【3巻発売&コミカライズ決定!】自宅アパート一棟と共に異世界へ 蔑まれていた令嬢に転生(?)しましたが、自由に生きることにしました

48歳の主人公が異世界で12歳の少女になり、冒険者として生きるお話です
如月 雪名
如月 雪名

第196話 椎名 賢也 13 ダンジョン 地下1階 初攻略 1

公開日時: 2023年1月29日(日) 12:05
更新日時: 2024年3月1日(金) 20:55
文字数:1,935

 翌朝8時。

 まずはダンジョンについて調べるため冒険者ギルドへいった。

 2階の資料室で、基本的な事柄が書いてある資料を読み込む。

 ダンジョンは入場料が1人銀貨1枚(1万円)必要で、24時間出入り自由となっている。

 入場料に1万円とはかなり高いが、C級冒険者以上しか入れないので問題はないんだろう。

 

 C級冒険者なら稼ぎは大幅に増えるだろうし、10歳から冒険者登録をしても昇格試験を受けるための実績経験を4年間は積んでいる。

 多分ダンジョンへ潜るのを決めた者は、本格的に冒険者として生活する人だけだ。

 それまでは、お小遣い稼ぎも兼ね冒険者登録をしている子供達が大半だろう。

 

 リースナーのダンジョンは地下10階まであり、罠や宝箱はない。

 罠がないのは助かるが、宝箱がないのはテンションが下がる。

 やっぱこう、木箱から鉄箱・銅箱・銀箱・金箱と中身が高価になり、中に何が入っているか開けるのが楽しみなんじゃないか。

 このダンジョンは、男心をくすぐるような仕様になってないらしい。


 沙良にマッピングで確認してもらい、根こそぎ頂く気満々だったんだけどなぁ……。

 これじゃあ、隠し部屋も期待出来そうにない。

 ダンジョンマスターが転移した地球人の線も消えたか?

 しかも、攻略済み階層の移転も出来ないらしく、冒険者は各階層の安全地帯にテントを張って、マジックバッグを利用しながら何週間にもわたり潜り続けるみたいだ。


 効率悪っ!

 移転陣もないとか……。

 なんだか朝からワクワクしていた気分がダダ下がりだ。

 安全地帯があるだけましなのか?


 ちなみに討伐した魔物は、どういう原理なのか1ヶ月は腐らないらしい。

 小説で言う所の魔素のような物が関係あるのかも知れない。

 それにより、冒険者は長期間ダンジョンを潜っても問題ないみたいだ。

 折角せっかく狩った魔物が、換金する際に腐っているようじゃ稼げないからな。


 ミリオネの町じゃ、日帰りの討伐だったから気にした事もなかった。

 俺達は長期間潜るとしても、テント内で宿泊は多分しないだろう。

 沙良が思いっきり嫌がりそうだ。

 まぁ、ホームへ帰って寝た方が翌日の狩りも楽になるし、俺も毎日風呂には入りたい。

 本当に他の冒険者からしてみれば、垂涎すいぜん物の能力だ。

 

 地下1階の常設依頼を調べると、どれも初見の魔物で下がった気分が少し浮上する。

 魔物の種類を確認し、討伐するのに支障がないようで安心した。

 属性スライム以外は爬虫類や哺乳類なので、ライトボールを眉間に当てれば倒せるだろう。

 換金金額に違いがあるのは、皮の損傷具合にって買い取り金額に差が出るからか。

 魔法で倒せば最小限の傷しか付かないので、MAXの金額で換金出来るな!

 

 属性スライムは、魔法を使用するので要注意だ。

 地下1階に出る魔物はそう強くはないだろうが、沙良が怪我をするかも知れない。

 人様の家の娘の体だ。

 なるべく傷跡を残すような怪我をさせたくない。

 ヒールLvを5まで上げたから大抵の怪我は治療出来るだろう。


 【ダンジョン地下1階 常設依頼 C級】

 リザードマン1匹 銀貨7~10枚(魔石・本体必要)

 ファングボア1匹 銀貨7~10枚(魔石・本体必要)

 吸血コウモリ1匹 銀貨3枚(魔石・本体必要)

 ダンジョンネズミ1匹 銅貨2枚(魔石・本体必要)

 ファイアースライム(赤色)1匹 銅貨1枚(魔石必要)

 ウォータースライム(水色)1匹 銅貨1枚(魔石必要)

 ウィンドスライム(緑色)1匹 銅貨1枚(魔石必要) 

 アーススライム(茶色)1匹 銅貨1枚(魔石必要)

 

 魔道具屋に寄り、容量の多いマジックバッグを確認する。


 地下1階の地図 銀貨10枚

 マジックバッグ5㎥ 金貨2枚

 マジックバッグ7㎥ 金貨5枚

 マジックバッグ10㎥ 金貨15枚


 沙良はマジックバッグ10㎥を2つ購入すると決めたらしい。

 金貨30枚(3千万円)か……中古マンションの値段だな。

 親切な事にダンジョン内の地図まで売っていた。

 沙良はマッピングを使用するので不要だと言い買わなかったが、どのくらいの精度で書かれているか興味があった。

 縮尺が正確ならば、この世界の文明の程度が分かるからだ。

 まぁ、魔法が使用出来る時点で予想は付かないが……。


 ギルドの受付嬢に聞いた通り、ダンジョン~冒険者ギルド間の乗合馬車が出ているらしいから、俺達は馬車でダンジョンへいく事にした。

 ダンジョンがある冒険者ギルドの所為せいなのか、受付嬢は若くて綺麗な女性だった。

 稼ぎの良い冒険者と懇意こんいになり、結婚を狙っていると思うのは考えすぎか?


 受付嬢が初めて見る顔だからか、とても親切に教えてくれた。

 沙良と話をしながら、こちらに視線がちらちら飛ぶので苦笑してしまう。

 悪いが自分の娘程の女性と恋愛する気にはなれないぞ。

 きっとこの世界で俺が恋愛するのは無理だろう。

 ホーム内で生活している限り、秘密がばれるリスクは冒せない。

ポイントを押して下さった方、ブックマークを登録して下さった方、作品を応援して下さった方。

読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。


応援して下さる皆様がいて、大変励みになっています。

これからもよろしくお願いします。

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート