とある公国の大公一族には影子というしきたりがある。
妃の中から一人だけ寵妃を選び、その子供の代わりに影武者に表舞台に立たせるのだ。
そのしきたりは歴代大公と一部の人間だけが知る国家機密だ。
影子の中には優秀なものや容姿の優れたものもいたが国の重要なポストを任せるわけにはいかなかった。
その結果、影子の多くは他国への交渉材料として使われることになる。
ならばいっそのことと、誰かが言い出した。
影子を他国を蝕む兵器にしてしまえと。
この作品は読み切り版です。
反応がよければ連載版を続けて書いていきます。