「あ、フレッド。見て、お屋敷が見えてきたわよ!」
私は話題を変えるべく窓の外を見る。
すると、広大な領地の中に佇む白亜の屋敷が視界に飛び込んできた。
あれが我が家の本邸だ。
「懐かしいですね……。――むっ!? あ、姉上! あれは……!!」
「え……? な、何よあれ!?」
フレッドと私が驚きの声を上げる。
それも当然だろう。
何しろ、屋敷から少し離れたところに巨大な植物らしきものが見えたのだから。
「おや、ご存知ありませんでしたか?」
御者が声をかけてくる。
「ええ。あれは何なんでしょうか? あんなに大きな植物は初めて見ましたけど……」
「あれは、かつてイザベラ様が管理されていた菜園ですよ」
「え……? ええええええぇぇぇ~~~~~~!!??」
私は絶叫してしまった。
御者から詳細を聞いていく。
なんでも、私やフレッドが前に里帰りした後から急成長を始めたらしい。
ポーション類の材料がたくさん採れるようになり、特に害はないとのこと。
「驚いたけれど、害がないなら別に大丈夫かしら?」
「そ、そうですね。さすがは姉上の菜園です! あんなに急成長するとは!!」
フレッドが興奮した様子で語ってきた。
そんなこんなで、私とフレッドはお屋敷に到着した。
そして、さっそく両親との再会を果たすことになる。
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