朝のアラームがなる。だが、少し暗い。
いつもならもうちょっと明るいのに
もしかして、世界の終わりが来たとでも言うのか…んなわけ無いか
今日は太陽が雲で覆い尽くされているだけなのだろう。てことは今日は念のため傘を持って行くか
その時だった
ピカッ…
ゴゴゴゴゴゴゴぉぉぉ
灯りが照らされたのかと思いきや今度はデカい音が響いた。
驚いて目が醒めてしまった。じゃなくて覚めてしまった
すぐにベッドから出てカーテンを開ける
やはり雷様だったか
あ~もう勘弁してくれ私は雷が苦手なんだよ
何かこう…そう、テレビとかでやるホラーとかの驚かしに来る感じ。そういったびっくり系が嫌いなんだよ
階段の登ってくる音がする
さ○こ?それともて○て○さん?そんなことしか頭からは出てこない。
容赦なく扉が開く
「舞!大丈夫!泣いてない!」
よ、良かったぁ〜。母さんだった。これで母さんじゃなければ私は心臓発作で亡くなって異世界へ転生するところだった…それ最高じゃん
心配している母さんの顔が凄いので私は返事をする。
「うん。何とか心臓発作はなかったよ」
「え?えぇ、そうね」
困っている顔をしている
「あ、そうそう舞。今日は学校休みだってさっき学校からメール着てたから怖くなったら母さんの所にくるのよ?」
お、やった…とは思えない。せっかく先生に会おうと思ったのに、チっ
何してくれているんだ雷様!
ピカッ
あ、これは
ゴゴゴゴゴゴゴぉぉぉ
ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい
もう二度とこんな口聞きませんからお願いします許してください!前に苦手なものないの?って叶出に聞かれた時言えなくてごめんなさい!だって恥ずかしいんだもん。仕方ないもん。羞恥心持ってるもん!!
「うぅぅ、叶でぇ〜」
「はーい」
怖すぎて幻聴まで聞こえてしまったのか。ほんと呆れるよ。私。
「おーい?聞いてる?」
効いてるかだって?よく見てよ。
縮まってる挙句にぽろりと涙流してるんだよ?てか、この涙幻聴のせいだからね。叶出の声に似てるから少し安心してしまったから泣いちゃったんだよ?
「仕方ないな〜、ほら立ってよ」
なにすr…ん?触れられた?え?どゆこと?
幻聴ではない、だと?いやいやいや、この嵐の中流石に元気なあいつでもわざわざ遊びに来るわけがない。
「いないな〜い、ばぁ!!」
「キャァァァァァァァ…あ?」
「ん?」
阿呆だ、、、阿呆がいる。なんでこんな時にもいるの?実は本当の双子であたしが寝てる間に帰ってきてどこかで寝てるのか?
すると、ふと叶出が言う
「何で私がいるのか?と言わんばかりの顔じゃねぇ」
この余裕ぶった感じの叶出。しばきたい
そして顔に出ていたのであろう私の顔を見て少し慌てているようだった
「まっままままま、まぁまぁ落ち着いて…ね?」
「なら最初からするなよバカ!!」
ったく。こいつはぁ、、、まぁ叶出のお陰で少しは良く…ん?なんか凄く引っかかるのだが?
「ふふーん。少し疑問になっているね。ではヒント、私は10分前に内田家に着きました。インターホンと同時にデカい雷の音がしました。すぐにママさんは上げてくれて舞の様子を見てきてと頼まれたので舞の部屋に向かってました。」
ん?
「そしてそしてまたデカい雷が鳴りましたね?」
え?ちょ、
「その時、雷とは別の物音もしたので覗いてみると…ここまでがヒントだよー」
………あー、そっかそっか。てことはあれだ、叶出は私の行動の一部始終見てたってわけだ。あースッキリした。これで疑問が晴れt……………
はあァァァァァァァ!!?
つまりコイツは私の恥ずかしい所を!私の隠していた苦手なところを!みて!しまってるわけじゃん!?
ゆっくりと叶出の方に顔を上げる。すると叶出は『バレちゃったねぇ』と言いたげなニヤリとする顔をしてた。
コイツ悪魔か。あ、違ったルシファーだった
そして叶出、否、ルシファーは言う
「まいっち怖かった?ん?世界の終わりが来たのかと思った?残ねーん来たのは私、叶出ことルシファー様でしたー!」
…もう言葉が出ない
もう死にたい。転生したい。召喚されたい。どこでもいいからこのルシファーから遠ざけたい
「逃げたい?逃げたいの?駄目だよー、逃げたところで私からは逃げれないんだから」
ルシファーは私の考えることはお見通しなのだ
クソッ!誰だこの堕天使を招いたのは!
母さんだったね。じゃあ何も言えないわ。
だってビシュヌだもん。破壊神だもん。神話上一番強い方だもん。
つまり怖くて逆らえないと言うとこだ
そんなくだらないことを愚痴愚痴心の中で思っていたら
「ママさーーん!やっぱり泣いてたよー!」
…///
「やーーーーーーめーーーーーろーーーーー!!!」
いつの間にやら雷の事を忘れていた。そして気がつくともう嵐は去っていった。
それに気づいたのは午後の6時を回っていた時だ
「あー、もう帰らないと」
叶出が言うと母さんが引き止める
「あら、帰っちゃうの?家で食べて行ってよ。」
「んー。じゃあママに聞いてみるね」
今日は叶出が家で食べていくらしい
叶出が電話しているうちに母さんに
「母さん、今日晩御飯何にするの?」
「今日はハンバーグにしようと思ってるの」
なるほど…あっ
いいこと思いついた
「母さんハンバーグにするんだったら肉詰めピーマンにしてよ。母さんが作る肉詰めピーマン好きだし、堕天、じゃなくて叶出も好物だから」
母さんはニッコリと言う
「あらそうなの?昔はピーマン嫌いだったのにね。子供の成長は速いわねー。いつの間にか大きくなっちゃって。何だか寂しいわ」
遠くを見つめる母さん。確かに私達は大きくなった。体もそこそこ女の身体をしている
だが、そんなこと今はどうでもいい。今は叶出にピーマンを食べさせることだ!
ピーマンが食べれるなんて嘘だ。なんでこんなことをするのか?決まっている
私がとてつもなく辱めを受けたからだ!
母さんに八つ当たりは怖いので叶出にするのだ
まぁ、アイツはアイツで面白がっていたしな、ルシファーだってルールを破って堕天使になったんだ。何もおかしいことではない。
電話が終わった叶出。どうやら食べて行くらしい
そして叶出は今日の晩食を聞こうとする。
「ママさんママさん!今日の晩ご」
させるか!
無理やり私は横から答える
「今日はハンバーグだよー。ねぇ母さん」
母さんは微笑む
「えー、そうよ。楽しみにしててね叶出ちゃん」
嬉しそうだな母さん。娘が大きくなった。っていう顔をしてるのかなあれは?私はまだ親の気持ちなんて知らないしな
何だか叶出も嬉しそうな顔をしている。実の母さんと話しているような顔をしている。
「うん!楽しみにしてるね」
と、言い私の所に来て遊ぼうと誘ってきた。まぁご飯ができるまでならいいだろう。この後が楽しみだ
結果は予想通りだった。テーブルに出される前に気づいた叶出はもの凄く嫌な顔を頑張って隠している顔をしていた。
それもそのはず、だって私の母さんが作った物で母さんが肘ついてニッコリと叶出の顔を見るのだから嫌な態度など取れるまい。
いやー愉快愉快。
その後しっかり食べた叶出は私の方を見て
「仕返しのつもりかな?まいっち」
と、少しキレ混じりに言う。
私はざまぁ見ろという顔をだけして叶出を観る
食べ終わる頃には短い針が8を指していた
「あ、もう帰らないと」
慌てて帰る準備をする叶出
「あら、もう帰るの?もう少しいてもいいのに」
やめてやれ今日はあの日なのだから
「ううん。今日は早く帰らなくちゃ。パパが帰ってくるから!」
この子の父さんは結構大手会社に努めていて主張などはしょっちゅうあるらしい。だから帰ってこれない日が多いのだ。
だから叶出は父さんが帰ってくるのをずっと恋しく思っている
そう、叶出はパパさんが大大大好きなのだ。いわゆるファザコンだな
「そうなの。じゃあ引き留めるのも悪いわね。お母さんとお父さんによろしく言っといてね」
「うん。ちゃんと言っとく」
叶出は素早く帰って行った
はぁ、今日はとんでもない一日だったな
でも、あいつが来ていなかったら嵐が止むまで丸まっていただろう
少しは感謝してやるか
30分後叶出からメールが1通
なになに?
『雷の影響で今日帰ってこられないってさっき連絡来てさー。あたしずっと楽しみにしてたのにー(泣)』
まぁ、あの嵐だったしな。仕方ないだろ
私は気を落とすな、みたいなことをメールで送り、その後お風呂に入り、パジャマに着替え、歯を磨き、今日の一日が終わる
「おっと危ない危ない。あれを忘れてた」
それではもう眠いので今日の締めをしますか。
【今日の日常生活】
(ルシファーを懲らしめてやった)
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