文芸の作品一覧

▶時代を超えて響き合うオムニバス・エピソードを経て、男はどんな朝を迎えるのか。1万字・全八話の短編作品です。 ▶ふたを開いた瞬間にインターネットに接続される、エキサイティングなラップトップ。シームレスに視界に飛び込んでくる、電子書籍のスマートなタイトル。目まぐるしくやりとりされる、エモーショナルなネットワークコミュニケーション。時代も親しいひとも男を置き去りに過ぎていく。鬱々とする内心を映すかのように空模様すらも荒れていき―――― ※この物語はフィクションです。

仕事がない。いや、仕事はあった。しかし、今はない。俗に言うリストラであった。経営難らしい。自分は末端の人間であったので仕方がないと言えば仕方がない。泣けど喚けど帰宅の時間はやってきて、列車に揺られなくてはならない。遠回りをして帰ろう。 ※二十四時間ぶっ通しで書き続けて完成させるという、人間の限界に挑戦し誕生した短編です。作者はこの後、高熱を出して倒れました。弔いの意を込めて評価のほどよろしくお願いいたします。