次に会ったのは、その半年程後だったか。
視察にかこつけ、アディントン侯爵邸にずかずかと入り込んだ時のことだ。
「イザベラ! この俺、エドワードが来てやったぞ! 今日は一緒に街の視察を……っ!?」
勢いよくイザベラの部屋の扉を開けた俺は、そこで衝撃的な光景を目にした。
彼女が下着姿になっていたのだ。
「す、すまん!」
俺は慌てて部屋の外に出た。
思えば、これをきっかけに彼女に頭が上がらなくなってしまったかもしれない。
その後の街の視察時に、オリハルコンのクワをプレゼントして何とか機嫌を取ることに成功したのだったな。
十三歳になった俺は、イザベラよりも一年早く王立学園に入学した。
この頃にはすっかり、彼女への想いが強くなってしまっていた。
彼女に相応しい男になりたい。
そのためには、まずはこの学園のトップに立たなければ。
そう考え、俺は全ての教科において優秀な成績をおさめていった。
そして、その甲斐あってついに第一学年トップの座を手に入れた。
だが、俺は慢心しなかった。
さらに己を磨き続けようと決意した。
読み終わったら、ポイントを付けましょう!