【3巻発売&コミカライズ決定!】自宅アパート一棟と共に異世界へ 蔑まれていた令嬢に転生(?)しましたが、自由に生きることにしました

48歳の主人公が異世界で12歳の少女になり、冒険者として生きるお話です
如月 雪名
如月 雪名

第236話 椎名 賢也 53 ダンジョン 地下8階 子供達の家

公開日時: 2023年2月18日(土) 12:05
更新日時: 2023年7月22日(土) 15:23
文字数:2,145

 ダンジョン攻略の合間に、子供達の家(金貨5枚・500万円)を10軒と生活用品を買いそろえていく。

 子供布団が足りずに注文して取り寄せたりしたので、少し時間が掛かってしまったが1ケ月後には準備が調った。


 沙良が子供達に家を1軒ずつ案内して回るのを、俺は後ろから静かに見守る。

 この家に住む事の条件として、沙良が話す【約束事】を皆が真剣な表情で聞いていた。


 最後に「家の中に入っていいよ」と言われた子供達は、自分の家が出来たのが本当に嬉しいのか満面の笑みを浮かべる。


 少し年長者の子供達の中には感動して泣いてる子もいた。

 今まで路上生活をしていたんだから、家に住む事が出来るだけでも環境ががらりと変わるだろう。


 雨に濡れなくてよい生活に、冬の寒さを和らげてくれる部屋。

 一番の違いは、横になって布団の中で眠れる事だろう。

 子供達は安心して一晩を過ごした事などなかったはずだ。


 きっと今日は、一緒に住む事になった子供達全員が興奮して中々寝付けないかも知れないな。

 家の年長者は、年少者を寝かしつけるのが大変かも知れない。

 

 子供達の家の表札には治療代として受け取った金貨を使用した事にして、それぞれ2軒ずつ「アーサーの家」・「ゼルダの家」・「リンダの家」・「イブの家」・「マリアの家」と地下8階のリーダーの名前が付けられている。


 パーティーメンバーも気になるのか、様子を見に行っているようだ。

 女性冒険者は、炊き出しで仲良くなった子供達のために料理を作りに行っている。


 これで俺達がいなくなっても、継続的な支援は続くだろう。


 そして2ケ月後。

 Lvが上がらなくなったので、拠点を地下9階に移す事にする。

 

 地下8階から拠点を移すと言ったら、かなり引き留められたが俺達にはLv上げが優先だ。

 そして少し身の危険・・・・を感じるので、早く地下9階に拠点を移したかった。


 【現在のステータス】

 リーシャ・ハンフリー18歳

 レベル 22

 HP 1,056

 MP 1,056

 魔法 時空魔法(ホームLv22・アイテムBOX・マッピングLv22・召喚)

 魔法 火魔法(ファイアーボールLv8、ファイアーアローLv5)

 魔法 水魔法(ウォーターボールLv8)

 魔法 土魔法(アースボールLv8)

 魔法 風魔法(ウィンドボールLv8)

 魔法 石化魔法(石化Lv3)

 魔法 雷魔法(サンダーアローLv6)

 魔法 闇魔法(ドレインLv0)


 椎名 賢也しいな けんや20歳

 レベル 23

 HP 1,150

 MP 1,150

 魔法 光魔法(ヒールLv9・ホーリーLv9・ライトボールLv9)

 魔法 火魔法(ファイアーボールLv8・ファイアーアローLv5)

 魔法 水魔法(ウォーターボールLv8)

 魔法 土魔法(アースボールLv8)

 魔法 風魔法(ウィンドボールLv8)

 魔法 石化魔法(石化Lv3) 

 魔法 雷魔法(サンダーアローLv5) 

 魔法 闇魔法(ドレインLv0)

 

 沙良のLvが22になった。

 マンションまで後8Lvだ。


 俺はLvが23になった。

 2人共、新しく覚えたドレインは使用する機会がないままだ。

 

 怪我をする事がないため、HPが減らずにいたから仕方ない。

 HPがMAX状態で使用してもLvは上がらないだろう。


 子供達の家を購入したので教会での炊き出しを止め、土日が完全に休日になった。

 俺はその休日にジムへ行ったり、本屋に通ったり、宝石の加工の腕をみがいている。


 沙良は属性魔法を使って、色々検証しているみたいだ。

 危険な事だけはしないようにと注意しているが、突然思いついた事を即実行するので見ているとハラハラさせられる。


 あれ以来、アクション映画はレンタルしていない。

 無難ぶなんにラブコメを選択している。


 ラブコメなら、危険なシーンも少ないし安心して見ていられるからな。

 ベッドシーンがあったりすると、少し気まずい思いをするのが問題だったが……。


 何で身内と一緒に見ると、そわそわするのか不思議だ。

 沙良も、そういったシーンになると落ち着かない様子だった。


 やたら長いと、楽しむ事も出来ずに早く終わってくれと心の中で思ってしまう。


 そして結局、リビングアーマはどうしても1体欲しかったらしく換金せずアイテムBOXに収納していた。

 もうガーゴイルと一緒に記憶から忘れてしまえばいい。


 宝石加工の方は、まだ自分で納得いく物が出来ていない状態だ。

 本職じゃないので簡単に腕は上がらないだろう。

 そもそも魔法を使用しての加工は、繊細な魔力操作が必要なので難しい。


 何とか、あと2年以内には完成させないと。


 この日、俺達は地下8階の攻略終了を自宅で祝った。

 沙良も楽がしたいだろうと、アイテムBOXに収納してあったピザとフライドチキンを食べた。


 たまにはジャンクフードを食べるのもいい。


 明日からは地下9階の攻略だ。

 今は誰もいない安全地帯なので俺もほっとする。


 沙良は魔物を独占出来ると、マジックバッグ20㎥(金貨120枚)を2つ購入。

 日本円で2億4千万円もしたので高いとブツブツ文句を言っていた。


 確かに、ちょっと普通の冒険者の稼ぎじゃ手が出ない金額だ。

 マジックバッグを作れば、ぼろもうけ出来そうだな。


 いやそれより、ダンジョン内での治療費代の方がぼったくりのような気がする。

 まぁ冒険者共通のダンジョン価格が設定されているのは、理由があるからだろう。


 光魔法の使い手は少ないみたいだし。


 明日からの新しい階層攻略を楽しみにしながら、俺は眠りに就いた。

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