ベッドに身体を倒しながらルミは怒っていた。

「菫様の前では怒りが落ち着いたのに今は…」

林太郎の言葉を思いだし怒りが込み上げてきたルミはベッドから離れ家を出ると林太郎の家に向かった。

ー林太郎の家ー

ベッドに座りながら林太郎は傷だらけのミケの顔と身体を治療しベッドに休ませた。

「林太郎、俺がベッドで休んで良いのか？」

「傷が治るまで許可する」

「お前はどこで寝るんだ？」

「壁側に布団を敷いて寝るから心配するな」

「……」

ベッドから離れようとする林太郎の手首を掴むとミケが口を開いた。

「俺の側で寝ないか」

「バカなこと言わないで寝れ」

そう言って林太郎がミケの手を離れさせるとドアをノックする音がした。

「誰だろ」

そう言って林太郎はドアに近づき開いた。

「ルミ！」

「ちょっと良いかな」

「傷の手当てをしてないじゃないか」

そう言って林太郎が傷の手当てをしようと手を伸ばしたその時、ルミに手首を掴まれた。

そしてそのまま家から離れさせられドアが勝手に閉まった。

「林太郎？」

そう言ってミケが身体を起こしドアに目を向けるも林太郎の姿はない。

その頃、林太郎はルミに手首を掴まれたまま森に向かって歩いていた。

「ルミ、どこに行くんだ？」

「……」

「ルミ！」

林太郎が名を口にした後、ルミの足が止まり林太郎の足も止まった。

その後、林太郎がじっとルミを見つめるとルミは背を向けたまま林太郎の手首から手を離し振り返り口を開いた。

「林太郎の言葉に怒り続けていたら…」

「怒り続けていたら何？」

「ドキドキに変わった」

「ドキドキに変わってどうしたの？」

「……」

問いかけてくる林太郎にルミは林太郎の身体を倒し覆い被さった。

驚いた顔で林太郎が見つめるとルミが口を開いた。

「あんたに恋心を抱いた」

「え…」

「好きだ」

告白をした後、ルミは林太郎の唇に唇を重ねた。

その行為を森に住んでいる狼男が見ていた。

「あれは魔法使いと上級の猫」

口にした後、狼男は隠れながら林太郎とルミに近づき声をかけた。

「ここがどこだかわかってそんなことしてるのか」

「……」

「……」

ルミが林太郎から離れ立ち上がると林太郎も立ち上がり狼男に目線を向けた。

狼男は林太郎の顔を見て口を開いた。

「魔法使いの林太郎じゃないか」

「……」

「誰だお前」

「やめなさい」

何も知らないルミを林太郎が言葉で叱ると狼男が口を開いた。

「猫は俺のこと知らないみたいだね」

「……」

ルミを守ろうと魔法の杖を出現させようとするも林太郎は菫に渡したことに築いた。

その姿を見て狼男は林太郎に近づき口を開いた。

「魔法の杖がないのか」

「……」

険しい顔で林太郎が見つめると狼男は一瞬でルミを気絶させ驚いた顔で見つめる林太郎に口を開いた。

「今の君は魔法が使えない」

「……」

「俺の相手をしてもらう」

「魔法の杖がなくても攻撃はできる」

そう言って林太郎が手に力を込めようとしたその時、狼男に身体を倒され覆い被された。

「前からあんたと交わりと思ってたんだ」

そう言って林太郎の唇に狼男の唇が触れようとしたその時、狼男が林太郎から離れ倒れた。

驚いた林太郎は身体を起こし林太郎の魔法の杖を持って立っている髪と足首まで長い服の色が白と茶色とこげ茶で瞳の色が黄色のミケに目線を向けた。