数日後。
俺もユピテルも、体調はかなり回復した。
全力で戦うのはまだ難しいけれど、日常生活をするくらいなら、特に支障はないくらいまでにはなった。
魔力が完全に回復するまでは、まだ数日かかりそう。
俺とユピテルの決勝戦は、一週間後に延期になったようだ。
戦いの後、決勝戦の扱いをどうするか会議になったのだが、やはり決勝戦は二人が万全になった時にやりたいという意見が市民から殺到、時間をとっての開催に変更。
そしてドラパは、あの後兵士にとらえられ捕まった。この後裁判が始まるそうだ。
俺はとある仕事のためにとあるお屋敷に呼び出される。
小さな部屋が貸し出され、私服を脱ぎ、下着姿に。
両手を背中に回し、下着のホックをとる。
ブラジャーに支えられていた俺の大きな胸がぷるんと飛び出し、わずかに体の重心が前に傾いた。
そして支給された下着を手に取る。
それはブラジャーとパンティが一体化したガーターベルトの下着。
薄い水色の色合いながらもエロエロな形状をしている。
こんなのを履くなんて、どんな事をされるんだろう。
俺が引き受けたのは、メイドの仕事。雇い主のリクエストで、専用の下着を着てほしいと頼まれたのだ。
そして戸惑いながらも俺は下着を履く。
身体の後ろに逃げている胸の肉を前に寄せ、ブラのカップに集める。
下もゆっくりと吐き、下着をつなぎ合わせる。
いい素材を使っているのだろう。
優しいレースの生地に体がすっぽりと包まれる感触に包まれ、どこか気持ちく感じた。
すると誰かが扉をノックし、そのまま扉を開けた。
俺の下着姿が丸見えになってしまい、思わず両手で胸の部分を抑える。
「おお、幸s──、じゃなかった。すまない着替えが終わるまで待っているからな」
「カグヤ、お前今わざと開けたよな」
俺はジト目でカグヤをにらみつけた。俺だって、身体は女の子なんだぞ……。
そう、この今回の雇い主はカグヤだった。医務室で一人でいた時、彼女が入ってきて言ってきた。
「一日でいい。私のメイドになってくれないか? たっぷりと報酬は弾む。だからお願いだ!」
ギラギラとした目つき、そのまま俺の両手をぎゅっと握る。
「アグナム、頼む。本当に一日でいいから!」
冷静で騎士道をたしなんでいたカグヤからは想像もつかないほどがっついている。
まあ、カグヤにはお世話になったし、一度くらいなら──。
「しょ、しょうがないなカグヤ……。一日だけだよ」
「あ、ありがとうアグナム。報酬は弾む。それに、これからも何かあったら協力を惜しまアないぞ。だから、よろしくな」
──ということで俺はこの仕事を引き受けることになってしまったのであった。一日だけカグヤの専属メイドになること。
カグヤがゆっくりと俺を目視しながらドアを閉めると、俺は着替えを再開。
部屋に掛けてある服。それはホワイトプリムに黒のメイド服。
本当に、メイドになってしまうんだな。
なれない服で戸惑ってしまったが何とか着替えを終え、ドアを開ける。
「着替えご苦労。うん、メイド姿もかわいいな!」
「──じゃあ、部屋に案内してよ」
そして俺はカグヤの部屋へ。
屋敷の中を歩きながら、カグヤが話しかけてくる。
「すばらしい、とても似合っているよ。かわいい」
「あ、ありがとう──」
服はホワイトプリムに黒を基調としたメイド服で、そこまで物珍しいものではない。
しかし元の服からアレンジされているようでスカートが短い、太ももが半分くらい見えてしまっている。
おまけにこのメイド服、胸元が大きくはだけた作りになっている。
なので胸の谷間が見てしまっている。
俺の大きな胸がとても強調された形。
極めつけは通りすぎる屋敷の人たちの視線が吸い寄せられように胸元に集中していて恥ずかしい。
男の人はもちろん、女の人まで俺の胸を視線に入れている。
恥ずかしくて顔を赤くしてしまう。
しかし、胸に視線が行くのって女の子から見るとバレバレだよな。
もう遅いかもしれないけれど、これからは気を付けよう。
それから、屋敷の階段を上がる。なぜかカグヤは俺の数メートル後ろに下がった。
「さあ、階段を登ってくれ」
そして階段を半分くらいまで登った時、後ろにいるカグヤが突然言い放つ。
「ほう、薄い青の上品な下着か、クールそうで、とても似合っているよ」
カグヤが指を顎に当てながらフムフムといった感じで言い放つ。
どういうことd──ってあ──っ。
その言葉の意味に気づいた瞬間俺は即座にスカートを抑えた。
薄い青の下着。それは、俺の今のパンツの色だった。
スカートが短すぎる故、階段の下からだとパンツが見えてしまうのだ。
「この変態!」
「ははは、すまなかったね」
ううう……、本当に恥ずかしい。仕事じゃなかったらどついていたところだった。
そしてスカートを抑えながら階段を登り、少し歩くとカグヤの部屋にたどり着いた。
広々とした部屋で、豪華な飾り物や広いベッドに、銀色の食器。
まさに上流階級の人の部屋といった感じだ。
「ここが私の部屋だ。とりあえず、一緒にコーヒーでも飲んで落ち着こう。煎れ方、わかる?」
「まあ、何とか──」
それから俺は二人分のコーヒーを入れる。
少し嗅いでみたが、いい香りだ。良い豆を使っているのだろう。
数分後。
「お待たせいたしました、ご主人様──」
俺はたどたどしくお盆にあるコーヒーを机に置く。
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