【3巻発売&コミカライズ決定!】自宅アパート一棟と共に異世界へ 蔑まれていた令嬢に転生(?)しましたが、自由に生きることにしました

48歳の主人公が異世界で12歳の少女になり、冒険者として生きるお話です
如月 雪名
如月 雪名

第261話 迷宮都市 地下14階 迷宮タイガーのテイム 4

公開日時: 2023年3月3日(金) 12:05
更新日時: 2023年8月5日(土) 23:08
文字数:2,268

 私はショックを隠せないまま、ダンジョンに戻っていった。

 1人でいる所を見付けてハニーが上空から降りてくる。


 ハニーに新しい仲間である迷宮タイガーのフォレストの事を教えて、地下20階から一緒にダンジョンで攻略しようねと伝えておいた。


 フォレストウサギやキラープラントを狩りながら2時間後。

 安全地帯に戻ってくる。


 テントの中に入ると2人が既に待っていた。

 ホームの自宅に戻ると兄が早速さっそく駐車場に行き、フォレストの名前を呼んでいる。

 

 テイムしたのは私だから、魔力のパスがつながっていない兄が呼んでもこないんじゃないかしら?

 

 仕方なく私がシルバーとフォレストの名前を呼ぶと、2匹そろってやってきた。

 喧嘩けんかもしないで、先輩のシルバーの言う事をよく聞いているように見える。


 魔物Lvはフォレストの方が高いけど、ここは年功序列ねんこうじょれつなんだろう。


 兄がすかさずフォレストの体をで始めた。

 嫌がってはいないみたいなので、私は夕食を作りに自宅へと戻る。


 今日は何を作ろうかな~。

 10月に入り少し肌寒くなってきたから、温かい食べ物にしよう。


 キムチ鍋がいいかな?


 コカトリスの肉をミキサーにかけてミンチにした物に、刻みねぎとすり下ろした生姜を入れて卵液を混ぜねれば鳥つくねの完成だ。


 白菜・ニラ・マジックキノコ・かまぼこ・厚揚げを適当な大きさに切って下準備をしておく。

 

 土鍋にキムチ鍋の元を入れて沸騰ふっとうさせたら材料を投入。

 鳥つくねは2本のスプーンを使用し、団子状にして投下。


 ふたを閉めてひと煮立ちしたら食べ頃だ。


 玄関を出て、まだ帰ってこない2人を呼びにいく。

 兄と旭は、それぞれフォレストとシルバーで遊んでいた。


 ご飯が出来たと声を掛けると、ようやく2人が戻ってくる。


 3人で鍋を囲んでなごやかな夕食時。

 今年はダンジョンですき焼きを解禁しよう。

 最後にうどんを入れて食べるのも好きなんだよね~。


 肉うどんと味は変わらないから大丈夫だろう。

 雑貨屋に鉄鍋は置いてあったかな?

 土曜日、探しにいってみなくちゃ。


 最後にキムチ雑炊をして完食しました。


 昨日マンゴーが食べられなかったので、デザートにマンゴーを出す。


 切ってみて驚いたのは、種がなかった事。

 種があると種の部分に実が残ってしまうので、私は自宅で食べる時は勿体もったいないから種にかぶりついて食べていた。


 ダンジョン産のマンゴーに種がないのは、私と同じような考えのダンジョンマスターがいたからなんだろう。

 そういえばピオーネもシャインマスカットにも種はなかった。


 食べられる部分が増えて嬉しいので種なしは助かるなぁ~。


 兄は好物のマンゴーを1人で1個全部食べてしまった。

 結構量があったと思うんだけど、デザートは別腹ですか?


 私と旭は1個を2人で仲良く食べた。

 はぁ~幸せ。

 もうダンジョン産の果物は、何でこんなに甘くて美味しいんだろうね。


 これは奏屋かなでやで高く売れそうだ。


 その後も問題なく5日間の攻略は終了。


 癒し草100本 銅貨10枚

 魔力草200本 銅貨40枚  

 キラープラント55匹 銀貨110枚

 トレント24匹 銀貨240枚

 フォレストウサギ62匹 銀貨310枚

 キングビー120匹 銀貨1,200枚

 クインビー15匹 銀貨750枚

 迷宮ウナギ99匹 金貨495枚

 迷宮タイガー29匹 金貨348枚


 クインビーの蜜袋を1個銀貨40枚・迷宮ウナギは1匹分を金貨4枚銀貨70枚引かれて引き取った。

 迷宮タイガーは皮の状態が非常に良いと、解体場のアレクおじさんが金貨10枚の所を金貨12枚で換金してくれました。


 また王都に高値で売るのかな?

 シルバーウルフの2倍の換金額なので、冒険者ギルドも相当もうかるだろう。


 迷宮都市のダンジョンは、意外と換金率のよい魔物が多いんだよね。


 旭がダンジョンマスターだった頃のリースナーのダンジョンには、オリハルコンゴーレムがいたから比較対象にはならないけど、大型ダンジョンは一攫千金いっかくせんきんを夢見るには打ってつけの場所らしい。

 

 パーティーリーダーがしっかりしていれば、無謀むぼうな攻略をする事もないだろう。

 それでもやっぱり、迷宮都市で活躍しているのは一握りの人間だけだ。


 大抵の人間は、B級冒険者になる前に実力不足を感じて大型ダンジョンにはいどまない。

 こればかりは組んでいるパーティーの運もあるだろう。


 私達は3人だけど運が良かった。

 全員が魔法士で、内2人が治癒術師なんて最強だ。


 もう誰からも勧誘される事はないけれど……。


 トレントはアイテムBOXに3,000本以上入っていて驚いた。

 きっと初日に、トレントの森を丸裸にした事が原因だろうな~。


 マジックバッグ30㎥には入らないので24本だけ換金する。


 旭が換金。


 ファングボアの肉5体を引き取って、肉屋にファングボアの肉3体を卸す。

 引き取ってきた迷宮ウナギを無料でさばいてもらう。

 お礼にキウイフルーツを6個(グリーン3個・ゴールデン3個)お土産に渡しておいた。


 地下14階の初攻略のお祝いは、なんだか非常に嫌な予感がするので止めておく。

 どうせ兄のマンションをホームに設定した時、盛大にお祝いするからね。


 2度ある事は3度ある。

 旭が絶対に、やらかしそうなんだよ!


 普段料理を作らない人間には理解出来まい。

 外食するという事の意味を……。


 上げ膳据え膳で出される、美味しい料理を店では味わいたいのだ。


 いつも料理をしているからと言って、外食店にきてまで作るのは間違っている!

 本当、これだから料理が出来ない男は……。


 でも、ちゃんとよい復讐の機会があるんだよね~。

 待ってなさいよ、旭!


 2回も作らされた恨みを晴らしてやる。

 その時になったら、精々狼狽うろたえるがいいわ。


 少々、旭に対して腹黒い事を考えながらホームの自宅に戻った。

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