悪役令嬢は凄腕スナイパー【連載版】

「たとえ私に破滅の道しかなくとも、この国だけは護ってみせる」
島 一守
島 一守

ヴァイスの秘密ノート(2)

公開日時: 2021年8月2日(月) 21:05
文字数:1,420




(特殊アイテム【ヴァイスの秘密ノート】の新たなページの解読に成功しました)




(以下、解読した文章を表示します)




 さて、2ページ目だ。

それにしても、飽きもせず解読するとはご苦労なこって。

だが、残念ながらここいらでいきなり重要情報を出すような俺じゃねえぜ?

今回はちょいと俺と関りのあった平民たちの情報さ。

だが、わざわざこのノートに書くくらいだ、ただの平民じゃねえ。

悪用できるかどうかは、微妙なところだがな。

それじゃ、楽しんでいってくれ。




【ヴァイスの秘密ノート2】


【名前】ミー


【身分】平民


【性別】女


【魔法適正】D


【スキル】動物との会話能力


【誕生日】10月21日(16歳)


【髪色・髪型】茶髪・セミロング


【体型】身長162cm・体重51キロ・胸のサイズはB


【特徴】あまりに特徴がなさすぎるのが逆に特徴


【雑記】

なんで平民の女なんて書いてんだって思ってるだろ?

ま、何を隠そうコイツが俺の協力者なんでな。もし、俺に万一のことがあればコイツを探せ。

この情報で探せるかは甚だ疑問だけどな!


ま、特徴に書いた通り特徴がないヤツさ。そのおかげで、潜伏させるにも使いやすい。

変に目立つ奴に情報屋は務まらないからな。

学力も運動能力も平々凡々だが、頭の回転は悪くない。

抜けてるトコもあるが、抜けちゃいけねえところまで抜けてるわけではないって程度だがな。


借金のせいで、いわゆる夜の仕事ってヤツをさせられそうになったが、公爵令嬢のエリヌスが動いたおかげで難を逃れた。

おかげで、エリーちゃんに対して憧れを超えた激重感情を持ってるようだが……。ま、叶わぬ願いさ。

でもアイツが動かなくたって、鉄の死神が金貸しを消したから、結果は同じだったんだけどな。

その辺は、エリーちゃんにも本人にも黙っておこう。鉄の死神に助けられたと知れば、駒として使いづらくなるかもしれないからな。







【名前】エイダ・シュルク


【身分】平民


【性別】女


【魔法適正】不明


【スキル】高魔法適性


【誕生日】3月11日(15歳)


【髪色・髪型】黒髪・ポニーテール


【体型】身長167cm・体重64キロ・胸のサイズはD


【特徴】少し目つきが悪いが、俺相手の時だけっぽいな

    基本的に無口無表情で、背景に徹してるようなヤツさ


【雑記】

元々は下町の商店街生まれだが、父親が公爵ラマウィ家のパティシエに登用されたことから、同じくメイドとしてエリヌスに付くことになった。

シュルクという苗字もその時に貰ったもので、身分こそ平民だが少々立場が上がったな。

ま、今後も苗字を名乗れる立場でいられるかは働き次第だがな。


スキルと魔法適性が少々特殊で、魔法適性のランクで表せないほど高度な適性を持つ。

これは、たまに現れる「魔法適性自体がスキル」ってヤツの特徴だ。

高度な魔法は危険視されるため、普通なら監視が付けられるんだが……。

ま、公爵家の後ろ盾があれば、そういう諸々も無視できるわけだ。ずりい。


基本的に自分から話さないし、与えられた仕事を淡々とこなすタイプだが……。

どうもコイツもまた、エリーちゃんにはただならぬ思いがあるようだな。

ボディーガードも兼ねているとはいえ、庇護対象としての視線とは違うものを感じる。

俺の気のせいだったらいいんだけどな。これは情報屋の勘ってヤツさ。




 今回はこれくらいにしておこうかね。

今後も解読するなら、もうちょっと踏み込んだ事を書いてもいいが……。

機密に触れるのは危険も伴う。せいぜい夜道に気を付けることだな。

それじゃ、次のページで会おう。

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

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