる。
早見千晶(はやみちあき)。端正な容姿に長く綺麗な黒髪でスタイルも良く、学業優秀、運動神経抜群の完璧超人だ。
ただ、そんな彼女には一つだけ欠点がある。
「今日も暑いな」
「うん。これは超新星爆発、スーパーノヴァの前兆かもしれない」
「お、おう」
「でも、安心して秋吾。魔族の姫君たる私が世界を守る」
「そ、そうか、世界を守るのか、大変だな」
「うん。魔族の姫君の私の眷属である秋吾もその自覚を持って私のために頑張って」
いわゆる厨二病なのだ。
自分を魔族の姫君と称して、事あるごとに大袈裟な事を言ってのける。
こいつに言わせれば俺はダーク・ガーディアンとやらに一歩手前の眷属だそうだ。
しかし、そんな中、俺は千晶の厨二病妄想だと思っていた事が全部が妄想ではないという事を知る事になる。
なんと千晶は本当に魔族の姫君だったのだ。
彼女を守るため、俺も魔気とやらを使い戦う事になり、現代を舞台にゲームに出て来るような魔物たちと戦う羽目になるのだった。
魔族の姫君、というのは本当だったのだが、千晶の厨二病妄想は相変わらずではあるのだが……。
厨二病な魔族の姫君に振り回されながら彼女と町を守るために俺は戦う!