異世界リゾートライフ

いつの間にか美少女ハーレムの主になってました
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towano_hikari

第4話 専属メイド

公開日時: 2023年2月28日(火) 23:08
更新日時: 2023年3月1日(水) 23:03
文字数:2,309

 目覚めると広い部屋に一人、ベッドで寝ていた。

 そうか、ここは異世界なんだと改めて思った。


 ベッドから起き上がると、ドアがノックされ、メイド長のソニアが入ってきた。

 え、どこかで見てたのか?


「ご主人さま、おはようございます」

「今日は、とても良い天気ですので、窓から外の景色をご覧下さい」


 そう言うとソニアは扇形の窓に掛かっていたカーテンを開けた。

 外は快晴で朝のまぶしい光が差し込んで来た。

「どうぞこちらへ」


 ソニアに促され、窓際まで行ってみると、眼下には素晴らしい湖の眺めが広がっていた。

 エメラルドグリーンの湖面に、朝日が反射してキラキラと光っていた。

 昨日は全く気付かなかったが、この館は湖畔に突き出した半島に建っていたのだ。

「凄い、絶景だね」


「昨日はお疲れのご様子で、熟睡されてましたので、夕食もお声掛けは控えさせていただきました」


「そうか、そんなに寝たんだ」

 この世界では会社に行かなくていいし、何時間寝ようが誰からも何も言われない。


「隣の部屋に朝食の用意が出来ています」

「その前に、こちらでお着替え下さい」


 ソニアは備え付けのクローゼットから、衣服を取り出してきた。

 上下とも洒落たデザインでサイズはオレにぴったり。

 とても軽くて着心地も抜群だが、素材は何だろう。


 着替え終わってから自分の姿を鏡で見て驚いた。

 そこには、前世より一回り若いオレがいたからだ。


 ソニアによると年齢は18歳で身長は180cmだそうだ。

 前世より、やや整った目鼻立ちで髪の色は黒っぽい茶色、目の色は黒。

 確かに女神に若返りをリクエストしたけど、その通りにしてくれるとは、嬉しくて思わずニヤけた。


 寝室の隣はダイニングになっており、窓際にテーブルが配置されていた。

 真っ白なテーブルクロスが敷かれたテーブルには窓に向かって椅子が一つ。

 眼前に湖の絶景が広がり、食事をしながら風景が楽しめると言う趣向だ。

 椅子に座り、湖の美しさに目を奪われているとソニアが朝食を運んできた。


 朝食はパスタにベーコンエッグ、サラダ、スープ、そして淹れたてのコーヒーである。

 朝からパスタ?と思うかも知れないが、オレは断然朝からパスタ派だ。

 素材、温度、味、どれを取っても申し分ないほどハイレベルで美味い朝食だった。

 昨日の昼食も美味しかったが、朝食でこのレベルなら夕食もまた期待できそうだ。


 湖を眺めながら、食後のコーヒーを楽しんでいるとローレンがやってきた。

「カイト様、お早うございます」

「早速ですが、専属メイドをご紹介させていただきます」


「ご主人さま、専属メイドのリナと申します、どうぞ宜しくお願い致します」

 細身で背中までの長いポニーテールが左右に揺れるリナはオレ好みで、可愛い妹タイプの美少女だった。


「専属メイドのルナと申します、ご主人様どうぞ宜しくお願いします」

 ルナは微笑みながら、ウィンクしてきた。

 肩までの金髪で見事なプロポーションのルナは、明るい性格と爽やかな色気でオレを惑わすセクシー系美少女だ。


「専属メイドのレナでございます」

「ご主人様どうぞ宜しくお願い致します」と深々と頭を下げた。

 レナは優等生タイプで真面目な性格のようで、顔立ちもオレ好みの美少女だ。


 専属メイドは16歳から18歳で、アイドル顔負けの可愛さ、しかもスタイルも申し分なしなのだ。

 メイド服効果で更に可愛さアップ、オレはメイドフェチじゃ無いけど萌えるわ~。

 妄想が膨らんで思わずニヤついてしまった。


 ソニアを含め、これまでじっくり見たのは4人だけだが、メイドロイドと言っても容姿や性格は一人一人違うようだ。

 36名いると言うメイドロイド、他に33名もいるのだから、しばらくは見るだけでも楽しめそうだ。


 ローレンによると、この3人の専属メイドは朝から晩まで、付きっきりでオレの世話をしてくれる、まさに専属メイドなのである。


「宜しければ館内をご案内致します」

 ローレンは先に立って館の中を案内してくれた。

 オレの後ろには、ソニアと3人の専属メイドが後に続いた。


「8階は、この館の最上階で、ご主人さまの寝室とリビング、ダイニング、書斎、娯楽室、バスルームがございます」

「屋上にはドーム型のペントハウスとジャグジーバス、空中庭園がございます」


「ペントハウス?、そんなものまであるんだ」

 オレはローレンの後について屋上のペントハウスの階段を上がった。


「ペントハウスのドームは、透過率を変えることで透明にも半透明にもできます」

「晴れている日は透明にして、ドーム内から星を眺めることも可能でございます」

「ベッドもございますので、ここでお休みいただくことも可能です」


「ほ~、それは楽しみだ」


「ドームは開閉できますし、ジャグジーバスも付いておりますので、お風呂に入りながらお酒を楽しむことも出来ます」


「この館はご主人さまの専用スペースを除き、27の客室がございます」

「他に3つの離れがあり、それぞれ趣向を凝らした作りになっております」


「そりゃ凄いや、一人で住むには広すぎるね」


「仰る通りでございます」

 オレはローレンについて各階を見て歩いた。


 館内には100人ほどの宴会も出来そうなメインホールにジム、大浴場、図書室、娯楽室、売店、エントランスには豪華なシャンデリアとフロントまであった。

 その他にバックヤードとメイド達の部屋があるそうだ。


「外も見てみたいけど、いいかな」


「かしこまりました、それではまず庭園にご案内いたします」


 1階のエントランスを出ると館を中心として広い庭園があり、色鮮やかな花が咲き乱れ、全面ガラス貼りの立派な温室まであった。


 後ろを振り向くと、そこには広い畑が広がり、その奥には豊かな森が、更にその先には標高1888mのミラバス山がそびえていた。

登場人物紹介

 

【ソニア】

 カイトの使用人、メイド長としてメイドチーム36名を統括

 20代前半、知性を感じさせる黒髪の美女

 女神が遣わしたメイドロイド(ヒューマノイドタイプのアンドロイド)

 館内の雑事、業務全般とカイトの警護も担当


【ローレン】

 カイトの使用人、侍従長、ロマンスグレーの紳士、館や領地の維持管理を統括

 50代前半、ビシッと決めた執事服姿

 女神が遣わしたヒューマノイドタイプのアンドロイド

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