【3巻発売&コミカライズ決定!】自宅アパート一棟と共に異世界へ 蔑まれていた令嬢に転生(?)しましたが、自由に生きることにしました

48歳の主人公が異世界で12歳の少女になり、冒険者として生きるお話です
如月 雪名
如月 雪名

第573話 迷宮都市 海鮮カレー&武術稽古&ゼンさんの調査結果

公開日時: 2023年10月11日(水) 12:05
更新日時: 2024年2月1日(木) 23:05
文字数:1,935

 セイさんに聞きたい話は、まだ沢山あるけど私はそろそろ夕飯の準備をしないといけない。

 父へこれからどうするか聞いた所、まだセイさんと一緒にいると言う。

 ホテルの駐車場へファミリーカーを出し、1人で帰ってもらう事にした。

 その際、父からベンツはないのか質問されたけど、また壊されると困るからありません・・・・・と答えておく。

 兄のマンションはベンツ率が高かったけどね~。

 

 新車になった高級車は、全てアイテムBOXへ収納済みだ。

 うちのアパートの駐車場にあった車とは、0が1個違うお値段である。

 時間停止のアイテムBOX内なら経年劣化もしない。

 兄には大人しく助手席へ乗っていろと言われたけど、父から運転の仕方を習う心算つもりなので、いつかアイテムBOX内の車が役に立つ日がくるだろう。


 実は〇ンジローバーに乗ってみたいんだよね~。

 スポーツカーには興味がないけど、兄のマンションの住人さんが持っていたから是非ぜひ運転してみたい!

 双子達を召喚したら、私の運転で出掛けようと思っている。

 その頃には、ホーム内の移動範囲も広がっているだろう。


 自宅に戻り、海鮮カレーの仕込み開始。

 今回は贅沢ぜいたくにオマール海老を使用するので、絶対美味しいはず

 材料を一口大に切りそろえ、オマール海老と帆立ほたてを白ワインで蒸し焼きにする。

 あまり火を通すと身が硬くなるので、カレーは煮込まず最後に投入。

 完成した海鮮カレーは鍋ごとアイテムBOXに収納する。

 まだ時間があるのでナッツを使用したお菓子を作ろう。


 摩天楼まてんろうのダンジョンで収穫した胡桃くるみとアーモンドを、殻から取り出し刻みオーブンでローストする。

 日持ちする方がいいだろうと、今回はナッツ入りのショートブレッドを大量に焼く。

 小麦粉・バター・砂糖を3:2:1で混ぜ合わせるだけの簡単レシピだ。

 保存食としても美味しいから、子供達が喜ぶだろう。


 夕方5時。

 そろそろ実家に移動しよう。

 家へ移転すると、既に全員がそろっていた。

 母がサラダを準備していたから、炊きあがったご飯に海鮮カレーを掛け頂きます。

 プリプリのオマール海老がゴロゴロ入っているカレーは、大好評だった。

 父は、お代わりをし2皿分も食べている。


 兄と旭の分は最初から大盛にしておいた。

 食べている最中、お代わりされると少し面倒なんだよね~。

 兄からよくオマール海老が手に入ったなと言われ、スーパーにないのを思い出す。

 あ~、忘れてたぁ~。

 兄のマンションの住人さんの冷蔵庫に入っていた事にし、その場をなんとかしのいだ。

 タワーマンションに住んでいるなら、高級食材を購入している家もあるだろう。


 蟹や帆立は大型スーパーや百貨店に置いてあるけど、オマール海老は出さない方がいいかも……。

 今日は2度も兄に突っ込まれてしまった。

 気を付けないと色々バレそうで怖い。


 翌日、日曜日。

 パーティーメンバーと異世界の家へいき、子供達の炊き出しを行う。

 お土産には、バナナとショートブレッドを渡してあげた。

 皆が初めて見る果物に興味津々らしく食べ方を教えたら、お昼に食べるねと嬉しそうな顔をする。

 大きいので1本食べれば、お腹一杯になるかもね。

 お礼を言う子供達を見送って、ガーグ老の工房へ従魔に乗り移動する。

 工房に着くと、先週は不在だった長男のゼンさんがいた。


 ガーグ老と家具職人のお爺さん達は、少し疲れた顔をしている。

 仕事が忙しいのかな?

 少しやつれた感じがするけど……。

 いつも通り、ガーグ老の一声で稽古が始まった。

 2時間後、稽古が終了。

 お昼の準備を始めようとする所に、長男のゼンさんがやってくる。


「サラ……さん。依頼されていた屋敷の持ち主ですが、ここ数百年は王家の所有物件でした。それ以前は、ロッセル・カーランド王の第一王妃の生家であったようです。ただ、この第一王妃は第二王妃に毒を盛った罪で処刑されております」


「調べて下さりありがとうございます。壁に掛けられていた肖像画の人物は、誰か分かりますか?」


「……第二王妃です」


 おっと、なにやらきな臭い展開だ。

 第一王妃は第二王妃を相当恨んでいたのか……。

 まぁ、毒を盛るくらいだからねぇ。

 あの破損されていた肖像画は、第一王妃の仕業しわざなのかも?

 妻が複数いると、王のちょうを競うようなドロドロした人間模様があるんだろう。

 女は怖い……。


 リーシャの母親の肖像画だと思っていたけど、第二王妃の血縁なんだろうか?

 数百年前の出来事じゃ、調べるのは難しそうだ。

 既にハンフリー公爵家とは縁を切っているから、これ以上の詮索せんさくはしないでおこう。


 あの他国からきた留学生は、偶々たまたまあの屋敷を購入したと言っていたから無関係か。

 誘拐罪が、この国でどんな処罰を受けるのか知らないけど……。

 ゼンさんが何も言わずにいる所をみると、適切な処分がされたんだと思う。

 私はもう一度ゼンさんにお礼を言い、昼食の準備を始めた。

ポイントを押して下さった方、ブックマークを登録して下さった方、作品を応援して下さった方。

読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。


応援して下さる皆様がいて、大変励みになっています。

これからもよろしくお願いします。

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート