「俺のこと好きって本気か?」
信じられない凛は菫に問いかけた。
その問いに菫は「本気だ」と答えた。
「驚くよな、そんな素振りを見せなかったから」
「……」
「黙り込んでどうした」
「……」
「凛!」
「何だ」
菫に肩を触れられ返事をすると菫が口を開いた。
「凛」
「……」
ベッドに誘う菫に凛は受け入れ愛し合った。
ー林太郎の家ー
林太郎がベッドで眠っていると灰色と白のハチワレ猫のハチ丸が声をかけた。
「林太郎、起きてくれ林太郎」
「う~ん」
「林太郎、起きろって」
そう言ってハチ丸が頬を手で叩くと林太郎は目を覚まし身体を起こした。
「やっと起きたか」
「ハチ丸、どうした?」
「ミケが上級の猫と喧嘩してんだ」
「何で喧嘩してんだ」
「理由はわからないが林太郎、止めてくれ」
「わかった、案内してくれ」
そう言って林太郎はベッドから離れハチ丸と共に家を出るとミケの元に急いだ。
その頃、髪と足首まで長い服の色が白と茶色とこげ茶で瞳の色が黄色の人間、ミケは5人の上級の人間の猫と激しい喧嘩をしていた。
「林太郎は魅力的だが恋心を抱くなんてあり得ない」
「それを言うために俺に会いに来たのか」
「下級の癖に生意気なんだよ」
「下級の猫に喧嘩をうるなんてあんたら下級だ」
「何だと」
言い合いながら激しい喧嘩は更に激しくなった。
その時、ハチ丸と林太郎が現れた。
林太郎はミケと5人の上級の喧嘩を見て驚いた。
「……」
「林太郎」
「ハチ丸、お前は家に帰れ」
「1人で大丈夫か?」
「大丈夫だと思ったから俺のところに来たんだろ」
「わかった」
返事をするとハチ丸は言われた通りその場から離れていき林太郎は魔法の杖を出現させミケと5人の上級に向け攻撃を放ち喧嘩を止めた。
「林太郎!」
「林太郎!」
ミケと5人の上級が目線を向けると林太郎が口を開いた。
「何が原因で喧嘩になったんだ」
「……」
ミケと4人の上級が無言になるなか1人の上級は林太郎に近づき口を開いた。
「原因はあなたですよ」
「俺?」
「下級の猫が魔法使いに恋心を抱くなんて生意気なんですよ」
「だから喧嘩になった」
「そうです」
「恋心を抱くのに下級も上級もない俺はそう思う、上級の君が下級に喧嘩をうるなんて君は下級レベルだ」
「何だと」
林太郎の言葉に怒りを感じた上級の猫は林太郎の胸ぐらを掴み睨みつけた。
その時、髪と足首まで長い服とマントが金の魔法使い菫が現れた。
「ルミ、手を離しなさい」
「……」
菫の出現で怒りを落ち着かせた髪と足首まで長い服が金のルミは林太郎の胸ぐらを掴んでいる手を離した。
「ルミ以外は自分の家に戻りなさい」
「はい」
返事をしミケと4人の上級と林太郎がその場から離れていくとルミは菫に怒られ自分の家に戻った。
読み終わったら、ポイントを付けましょう!