遠野班魔獣調査報告、抜粋
山間部にて発見
某所の山間部にて不審な動きをする魔獣を発見。種類はおそらく山龍だと思われるが両肩の辺りに謎の突起が出現。何かに耐えるような痙攣を見せた後に行方不明に。
・正体不明の鳴き声
魔獣生息の確認は取られていない洞窟の中から鳴き声らしき周波数がキャッチされた。この洞窟は古代の魔獣の死骸から出来上がった魔石による鍾乳洞であることで記録されているが魔獣らしき存在の報告はされていないので一応記録をとる。
・消える鉄屑
廃工場地帯では今まで廃棄された鉄屑や機材の処理に困っていたのだがそのゴミが少しづつなくなっているとの報告が。実際にその目的地に向かってみたところぼっかりと穴が空いたかのように機材だけは抜き取られており、その付近の壁には何かが擦れてできた跡が残っている(画像ファイル参考)。
・海岸に打ち上げられた死体
湾内の海岸には多数の魔獣の死骸が打ち上げられている。捕食されたかのような跡が目立つ、比較的大人しい水棲魔獣の死骸が多数。柔らかい腹の部分の肉がゴッソリとなくなっているのと同時に骨に牙のような物が刺さっていた。日本の海にはここまで凶暴な水棲魔獣の報告はないため可能性としてはオセアニア付近の海から流されてきたか、活性化による凶暴化の二種類が挙げられる。
現状確認は以上
※遠野班班長備考
警備班の報告にあった地点へと向かって調査をしてみたところ次のような結果を得ることができた。少し妙に思ったのは調査に当たった地点は魔獣の報告が後を立たないはずだったのに一切姿を見せなかったこと。魔獣が住処を変えることはまずないので何か異常な事態が起きたとして考えた方がいい。亜人らしき動きとは関係がつくかは分からないが頭に入れておくように。
追記、それと少し不思議な魔石を拾ったのでそれらを届けに極東支部へ戻る。
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